死ぬほどマジメな_タイトル5

死ぬほど真面目な私が学校をサボって旅行に行ってきた話⑤完結編

前回のノートはこちらから。

先に言っておきます。完結編、結構長いです。

普通の朝焼け

前回書きました、長ーい夜を越えた私は体力的には結構ボロボロ。
ですが心はどんどん満たされていってる気がしました。

カラオケを出ると空がいい感じ。

今、写真を見るとなんてことない普通の朝ですが、私には素晴らしい朝焼けに見えました。辛くても朝はやってくるんですね。

この時まだ5時半ぐらい。
カラオケにいても料金がかさむので出ましたが、やってる店もほとんどない。

大須商店街までゆっくり歩くことにしました。

途中でモーニングを食べるという目標を立てていました。
名古屋といえばモーニングですよね。
地図アプリを見ながら歩いていきます。

なんで嫌な思い出のある愛知に?

また予備校の前の道を通りました。
ここにはもう来ないかもな。ありがとう。

歩きながらいろいろと考えました。
18歳の1ヶ月だけ愛知に滞在した時、愛・地球博公園でさつきとメイの家を見たり、雑貨屋を巡ったり、クレープを食べたり、名古屋城へ行ったり、手羽先食べたり、長崎ではできない楽しいことをたくさんしました。もちろん休みの日に。
実は楽しいこともしていたのです。

なぜかというと、それは私が愛知が嫌いになったらもったいないなーと思ったからです。

滞在前半、予備校が嫌でずっと「早く長崎に帰りたい」と思っていました。
それは徐々に私の頭の中で「愛知から早く出たい」に変換されていました。

でも愛知に罪はないし、生きていたらまた訪れることもあるだろう。もったいない。せっかくの機会だし楽しもう。それで色々見てまわることにしました。

長崎だと歩いても森か雑木林か海か家しか突き当たらないけど、名古屋は都会で、街を歩くだけで充分楽しかった。
だから大学に受かっても落ちても、予備校はもう行きたくないけれど、愛知にはまた来ようと決めていたのでした。

モーニングを食べる

ゆっくり歩いていると6時半ごろにモーニングを食べられる喫茶店を発見。さすが!6時からやってた!迷わず入る。

とても雰囲気のいい喫茶店だった。
残念ながら店名は覚えていないが、テーブルが古いゲーム機だったことは覚えている。それがかなり印象深かった。

モーニングはトーストとゆで卵とコーヒーだった。たしかサラダもついていたような。
安くておいしくて満足。かなり時間を潰させてもらった。

大須商店街の朝

再びゆっくり歩く。

大須商店街の近くまで来てしまう。
商店街の中を通り抜けてみたが大体の店がまだ閉まっている。そりゃそうだ、まだ8時くらいだ。

商店街を抜けると大須観音。ここも前来たな。

寒くてたまらず、近くのカフェに入った。

そのカフェは和テイストのカフェでぜんざいを注文して食べた。

ぜんざいも店も暖かく、冷えた体にとても嬉しい。朝ごはんからそんなに時間が経っていないのでかなりの満腹感である。

真面目だからちゃんと学校に連絡する

そうこうしているとそろそろ9時。学校に電話しなければいけない時間である。

一度店を出て電話をかけた。
たまたま担任の女性教師が出た。私はこの先生が嫌いだ。

「おはようございます。すみません、今日も風邪を引いたので休みます」
「珍しいけど、大丈夫?熱あるの?」
「……そうですね、熱は7度ちょっとなんですけど頭が痛くて」
「へえー。それじゃお大事に」

めっちゃ疑われてるよ。まあいいや。

大須商店街の朝は遅いらしい

カフェを出てうろうろする。大須観音でスケッチしたり、近くの公園に行ってみたり。まだ開いていないシャッターの前を何回も往復した。

次第にやることがなくなる。
まだ店は開かない。この商店街は朝が遅めのようだ。
そしてまた寒さに耐えかねカフェに入ってしまう。

次のカフェはワッフルを売り出したカフェだった。
真新しい店内に客は私しかおらず、「またガン見されるかも……」と思った。

みつを風の書、田舎への移住を推奨する本が多めの本棚、天然素材をアピールする雑貨コーナー、店内のインテリアや、店主であろう中年女性の雰囲気から、「主婦が趣味ではじめたカフェ」感が漂っていた。まぁ嫌いじゃないです。

メニューを見ると、やたらと安い。ベリーのワッフルが300円ぐらいだった気がする。たぶんちょっとしかないんだろうと思って注文したら、数枚のワッフルと山盛りのいろんなベリーがきた。コスパめっちゃいいやんー。東京ならこれで800円はとるよー。と同時に経営の心配をしてしまう。

味もそこそこおいしかった。ベリーがいかにも『今冷凍庫から出して盛りました!!』感があったけど気にしない。おなかいっぱいである。おばさんも見てこないし。

カフェを出てようやく11時。さすがに店も開いただろ、と商店街へ行くが、

ほとんど開いてない!なんでぇえぇ!

なんだか他の所を楽しんだ方がいい気がしてしまい、大須商店街を後にした。

名古屋、見るものいっぱいある

移動した先は栄。都会である。科学館にいって虹色の塩を買ったり、美術館に行ってミュージアムショップを見たりした。ミュージアムショップって楽しいですよね。

栄でウインドウショッピングを楽しんだ後、名古屋駅へ向かう。
そう、もうすぐ帰りのバスの時間だ。といってもあと2時間くらいはあった。
名古屋駅でもいろいろ見たかったので早めに行くことにした。

友達へのお土産に密閉の袋に入った手羽先を買った。後日、あげた友達が1人お腹を壊したそう。ごめん。でも本当に手羽先のせいなのかな……。

大型商業施設は東京とさほど変わらず、あまり面白くはなかったので、とりあえず本屋に寄って帰りに読みたい本を探して買った。コミックエッセイにしてみた。

マックで早めの夕ご飯を食べた。

ライブいいな

ご飯を食べた後、ささしまライブの方へ移動する。
ライブハウスがあるからささしまライブなのだろうか、この日もバンドTシャツを着た若者がたくさん歩いていた。まだバスの出発まで少し時間があるのでライブハウスの周りをぐるりと周ってみる。入り口にある貼り紙を見ると、私も結構好きなアーティストだ!近くにこのバンドいるのかー!と思いにやにやしながら歩く。時間とお金があれば世界観に打ちひしがれたかった……。

迷い人に声をかけられる

ぷらぷらしていたらスーツケースを持った中年の女性に声をかけられた。ホテルの場所が分からないという。手元にはプリントしてきたのであろう、くしゃくしゃになった紙の地図があった。

自分も観光で来たんですが、と言いつつホテルの名前をグーグルマップで調べる。けっこう近くだった。スマホを女性に見せながら方向と道順一緒に確認、説明し別れた。少しして振り返ると説明した方向とは逆へ女性は向かっていた。アーー。

もしかして新手の詐欺か?とも疑ったが特に物を取られている様子でもなかったので気にしないことにした。頑張れー。

そしてバスの時間がやってきた。
行きと違いバス停には多くの人が待っていた。

ほどなくしてピンクのバスがやってきて私は愛知に再び別れを告げた。

まとめ

こうして東京に帰り、またいつも通りの生活に戻ったわけですが、愛知に行ったおかげで私は自由に生活できる幸せを思い出して噛み締めたり、暖かい部屋と布団に感謝できるようになりました。あとその年から毎年小さい旅行に行ってます。旅行が趣味になりました。いつか自分のお金で海外にも行ってみたい。南の国がいいな。

結局専門学校でもたくさんサボってたやつが卒業できました。
悔しさはやはりありますが仕方ないみたいです。在学中と卒業当初は本当にむかついた!あいつ学校来てなかったやん!と怒ってました。

今は人を恨む時間と力が勿体ないからそのエネルギーを絵に向けて精進しようと思います。大人になったよね。時間が経ったのもあるけど。

サボったことを武勇伝のように語る大人はたくさんいます。むかつくね。

もう一月以上前になってしまいましたが、サボった話1を読んでくれた叔母からメッセージがきました。
要約すると『社会に出たら真面目にやって来たかどうかは見えないところに出てくるよ』と。読んでくれてさらにコメントまでくれて本当に嬉しいです。

確かに前の職場に勤めていた時に、サボった武勇伝を度々披露してきた先輩は、仕事の詰めが甘く、自分の確認ミスを下っ端に当たり散らすことが多かったし、同じく武勇伝をよく披露していた学校の先生は表向きは親しみやすく生徒に懐かれていたが、実際は学生からかなりなめられていた。私も信用できなかった。そういうことなのかもしれない。

長々と書きましたが、結局言いたいことは真面目な人は真面目なだけ追い込まれやすいから適度に力を抜きましょうってことです。遊びのある人間になりたいものです。

ということで、長くなりましたが、お読みいただきありがとうございました。気が向いたら奈良の男子中学生に同級生と間違われた話とか泊まったゲストハウスの名前が「綻び」だった話とか、またしたいです。

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