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人は誰もが「多重人格」?

FROM ボブ・バーグ

アメリカのトマス・ハリス博士によれば、私たちは誰もが、コミュニケーションにおける「3つの人格」を持つという。今日は、これについて私の考えを合わせて紹介させていただこう。ただし、この分野について深く理解したいのなら、やはり専門の書籍を読むことをオススメする。「交流分析の父」と呼ばれるエリック・バーン博士の本は非常に役に立つだろう。

さて、私たちが持つ「3つの人格」。それは…

「親」「大人」「子ども」


である。

これらは言ってみれば、ある特定の瞬間に「何を感じているか」によって、その人が雰囲気として身に纏ったり、表現したりする「状態」のことだろう。この3つの状態についての私なりの解釈と、それが、人に動いてもらう時、どのように影響するのかについて、簡単にお話ししよう。

人格1:被害者意識を持った「子ども」


私たちの中にある「子ども」は、自分を被害者だと思っている。「子ども」の状態にある人は、ただただ赤ん坊のように自分が批判されている、責められている、罰せられている、コントロールされている…といった被害者意識を持つ。結果として、その状態にある人は、怒り、相手にやり返すことを考えるようになる。また、「子ども」は「親」の役割を持つ人と対等な立場になろうとする。

人格2:環境の被害者である「親」


私たちの中にある「親」は、通常、自身の成長、偏見、環境の被害者と言えるだろう。「親」の役目を果たしている人は、相手のために良かれと思って行動しているが、それが相手にとってネガティブな影響を与えていることに気付かないという特徴を持つ。相手をガッカリさせたり、気分を害したりしていることに気付かないのだ。

人格3:理想的な「大人」


私たちの中にある「大人」は、人と建設的に交渉ができ、コミュニケーション力に優れ、丁寧で誠実に、人の話を熱心に聞くことができる。そんな信頼のおける人物なので、皆から愛され尊敬される。いわば理想の在り方だ。

さて、二者間のコミュニケーションは、いかなる関係性においてもこれら3つの人格の組み合わせで存在している。あなたが相手から批判されたり、見下されたりして気分を害したのであれば、その相手は「親」であり、あなたは「子ども」の役割を担っているだろう。

その場合は、難しいかもしれないが「そんな相手の言動を気にする必要はない」ということを理解する必要がある。

「攻撃なき達成」を遂げるために…


「攻撃なき達成」を遂げるためにまず最初に必要となるのは、自分を「大人」にすることだ。ただ同時に、「親」として相手を見下したような話し方をしていないか、常に気をつけよう。また、相手を「子ども」にしてしまわないようにも注意しよう。

「親」と「子」の関係においては、相手は感情的になって反応し、その反応はあなたに対してネガティブなものである可能性が高い。なぜなら、相手には苦痛に対する「恐怖」と「回避」がはたらくためだ。それは、直接的な痛みかもしれないし、「気まずさ」や「面子を潰されること」などかもしれない。

「大人」同士のやり取りを目指そう


理想としては、全てのやりとりについて、「大人」同士のやりとりを行うことだろう。もちろん簡単でないのは分かるが、意識して練習し、実践していくことが大切だ。

そして、こうした人間の習性というものを意識しておくことは非常に大切だ。よくないのは、「自分は自分が何をしているかを理解できているのだから、相手も同じように自分のことを客観視できているだろう」と期待することである。最初から相手に「大人」であることを求めてしまうと、上手くいかないのだ。

相手を変えていくこともできる。そのためには…


また、現時点で相手が「大人」として対応してくれなかったとしても、それで傷つく必要はない。人間関係の技術を磨くことで、そうした相手を「大人」にしていくことも可能になるのだから。

もちろん、それには時間と労力が必要だ。だが、ここでせっかちになってはいけない。いや、正確に言えば、たとえせっかちになっても、イライラしながらでも、とにかく取り組んでもらえれば構わない。なぜなら、その結果は、必ず取り組みに見合うものなのだから。

ちなみに、イライラを克服する一番の方法はゲーム感覚で取り組むことだ。小さな成功を積み重ね、それを楽しもう。あなたの望みどおりに、そしてもちろん相手自身のためにもなるように動いてもらうことは、そのプロセス自体がとても楽しいものだということに、きっとあなたも気がつくだろう。

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「大人」の人格に近づき、周りから信頼される人になるためには、これを実践するといいでしょう…

詳細はコチラ

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