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「彼」にまつわるエトセトラ

 映画の好き嫌いは、結局趣味の問題だと思う。私は、「La La Land」死ぬほど好きだけど、「どこが面白いか分からない」という女性と会ったことがある。そんなものだ。

 短編映画「彼」は、完成から、来年で10年。こんなに長い間、細々と上映を続けることが出来たのは、この作品を愛してくれた人たちのおかげです。

 そこで、今までに、「彼」を評価してくれた数少ない“奇特な”人々を、感謝を込めて紹介させて欲しいと思います。

① 脚本家の龍居由佳里さん

伊参スタジオ映画祭シナリオ大賞2009の審査員で、2009.11.22. 「短編部門審査員奨励賞」を頂いた。 全ては、ここから始まったのだ。

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2013.1l.24.「第13回伊参スタジオ映画祭短編セレクション」で、上映もして頂いた。

② 十日町市ロケ応援団のY.T.さん。

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2012.11.24.十日町市での「彼」の試写会の後、帰ろうとしていると、撮影中、ほとんど言葉を交わしたこともなかったT君が、出口で声をかけてくれた。そして、「僕はこの映画好きです」と言ってくれたのだ。初めてこの映画を褒めてくれた人だ。嬉しくて、小雨の降る中、出口でしばらく話し込んだのを覚えている。

「早く、次の作品を撮った方がいい」と言われ、彼に短編シナリオを三本送ったら、「他の人が撮れる映画撮っても仕方ないので、これが一番猪浦さんらしい」と『田吾作どんのいる村』を勧められ、次に撮ることになったのだ。

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 次に会った時は、「短編二本撮ったらもう十分だから、長編撮った方がいい」と言われ、クラウドファンディングに挑戦したが失敗して、五年も映画を撮れずにいるというわけだ。彼は、私にとって、影のプロデューサーなのだ。

③  「FOXムービープレミアム短編映画祭2013」 Y.T.さん。

 お会いしたことはなく、最終選考で選に漏れたのだが、「素晴らしい作品なので、是非放送させて欲しい」と連絡が来た。当時は、まだ映画は映画館で観るものと考えていたので、土壇場でHDを送るのを止めてしまった。送ってたら、また違う展開があったのかもしれない。

④ 映画ライター、Y.A.さん

「ショートショートフィルムフェスティバル&アジア2013」に作品を送ったら、茨城県フィルムコミッションから、2013.9.4.〜6.「茨城県ロケーションツアー 」に招待された。そこで彼女と知り合い、「彼」を好きだと行ってくれた。

その後、彼女は、「田吾作どんのいる村」東京上映会の司会を買って出てくれて、ネット記事にしてくれたりした。

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⑤ TOKYO月イチ映画祭スタッフ Y.T.さん。

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2014.11.30.の「第一回 新人監督映画祭」の会場で、録音スタッフさんに、Y.T.さんを紹介され、「この作品を、TOKYO月イチ映画祭で、上映させて欲しい」と言われる。

2015.1.17. 「第19回TOKYO月イチ映画祭」で、上映される。この時のグランプリは、上田慎一郎監督の「Last Wedding Dress」。素晴らしい作品だった。この時知り合った若林奈緒子さんが、次回作「田吾作どんのいる村」に出演することになる。四年後の2019.2.17.福井県あわら市の公民館で、「Last Wedding Dress」と「田吾作どんのいる村」が二本立てで上映されることになろうとは、この時は知る由もない。

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⑥ 十日町シネマパラダイス館長、故・岡本真弓さん、 池田直樹君、YUKAさん。 

2016.10.23.今は亡き十日町市のシネマパラダイスで、「田吾作どんのいる村」の試写会が行われた。

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上映後、館長の岡本真弓さんが私のところへ駆け寄って来た。「何、この映画。凄いよ。毎日映画観ている私が言うんだから、間違いないよ」と、同時上映の「彼」の方を絶賛してくれたのだ。その館長も、今はもういない。

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帰りに、映画館の隣の焼肉屋で、「田吾作どんのいる村」出演のYUKAさんと池田直樹君と食事をした。二人共、「彼」を観たのは初めてのようで、興奮しながら褒めてくれた。

⑦ 福井駅前短編映画祭審査員長、津田寛治さん。

2018.10.20.福井駅前短編映画祭2018で、審査員特別賞 を頂いた。この作品が受賞したのは、後にも先にもこれ一回である。

津田さんは、特に主演の水上詩苑を褒めてくれた。すごく嬉しかった。

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⑧ 東京神田神保町映画祭スタッフで、女優・演出家・ライターの平野綾子(りょうこ)さん。

 今回の東京インディペンデント映画祭 で、「彼」を推薦してくれた方だ。井上ひさしの舞台「父と暮らせば」を、ニューヨークで上演したり、色々やられている様だ。彼女に、

「こういう女の人、実際いる。何で、女心が分かるの?」

と言われた。主人公が、手袋してピンセット持っているのも、9年目で、初めて気付いてくれた。

彼女がインタビューしてくれた記事が、5/9(日)から配信される。

 こうしてみると、この作品を好きな人は、女性が多いようだ。人との縁と出会いは、面白い。類は友を呼ぶというか、その作品が好きだということは、感性が合うということなのだろう。一本映画を作ると、いろんな方との出会いがあり、それが次の作品につながって行く。

大事なのは、結局、“人”なのだ。

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ニコニコ動画のTOKYOHEADZというチャンネル。

インタビュー記事掲載日 5/9(日)
配信日 5/16(日)〜5/22(土)

月額550円の有料です。
収益は、全て、東京神保町映画祭の運営資金になるそうです。

        ↓

https://ch.nicovideo.jp/article/ar2018920





次回作の製作費として、大切に使わせて頂きます。