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あ、はいぃ〜

入院生活3日目、口内の痛みと共に起床。洗面台に駆け込む、吐き出した唾は綺麗な赤。紅。朱。

お見事。喉と鼻に頬に違和感。

鏡に写った自分の顔、悪く言えばホームベース、よく言えばハム太郎みたいな。もっとよく言えば横浜流星くんみたいな。

冷静にハム太郎って別によく言ってねえな。だぁいすきなのは〜おーんなーと肉とマネ〜♫(18禁指定)まあ、横浜流星くんはノータッチでいきますけどもね、人の名前を使ってスベるならイケメンって決めてる。なぜなら還元率良さそうだから。口腔外科よりも眼科へ。いや飛び級して精神科へ首席で入学しそうな勢いなので戯言はここまで。

お大事にしてください〜。

モーニングルーティーンである検温のお時間がやってきた。36.3℃。さっきまで馬鹿言ってた奴の体温とは思えないほどリアル。生きてる。

血圧を測りアイシングの交換をしてもらい、白衣の天使は去っていった。

しばらくすると約38時間ぶりの食事がやってきた。全ての食材は木っ端微塵に刻まれてきた。でも全部美味かった。特に味噌汁。富士山のバナジウム天然水並みに染みた。染み渡った。いつもの倍以上の時間をかけ完食。

どうやら担当医と面談があるそうで口腔外科がある2階へ向かった。俺の担当医は女性である。そう、女医なのだ。女医のイメージはスタイルが良くてプライドが高くてセクシーエフェクトがかかってしまいがちなのだが、この担当医は緩い人だった。

「ねえ今日も泊まってくでしょ?てか泊まって」

なんだそれ。好きな人にも言われたこたねえぞ。ズルズルでなあなあな男女かよ。どうしてくれんだよ!なぁ!おい!おい!なぁ!?なぁ!?おい!

「あ、はいぃ〜」

どうも。ダサ坊です。入院が1日延びただけ。

あれだけ欲してた読書とYouTubeも手につかず気分転換に病院内をふらついた。そうするとナースステーション前のポスターに目がいった。

内容はこうだ。

日中は、看護師1人に対し4人〜5人の患者を受け持っており、夜間は、看護師1人に対し8〜11人の患者を受け持つと記されていた。お世話して頂いてる当人であるのに本当大変な仕事だよなあ〜と率直で人ごとな感想が出た。隣のもう一枚のポスターには”迷惑行為、暴力、セクハラ”は禁止と注意喚起を促すものだった。なるほど。

そもそも看護師さんって専門的知識を備えて24時間勤務で多数の患者の経過とって、爺婆の面倒も見て、他人の最期に立ち会ったら、俺が知らないような業務もこなしてるの普通に考えてヤバない??すごくない??俺だったら間違いなくストレスの海に溺れてる。そう思い始めたら、親知らず如きで申し訳ない。頭上がらん、目見れない、よう喋らん。

尊敬からくるバッドトリップ。

新人さんからベテランまでまぢつよぃ。(ギャル)え〜分かんな〜いとかクヨクヨしてるの守ってあげたくなるあざと女子なんて1人もおらん。プライベートは知る由もないけど、現場の看護師さんはまじで腹から声出ててる。心の芯の幹。気がめっちゃきく。爺婆にも屈する事なく対応する。

そんな方々に”迷惑行為、暴力、セクハラ”なんてする気も起きねえわ!!!

なんだが今日は看護師さんがやたら俺の元へ来る。まあそんな日もあるかー。

「こしばさーんどうですかー?痛くありませんかー?」

「えぇ。看護師さんたちの看護のおかげでそんなに痛くありません(このくらいは、迷惑行為じゃないよなあ)」

「嬉しいなあ。でも、結構腫れてますね…」

両手で俺の頬を触りグッと顔を合わせてきた。変な間があった。多分0.5秒くらいの間だったけど5秒くらい。いやこれマジなのよ。

「また、何かあったら呼んでくださいね」

「あ、はいぃ〜」

(ほ、惚れてまうやろーーーー!!!見つめ合うと素直におしゃべりできない、TSUNAMIのような侘しさにI know怯えちゃうやぁつや!!!そんなことすなよきぃつけなはれや!!!)

欲望まみれチャンカワイの嘆きが聞こえる。

しばらくするとまた看護師さんが点滴を変えにやってきた。

「点滴変えますね〜あ、酸素マスクとかも片付けちゃいますねー上失礼しますー」グイグイ

「あ、はいぃ〜」

(おいおいおいおい!!!なあ!おい!なあ!なぁ!?おい!近い近い!当たる当たる当たる!ディスタンス!!)そんな身体こっちに寄せてくる!?

秒速5センチメートル改め憶測10センチメールなのよ。新海誠もビビる。“君の名は”と問い合わせしたい所存でありました。

ダメ、ぜったい。これはセクハラです。

バイク事故でめちゃくちゃな身体になったとか、余命1年とかであればナースさんとの会話に花を咲かせてもバチは当たらない気するけど、親知らず抜歯で入院の肩書きダサすぎるだろ…笑

“口は災いの元”の発祥みたいな俺だけど、本当に患部が口でよかったとつくづく思う。

次の日無事退院した。

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さて、だらだら書いていたら親知らずを抜いてから1週間くらい経ち、今の不便さと将来的リスク軽減を考えたらプラマイゼロな気がしてきたこの頃。

振り返れば、歯科口腔外科の女医さんとのカウンセリングの時に

「時間ありそうだから一気に抜いちゃおっか?」

シチュエーションによってはとても卑猥に聞こえてきてしまう問いに対して

「あ、はいぃ〜」

二つ返事で謎の見栄張りをしてしまった自分にもう少し良く考えろとデロリアンに乗って過去に戻り助言したい。全ての元凶だ。

入院生活を通して、アンテナ張ってアホなエピソードも書いたけど看護師さんたちの仕事を見れたのはいい経験だった。凄いわ。健康体で生活できることのありがたみと時間の価値観の再確認はいい収穫かもしれない。

医療従事者の方々ありがとうございました。お世話になりました。この場を借りて感謝します。

それではこの辺で、また次回もいらして下さい。

お付き合い頂いきありがとうございました。

さいなら〜




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