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アイドルとロック

16.02.08

今夜は全てがエロい店に見える街、歌舞伎町に。新宿BLAZEに「エルフロート」というアイドルグループを観に行ってきました。アイドルのライブを見たのは、ももいろクローバーZと、ぱいぱいでか美ちゃん以来です。

最近貧血気味なのか長時間いるのがきつくて、今日も30分程度しかみれなかったのが申し訳ない。

会場につくや見覚えのある男性。ほってぃーじゃないか。軽く挨拶を済ませ、気づけばすぐ開演。

日頃バンドのライブばかり行っている私は、どこか「アイドル」という存在を、きちんと許容し、理解しようとしていなかったのかもしれません。

アイドルといえば昔は汗もかかずにただ立って綺麗に歌う映像ばかりだったのに。それが近代は、秋元さん牛耳るAKBグループみたいに清楚をうたって分かりやすい・尚且つ、いかに「口ずさめるメロディーを作り上げるか、みたいなグループがメインだったり
http://www.youtube.com/watch?v=dFf4AgBNR1E&sns=em

対照的に、奇抜なキャラで集客を狙うパターンもたくさん居ますね。最近だとベッド・インなんかがまさにそうだなと思います。

テレビ番組も、音楽番組だけでなくバラエティの道に走ったり(菊地亜美さんとかがまさにそうかも)。よくない言い方をすれば、昨今のアイドルシーンに求められる要素って、「いかにつまみ食いを上手くできるか」に偏っているイメージがあります。握手会やCDの売り方とかは勿論。

今夜、一曲目から全力で汗だくの彼女たちと、その楽曲を目にしていて、純粋に「楽しい」と思えたのが嬉しかった。途中までしか見れなかったけど、照明・演出、何より観客の盛り上がりに何度もぐっときました。

ポップで可愛らしさを前面に出す曲もあれば、メタルっぽい要素を含んでいる曲もあって幅広いし、まずどの曲もギターかっこいいし(笑)

BABY METALやPerfume(彼女たちはアイドルよりアーティストの方が近いのかな)のように、アイドルがロックフェスに出演することもこの数年で珍しくなくなった。

【アイドルとロックフェスの融合ってどうなの?】って疑問は私もあるけど、ふとでか美ちゃんやももクロ、そして今日のライブを見ていて共通したのは、いわゆる「オタ芸」で。オタ芸が悪いと言ってるのではなく、その行為の「純度」が重要なのだと思った。

いろんなものを観てるといろんなことにうんざりしたり、自分をただの「客」としか呼びたくなくなったりもしますが、あの場所にいたのはみんな紛れもない「ファン」でした。

入場と同時に、サイリウム・説明書きのされたティッシュを渡されました。てっきりスタッフだと思い「このチケットの値段でグッズとは別にサイリウムとティッシュ作るって太っ腹…!」と感心してたのですが、帰りに見たら、違った。これは彼女たちのファンが、彼女たちの為に用意したものでした。

何より素晴らしいと感激したのは、写真だと見えづらいですが、企画者がサイリウムの回収を行うアナウンスを促している部分。あらゆるバンドのライブを観てますが、ライブ後に空のドリンクコップが床に落ちていたり、バンドマンが手渡ししたフライヤーが捨てられていたり、他のライブ中に出演者がが客とべちゃくちゃ話していたり。いろんな悲しい景色も見ています。

「演じろ」とは言わないし、自分もしないけど。自分が「この人達の音楽がすき」だと自信をもって選ぶように、その音楽にも、自信を持って「この人たちは自分のファンだ」と胸を張って言ってもらえるような。そういうファンになるのが、私がいつか叶えたい願いです。

いつから自分を客としか言えなくなったっけ。いつから、ファンって言葉が嫌になったんだっけ。なぜかこのティッシュをみたら、そんなことをぐるぐる思い出した。

だからこういう一味加えたアナウンスには、ものすごくぐっときました。「ファンはバンドの鏡」ってよくいうけど、まさにそれ。

そこらに溢れんばかりの奇をてらった隙間産業なロックバンドよりも、少しずつ斜陽・飽和産業になりながらも、汗だくで闘っている真摯なアイドルの方が、退屈のないライブを見せてくれるんじゃないのか?とすら思わされました。 わざと>

バンドマン、負けてらんないぞ!と、もはや何の立ち位置なのかわからない焦りを感じた帰り道。笑

今の地下アイドルって捨てたもんじゃないというか、興味のない人こそ、こういうものをもっと見てもいいのかも知れません。いいもの見れて、なんだか刺激と発見をもらった夜でした。

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