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【New】アール・ブリュット ゼン&ナウ 2021「レターズ ゆいほどける文字たち」(東京都渋谷公園通りギャラリー)が加わりました

概要

 「アール・ブリュット ゼン&ナウ」は、国内外のアール・ブリュットの動向において、長く活躍を続ける作家と、近年発表の場を広げつつある作家を、さまざまな角度から紹介する展覧会シリーズです。
 第1回目にあたる「レターズ ゆいほどける文字たち」では、文字に魅了され文字にとりつかれた8名の作家を取り上げます。その作品には、音や意味、形などへの興味から始まる、それぞれの作家の文字への執着が映し出されます。たとえばそれは、気に入った文字の繰り返しや、記憶の中の情景や関心を寄せるものを表す説明であることもあれば、独自の書体による日記や壮大な自作の物語、あるいは、愛しい人への手紙として現れることもあります。作家の手の跡が色濃く残る文字は、画面上で重ねられる中で、音や意味から解き放たれてただの線や点になります。しかし、すぐにまた、手放したそれらをまとって文字へと戻っていきます。
 くり返し結んではほどける文字たち。その書かれ、描かれた世界へとご案内します。

作家紹介

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喜舎場盛也《図鑑》–2000年
作家蔵  提供:アートキャンプ2001実行委員会


喜舎場盛也(きしゃば もりや)
1979年、沖縄県生まれ。1990年代から自宅で制作、その後2002年頃から浦添市にある「わかたけアート」でも制作を行う。既成の図鑑やカタログの仮名を漢字やローマ字などに変換し、余白を文字で埋めていく。出展歴として、「ジャポン」(アール・ブリュット・コレクション、ローザンヌ、2008–09年)のほか、国内外で多数。1979年、沖縄県生まれ。1990年代から自宅で制作、その後2002年頃から浦添市にある「わかたけアート」でも制作を行う。既成の図鑑やカタログの仮名を漢字やローマ字などに変換し、余白を文字で埋めていく。出展歴として、「ジャポン」(アール・ブリュット・コレクション、ローザンヌ、2008–09年)のほか、国内外で多数。

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佐久田祐一《つばめシリーズ「いもりくちじま生口島」》 2008年頃
 作家蔵  提供:アートキャンプ2001実行委員会

佐久田祐一(さくた ゆういち)
1987年、沖縄県生まれ。2004年頃から自宅で精力的に制作を行う。記憶のなかの言葉や情景を切り文字にして組み合わせ、画用紙いっぱいに貼り重ねる。「アール・ブリュット・ジャポネ」(アル・サン・ピエール、パリ、2010-11年)をはじめとして、国内外で出展多数。

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ハラルト・シュトファース《手紙25》(表)
 2003年 個人蔵  提供:小出由紀子事務所

ハラルト・シュトファース(Harald STOFFERS)
1961年、ドイツ、ハンブルク生まれ。2001年より同市の職業施設に附属の「アテリエ・デル・ヴィラ」にて制作を行う。1999年に同居する母親宛の手紙を記して以来、「Liebe Mutti(親愛なるお母さん)」で始まる手紙を独自の罫線と文字で書き続ける。小さな紙片だった手紙は、年々巨大化している。作品は、ローザンヌのアール・ブリュット・コレクションなどに収蔵。

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新城千奈《無題》2015年頃
作家蔵  提供:アートキャンプ2001実行委員会

新城千奈(しんじょう せんな)
1990年、沖縄県生まれ。幼い頃の数字への強い執着から始まり、その後、関心は文字へと広がる。線や長細い円などを組み合わせた文字が連なって一つの形をつくり、時には画面を埋め尽くす。主な展示に、「アートキャンプ2017 素朴の大砲」展(沖縄県立博物館・美術館県民ギャラリー、2017年)などがある。

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富塚純光《青い山脈物語8:おっかけられたの巻》 2001年
日本財団所蔵 撮影:大西暢夫

富塚純光(とみづか よしみつ)
1958年、兵庫県生まれ。1993年頃から西宮市の「すずかけ絵画クラブ」にて制作を行う。新聞紙や和紙に、自らの記憶と創作を交えた物語や、挿画を描く。単色で描いた線の間を埋めるかたちで文字を挿れ、淡く鮮やかなパステルで色彩を点描する。作品は、ローザンヌのアール・ブリュット・コレクションなどに収蔵。

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西川匠《食べ物シリーズ PINKのお菓子 練り切り》 2020年
作家蔵  提供:アトリエ・パンパキ

西川匠(にしかわ たくみ)
1986年、神奈川県生まれ。横浜市で活動する「アトリエ・パンパキ」に、2000年頃から参加。石けん水に水彩絵具を溶かす独自の技法で、建築物やスイーツなどを描き、説明書きを丹念に書き記す。主な展示に、「ポコラート全国公募 vol. 9 受賞者展 7つの、愛のかたち。」(アーツ千代田3331、東京、2020年)などがある。

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西山友浩《無題》2010年  社会福祉法人 創樹会所蔵

西山友浩(にしやま ともひろ)
1974年、広島県生まれ。福山市の「あゆみ苑成人寮」で暮らす。縦横、斜めに引いた線を重ね合わせて、文様のような文字を書く。自ら編み出したこの手法により、日々の出来事を日記に綴っていた。主な出展歴に「ポコラート宣言 2014」(アーツ千代田3331、東京、2014年)など。

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松本国三《無題》2004年 個人蔵 提供:小出由紀子事務所

松本国三(まつもと くにぞう)
1962年、大阪府生まれ。通天閣近くの家業の中華料理店を手伝う傍ら、1988年頃より文字を書くことが日課となる。1995年より大阪市の「アトリエひこ」に参加。歌舞伎や茶道、アイドルなど関心を持つジャンルにまつわる文字を選び、身近な紙に書き写す。作品は、ローザンヌのアール・ブリュット・コレクションなどに収蔵。

基本情報

タイトル
アール・ブリュット ゼン&ナウ 2021
レターズ ゆいほどける文字たち

会 期
2021年1月23日(土)~ 3月21日(日)

時間
11時~19時

休館日
月曜日

会場
東京都渋谷公園通りギャラリー 展示室 1、2

入場料
無料

主催
(公財)東京都歴史文化財団 東京都現代美術館 東京都渋谷公園通りギャラリー

出展作家
喜舎場盛也、佐久田祐一、ハラルト・シュトファース、 新城千奈、富塚純光、西川匠、西山友浩、松本国三

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