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2021:漕艇との出会い

 コロナウイルスがこの世に放たれてから、わたし達はたくさんのものを失った。サークルに入っても友達は思うほどできなかったし、とにかく大好きだった男の子には知らない間に恋人ができた。
まさに、まいったな2020。
とにかく、概念としてあった「サイコーな2020年」取り戻すためにわたしは焦っていた。
 実は2020年12月に、フッ軽が故に漕艇部の試乗会に行っていた。当たり前だけれど全然漕げなくて、前の人にマイクでデカい声で大丈夫かと心配されるわ、なんか強いらしい人(これは阿部さんで、日本代表だった)には「君、入らないでしょ!早慶戦応援来てよ!」などと言われてしまうわ散々だった。でもこのままの生活ではダメだよねという焦りは常に感じていて、「体育会系」なんて自分には最も縁のない世界線だったけれど、コロナ禍で今できることなんてこれしか無いと思った。
 そうは言っても入部するかは毎日悩んだ、悩みすぎて泣いて当時の恋人に電話してドン引きされた(優しく慰めてはくれたけど、そういう人なのだ)。
 いざ入部してみると、正直聞いていた話と違った。めっちゃ辛い。水木だけだと思ったのに、金曜日も入れるよね?と言われた時は文字通り、まじで頭を抱えた。月曜日に遊んで、火曜日に20時までくもんで働いたあと戸田に向かう。また金曜日にくもんであとは部活。マジでしんどくて結構泣いてた。
 当時の恋人はめちゃくちゃモラハラでキモいことを言ってくるテニサーの男の人だったけれど、正直辛いときに支えてくれたのは彼だった。戸田まで連れてきてくれたのは間違いなく彼だと思う。人に好かれるのが上手な彼からは、人間関係の構築の仕方をたくさん教えてもらった。もう伝えられないけど、本当にありがとう(彼は部活にだんだん理解を示してくれなくなってしまい、2人ではこれ以上進めないと思ったので絶縁しました)。
余談だが、いい恋人というのは「自分ひとりでは辿り着けないところに連れて行ってくれる人」だと思う。普段あまりシリアスな話をしないわたしだが、ときに男の人の口から出る言葉が、女性の人生を救うこともあると感じる。

さて話を戻そう。
部活に入ったら得られるものばかりだと思っていたが、実際にはたくさんのものを失った。
まずは、自分の時間。
特に、絵を描く時間が本当になくなった。さらに、映画を観たり本を読んだりもできなくなったし、夏は音楽すらきけなかった。時間はあっても体力がなくて眠ってばかりいるので、自分の時間は本当になくなった。
そして、留学。
辞退は自分で決めた。留学をしたら、部活に4年間を捧げた同期と比べてしまい、「果たして自分は部活を頑張れたのか」と思うに違いないから。
 わたしはひとつのことを継続する力が本当になくて、すぐに辞めてしまう。本気で何かをやったことがなかったから、今度こそ絶対に辞めないぞと思っている。正直、今は得られたものより失ったものの代償がデカすぎる。最初は辛いのは慣れるまでだよなんて言い聞かせてたけど、今言いたいのは、「引退するまで多分ずっと辛い!」夏になっても辛くてしんどくて、よく帰り道に泣きながらチャリを漕いでいた。
それでも、もちろん部活に入ってからいいこともたくさんあった。
まず、東京から逃れられたこと。
わたしは戸田という街がすごく気に入っている。
東京には空も海がなかったから、部活体験に来た日の朝に戸田の空がものすごく綺麗で感動したのを覚えている。

わたしは水辺が好きだ。
高校生の時は、毎日のように海を眺めていた。
海が1番好きだけど、コースでも荒川でもよかった。水辺に住んで、定期的に水を眺めることがわたしにとってはすごく重要だから。
 次に、結構いろいろなことができるようになった。朝起きられるようになったし、遅刻がすごく減った。ワードが使えるようになった。自己肯定感のことで以前よりは病まなくなった。人のために何かをすることを知った。マネージャーの中ではできないことだらけのわたしだが、1年間で少しは変われたと思う。
 やっぱり、1番大きいのは毎日必死で打ち込むものができたこと。それから、頑張っている人がたくさんいる環境との出会い。実は中学吹奏楽部では、真面目に頑張らずにソロコン銀賞引退したことを実はかなり気にしているので、それを忘れずにいたい。

入部したばかりのとき、濵野さんが言ったひとことが忘れられない。「1回の勝ちじゃ報われないくらい辛い」。4年間こんなに頑張っても、日本一になれるとは限らない。それでも諦めないことがどれだけ難しいだろうか?

最後に2022年の目標

1. 休む・焦らない
起きたら部活のラインが入ってるし、やってもやっても終わる内容ではない。その都度終わるまでやってたらずっと仕事しないといけなくなる。スケジュールの管理をして、休む時間を作る。
→「焦らなくていいから早くする」
2. 勉強をする
今は授業すらまともに見ておらず、2年生の成績は散々なものとなりそうだ。卒業できるように、授業は見て課題を出す。あとは、英弱なのでTOEFLをする。
3. 記録をする
日記と手帳をつける。
音楽をインターネット上に保存する。
見た映画や読んだ本の名前を記録する。
4. 自虐しない
これはもう習慣なので無理に近いが、これのせいで他人を不快にさせていることが多いので直したい。

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