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[BIKE]S-Works Roubaix 2020 インプレッション

納車してから120km(1500m up)ちょっとのライドを1回、30-40kmのライドを数回したのでTime RXRSの記憶が薄れる前にいくつか印象を書き留めておきたいと思います。

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[CONCLUSION] THE ULTIMATE DAD'S BIKE
ロードバイク、特にこんな50万円以上するようなものを買う人は、プロでもなければレースにも出ませんし、(自分で言うのもアレですが)それなりに経済的余裕がある層で、本業が別にあるような人たちが多いと思います。特に、シリコンバレー地域では、いわゆるメッセンジャー、ピストバイク文化が皆無なので、郊外のシュッとしたオジサン、オネエサマばかりで、土日のグループライドを見ていると、SpecializedよりもS-Worksに乗っている人が3倍くらい多かったりします。好むと好まざるとに関わらず、自転車業界はこの層による分相応な機能に対するニーズと対価を支払う意欲に支えられている(特に新規開発費において)わけで、このS-Works RoubaixはまさにここにCaterするバイクだと思います。最近スニーカーでちょっと野暮ったいNew BalanceみたいなのがDad's Shoesとして流行っていますが、S-Works Roubaixはまさに究極の「Dad's Bike」です。車で言うとLexus LSですわ(乗ったことないけど)。

(脇道にそれますが)世帯収入と通勤手段の関係
この記事「The Poor Bike, the Rich Bike-Share」は2015年のもので結構古いのですが、興味深かったのでご紹介。要旨としては、都市部で展開されているバイクシェアは本当に通勤で使いたい世帯年収の層には使われていない、というものなのですが、それを説明するためのグラフで面白かったチャートがあって(画像コピーしようと思ったけど一応リンクみてください)。自転車と徒歩通勤の割合の統計なのですが、よく見ると、年収1000万円を超えてくると徒歩通勤と自転車通勤の比率が高くなることです。1000万円の年収世帯は都心に住むので徒歩自転車が増えるのと、健康志向が高まるのが考えられるのだと思います。アメリカにおけるロードバイクの販売台数は年間25万台程度で、そのうちハイエンドを2割とすると5万台、平均買い換え期間を4年とすると、ターゲットは20万人。アメリカの全世帯の3割が世帯年収1000万円以上ですので、1億2700万世帯の3割は3800万世帯、このうち自転車通勤をする比率が0.05%なので19万台。大体一緒じゃないか(いくらでも仮定は変えられますが)。

(本題に戻って)ライドフィールの変化は明らかだけど、変数が多すぎて要素特定が不可能
7年乗り続けたのがTime RXRS Ulteamという、とてもPeakyなバイクだったので、変化は明らかでした。日本と違い、アメリカは道路状況がよくありません。良くないというか最悪です。多くの道路の補修予算はガソリン税の一部を使っているため、EVの普及とガソリン車の燃費の向上のため、世の中インフレが進んでいるにも関わらず、20年間ほぼガソリン税収は変わっていないため、補修がまったく追いついていません。自宅の前の道路も、1975年に舗装されてから一度も本格補修されていなく、道路のコンディション評価で「Fail」の状況がこの9年続いていました(今年ようやく全面補修されるそうです)。
、、という、とてもこのバイクをテストするに適したライド環境での結果は最高ランクのものでした。今回は、ENVE3.4ARのチューブレス(Schwalbe Pro One 28mm)で40psiで乗っているのでそれだけでスムースなのですが、フロントフォークの20mmサスペンションとシートポストのしなりも併せて、「バイクがはねる」ということがほぼなくなりました。トラクションロスがなくなるということはこんなに快適だなんて。

重量面は7.6kg
重量面では、Time RXRS (ENVE 4.5クリンチャーでMichelin Power 23mm)が7.55kgだったのにたいして、S-Works Roubaix (ENVE 3.4AR チューブレスでSchwalbe Pro One 28mm)は7.605kg。今思うと、28mmに最適化されていると言われたENVE3.4ARですが、測ってみると30mmを超えているので、25mmでもいいかもしれません。となるとですよ、ほぼ重量一緒じゃないか、と。ホイールの外周が軽いので、走りは軽快そのもの、とインプレっぽく言いたいのですが、この2ヶ月で自分の体重がロードバイク1台分以上減ったので、これまた変数が多くて要因を特定できません。

フロントフォークサスペンション
20mmストロークのサスペンションですが、今回から油圧ダンパーになったらしく、跳ねるのではなく吸収されるようになったようです。友人が前モデルのSW Roubaixを持っていてサイズも同じなので乗らせてもらったことがあるのですが、確かにスプリングだと吸収というかポンポンはねる感じがした記憶があります。日本語のYouTubeで誰か忘れましたけど、「本物のロードバイク乗りは衝撃になりそうなところ避けて走るから」みたいなニュアンスで言ってましたけど、偽物のローディの僕にはとても助かる機能です。このサスペンションはON OFFの切り替えができるのですが、ONの状態のままで5秒スプリントしてみたところ、Time RXRSの時は1150Wに対して、S-Works Roubaixは1086Wでした。これまた、個体差なのか本人の体調差なのかは判別できないレベルです。

まとめ
(まとめサイト風に)いかがでしたでしょうか?この、結論はあるけど解説にも分析にもなっていない文章。要は、
1)重量は犠牲にせず
2)ディスクの制動力を手に入れ
3)トラクションロスのストレスがなくなり
4)ライドするテンションが上がった
ということです。

Happy Riding!

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