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ひとつひとつ、その瞬間が愛おしくなる~「ミューズは溺れない」

徒然に 581
「とりあえず目の前にあるものを繋げてみよう」という
意志の船出から、誰も見たことのない映画が
丁寧に仕上がってゆく。
音の設計、自己実現の葛藤、スクラップ&ビルド。
さまざまな試みや主題を乗せ、多感な思春期模様の中で
紡がれるドラマは『燃ゆる女の肖像』にも負けていない。
描く側と描かれる側、
ークリエーションを通した人間信頼。
「搾取」ではないミューズの形もある」(森直人 映画評論家)


「この世には気が合う人はいないんだ、と思っていたあの頃。
誰かや何かに合わせて、自分を押し殺し、鬱屈としていた。
そんな私を開放してくれたのが絵だった。
ぶつかり、傷つけあいながら、ひとつずつ認め合ってゆく
高校生たちの姿は、ひとつもとどまることなく揺れ続ける
海のように、きらきらとまぶしくて、
夢中になれる何かが、
人との出会いや新しい感覚を私につなげてくれたことを
思い出す。
「そうだ、私は私でいいんだ」って認めたくなる。」
                (ミロコマチコ 画家)


今日から上映の「ミューズは溺れない」のコメントです。
私は私でいいんだ、っておもえること、
本当に体に心に力が湧いてきますね。
ひとつひとつの表情に、その瞬間に、
とても愛おしいものと、今も確実に存在しているだろう
その感触を探ってゆくような、そんな実感。

本日は監督の浅雄望さんと撮影監督の大沢佳子さんのトークがございます。


★「ミューズは溺れない」
4月20日(土)13:45~   上映後ゲストトーク

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