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マルコ・ベロッキオ監督の大作「夜の外側」

明後日14(土)~3連休ですね。そのお休みに合わせて公開するのが5時間40分に及ぶ大作「夜の外側」です。休憩はさんで6時間弱になりますので、お休みが多いこの週を選んだわけなんです。1週間の上映ですが、前半、後半にわけての上映になりますので、一気に見なくても2回に分けてみることができます。

 監督は、イタリアの巨匠マルコ・ベロッキオ。26歳のデビュー作「ポケットの中の握り拳」を80年代後半に観て、衝撃をうけた私も、83歳になったベロッキオ監督が、これほどの大作を撮るなんて、またまた衝撃でした。

 イタリアの歴史的事件<アルド・モーロ元首相誘拐>を、6話に分けて、その発端、対立する政治勢力、友人でもあったパウロ6世、妻や被害者家族、事件の首謀者「赤い旅団」など、それぞれの置かれたた立場から、重層的に描いていく。主要人物がたくさんでるので、複雑かもしれませんが、そこはベロッキオ監督の巧さですね、全く退屈させず、この顛末までぐいぐい引っ張っていってくれます。四方田犬彦さんに「要するにイタリアの全てを描いてきたといえる」と言わせしめたマルコ・ベロッキオ監督に大きな拍手を贈りたい。

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