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思いやる想い~「オールドフォックス 11歳の選択」

徒然に597
「オールド・フォックス 11歳の選択」上映が始まりました。
朝一番の上映なので皆さん早起きしてきていただいています。

台北郊外で父二人暮らしの少年リャオジェ。
慎ましい暮らしの中、コツコツと倹約しながら
自分たちの店と家を手に入れることをふたりは夢見ている。
ある日少年は大家で、”腹黒いきつね”と呼ばれている
地主と出会います。
地主は生き抜くためには他人のことなんか関係ない、
と言い放ち、今の自分があるのはそうして生きてきたからだと、
そして俺を見習えと。
父とは全異なる大人の出現だった。

そして台湾はバブルを迎える。
夢みていた自分たちの家は
価格がどんどん高騰して、どんなに倹約しても
ふたりの夢は遠のいてしまう・・

父とキツネ、正反対の生き方をする大人二人を見ながら
11歳の少年はどのような生き方を選ぶのだろうか・・・


台北金馬映画祭4冠に輝き
侯孝賢監督の助監督を務めてきたシャオ・ヤーシュン監督は
今回監督賞を受賞しています。
プロデュースをホウ・シャオシェンが。
弟子を支えます。

なによりも思いやりの大切さを伝えたいと願い、
自身の経験を
この作品に込めました、と監督。

世の中は変わっていくけれど、
息子にも、周りの大人たちにも誠実に向き合おうとする、
そんな自身の生き方を貫くお父さんの姿が
やさしく切なく心に響きます。

お父さんの幼馴染の役で門脇麦さんが出演されているのですが
ふたりの心に流れているだろう想いを垣間見て
なおのこと切なくなりました。
ここにも深い思いやりがありました。
・・
●「オールドフォックス 11歳の選択」9:30~
6月28日までの上映です。

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