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ずっと愛してるからね、忘れないで~「クレオの夏休み」

徒然に601-1

「クレオの夏休み」始まりました。
この映画と出会えてよかった。お客さまと一緒に
しみじみしてしまうくらい、気持ちが良くて、
今日はそんな1日の始まりでした。

小さな少女のころんとした指先が宙を泳いであそんでいたり
大きな瞳が笑ったり、戸惑ったり、怒ったり、
そんな表情の変化に私たちも一緒になって笑ったり、はらはらしたり、
悲しんだり、安堵したり、

いつの時代も私たちの心をつかんで離さない、
幼い少女の無垢のまなざしに、
この夏は、そんな少女たちに魅了されそうです。



パリでお父さんと一緒に暮らす6歳のクレオは、
いつもそばにいてくれる
ナニー(乳母)が世界で一番好き。

お母さんが早くに亡くなり、赤ちゃんところから一緒で
本当の親子のように過ごしてきました。
ところが急にグロリアが遠く離れた故郷に帰ることになって、
突然の別れに戸惑うクレオ。

悲しみに暮れるクレオにお父さんはこの夏休みだけ、という条件で
グロリア自身の子どもたちが暮らすアフリカの家へ行くことを
認めます。

パリから、美しい海に囲まれたアフリカの島国カーボベルデへ、
グロリアに再会できる喜びで、ひとり海を渡るのですが・・。

・・

あの時間はずっと続くと思っていた・・
誰しもの心の奥にある子どもの頃の記憶が呼び覚まされたような、

そしてひと夏の経験を通して、6歳の少女が人生と世界に触れて
ひとり全力で立ち向かう姿に涙が止まりませんでした。

「ずっと愛しているからね。忘れないで」

グロリアの言葉に、
子どもながらにも二人で過ごすこれが最後の時間であることを
理解します。

深い愛の絆を、少女の目線で瑞々しくまっすぐに描いた
感動の物語です。



監督は実体験をもとに、この作品がデビュー作となる
マリー・アマシュケリ。
クレオを演じたのは当時5歳、演技初体験のルイーズちゃん。

公園で遊んでいるところ(弟とけんかしている姿が)
偶然スタッフの目に留まり大抜擢!
カンヌ国際映画祭では大きな話題になりました。

ちなみにグロリアも演技未経験の方なのだそう。
意思のある素敵な女優さんに見えました。

クレオとグロリア、ふたりの関係が素敵なのですね、
クレオは初めてグロリアの部屋で壁にある写真を見て
自分が知らなかったグロリアがいっぱいいることを知るのです。
この映画はさりげなくさまざまなところでハッとさせられるのですね。




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