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オールドスクールデッキ紹介: Turbo Stasis

 今回紹介するのはTurbo Stasis、M:tG黎明期のロックデッキの一つとして有名です。
《停滞/Stasis》をキーカードとしており、青単色でも構築可能ですが、各種除去呪文や《停滞/Stasis》との組み合わせが強力な《宿命/Kismet》のために白が足されることが多いです(さらに他の色を足した型もあります)

■デッキリスト

Main Deck:
10 《島/Island》
2 《平地/Plains》
2 《真鍮の都/City of Brass》
1 《露天鉱床/Strip Mine》
1 《The Tabernacle at Pendrell Vale》
4 《Tundra》

1 《Black Lotus》
1 《Mox Pearl》
1 《Mox Sapphire》
1 《Ancestral Recall》
3 《黒の万力/Black Vise》
3 《魔力消沈/Power Sink》
1 《回想/Recall》
1 《Remove Enchantments》
1 《太陽の指輪/Sol Ring》
3 《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
1 《天秤/Balance》
2 《ブーメラン/Boomerang》
1 《Braingeyser》
1 《Chaos Orb》
1Copy Artifact》
2 《解呪/Disenchant》
4 《吠えたける鉱山/Howling Mine》
1 《マナ吸収/Mana Drain》
1 《秘宝の障壁/Relic Barrier》
4 《停滞/Stasis》
1 《Time Walk》
1 《Transmute Artifact》
1 《Timetwister》
2 《宿命/Kismet》
1 《神の怒り/Wrath of God》

Sideboard:
2 《青霊破/Blue Elemental Blast》
1 《City in a Bottle》
1 《黒の防御円/Circle of Protection: Black》
1 《赤の防御円/Circle of Protection: Red》
2 《解呪/Disenchant》
2 《塵は塵に/Dust to Dust》
1 《フェルドンの杖/Feldon's Cane》
2 《象牙の塔/Ivory Tower》
1 《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
1 《時の精霊/Time Elemental》
1 《神の怒り/Wrath of God》

 Turbo Stasisは《吠えたける鉱山/Howling Mine》による追加ドローで毎ターン《島/Island》を引いてくることにより《停滞/Stasis》を維持するのが特徴です。ただオールドスクールで見られるTurbo Stasisはそこまでデッキ中の土地比率が高くなく、維持できない場合には相手の終了ステップに《停滞/Stasis》を《ブーメラン/Boomerang》や《Remove Enchantments》でバウンスしたり《解呪/Disenchant》で破壊したりします(そして再度《停滞/Stasis》をプレイします)

■各カード解説

《Remove Enchantments》については効果がややこしいです。

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 Remove Enchantments (白)
 インスタント
 あなたがオーナーでありかつあなたがコントロールするすべてのエンチャントと、あなたがコントロールするパーマネントにつけられているあなたがオーナーであるすべてのオーラ(Aura)と、あなたの対戦相手がコントロールする攻撃しているクリーチャーにつけられているあなたがオーナーであるすべてのオーラをあなたの手札に戻す。その後、あなたがコントロールする他のすべてのエンチャントと、あなたがコントロールするパーマネントにつけられている他のすべてのオーラと、あなたの対戦相手がコントロールする攻撃しているクリーチャーにつけられている他のすべてのオーラを破壊する。
(MTG Wikiより引用)

 詳細はMTG Wikiを読んでいただくとして、このデッキにおいてはおおむね「あなたがコントロールするエンチャントを手札に戻す」効果だと思っていただければ良いでしょう。たまにあるケースとしては攻撃クリーチャーに付けられている《不安定性突然変異/Unstable Mutation》を破壊することもできます。
 白1マナなので《ブーメラン/Boomerang》よりも軽く、《停滞/Stasis》の維持に利用できないマナでプレイできるのが利点です。《Copy Artifact》も戻ってくる点には注意が必要です。

 サンプルデッキはメインにはクリーチャーは採用せず、サイドボードに《時の精霊/Time Elemental》を1枚だけ入れています。クリーチャー除去を全てサイドアウトした対戦相手は対処することができないでしょう。《セラの天使/Serra Angel》は警戒を持つため《停滞/Stasis》と相性が良く、メイン、サイドボードのどちらでも採用を検討する価値があります。

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 サイドボードに《サバンナ・ライオン/Savannah Lions》と《セレンディブのイフリート/Serendib Efreet》までも入れ、青白のテンポデッキにトランスフォームする型もあるそうです。

《魔力消沈/Power Sink》はこのデッキにおいては《枯渇/Mana Short》効果が重要なため《対抗呪文/Counterspell》よりも優先されます。

《吠えたける鉱山/Howling Mine》は対戦相手の手札を溢れさせ《黒の万力/Black Vise》による勝利をもたらしてくれます。
《秘宝の障壁/Relic Barrier》は対戦相手のアーティファクトをタップすることもできますし、《吠えたける鉱山/Howling Mine》がタップ状態では「オフ」になることを利用してこちらだけ追加ドローを得ることもできます。2枚目の追加を検討しています。

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《氷の干渉器/Icy Manipulator》は4マナと重く、起動にもマナも必要なため採用しませんでしたが、土地やクリーチャーもタップできるため相手の行動を制限しやすくなります。
 サイドボードの《フェルドンの杖/Feldon's Cane》はライブラリアウトを狙う場合にサイドインします。メインに入っている型の方が多いかもしれません。

《Transmute Artifact》は状況に応じて必要なアーティファクトをサーチできるため非常に便利です。
《Copy Artifact》も状況に応じて自分の《吠えたける鉱山/Howling Mine》や《黒の万力/Black Vise》をコピーしたり、対戦相手の有用なアーティファクトをコピーしたりできます。

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《The Tabernacle at Pendrell Vale》は《停滞/Stasis》を維持できていれば0マナの《神の怒り/Wrath of God》となり、《停滞/Stasis》をプレイする前なら対戦相手に土地をタップさせることができます。
《イス卿の迷路/Maze of Ith》もクリーチャー対策として検討に値します。

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《Library of Alexandria》は色マナを出せないことが辛くて抜きましたがコントロール同士の対戦ではこれが勝敗を決定づけることもあります。1枚だけ採用されている《露天鉱床/Strip Mine》はこれを破壊するためのものです。

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 サンプルデッキで不採用のカードに《Time Vault》があります。

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《停滞/Stasis》を維持できなくなったターンを開始する代わりに《Time Vault》をアンタップします。そのターンは飛ばされ対戦相手のターンが始まりますが、まだ《停滞/Stasis》は機能しています。次のターンには《停滞/Stasis》は生け贄に捧げられあなたの土地はタップアウトしていますが、ここで《Time Vault》を起動することにより追加ターンを得て安全に土地をアンタップし呪文(そう《停滞/Stasis》も!)をプレイできます。

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