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九龍城漫画に向けて

次の企画としてかつて香港にあった九龍城砦を舞台にしたお話を考えている。

今は構想段階で、キャラクターを描くための自分掘りや、九龍城砦の歴史について調べたり参考映画などを観ている。この段階でもアウトプットしていかないと漫然として時間ばかり過ぎていくので、とりあえずノートにまとめることにする。

スワロウテイルを観た。そのあとこしの先生に会った。そこで「どのシーンが一番心に残った?」と聞かれて、女の子が蝶の刺青を彫るシーンと答えた。

「なんでそのシーンなんだろう?」

「……アイデンティティを彫ったんだと思うんですよね。」

「それだよ。」

わたしはアイデンティティを持ってないと思っている。だからわたしの描く主人公もアイデンティティを得る。そういう話を描くんだ。と、こしの先生は言った。言われて涙が出たので、その通りだと思った。

わたしはわたしにアイデンティティがないことを認めるわけにはいかなかった。

だってそんなの表現者として漫画家として終わってるじゃないか。

でもこしの先生は、そういう心細さも全部描くんだよと言った。そうかこれを描かないといけないのか。この感じているプレッシャーも心細さも傲慢さも自信のなさも人を見下す汚い心もそれを申し訳なく思っていることも自分自身がつまらない人間だって思ってることも。

全力で隠そうとして見ないようにしようとしていたものがゴロゴロ溢れていて、これは自分では気づけなかったな、と思った。それに真正面から向かうとボロボロ描けそうな、おもしろくなりそうなものが何ヶ月ぶりかに出てきた。

はじめてなのでほどほどに!続きはあした!


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