FrutigerAero
前回紹介した、1997年〜2004年ごろに
流行した"Cybercore"に続くようなかたちで
およそ2004年から2013年の間に
"FrutigerAero(フルティガーエアロ)"
と呼ばれる美学が流行する。
"FrutigerAero"と密接な関係にあり、
その起源とも言えるのが、Windowsである。
2003年から2004年にかけての
Windowsの展開により、
画面や広告のデザインが注目され始めた。
また、ニンテンドーDS・Wii、
PlayStationPortable、iPhoneの
リリースによって、
"FrutigerAero"は広く流行していくこととなる。
"FrutigerAero"は、"Cybercore"の持つ
テクノロジーへの依存という要素を
踏襲しつつ、空、水、草、魚といった
自然界の要素を含む。
また、光沢のあるテクスチャやガラス、
レンズフレア、泡などがモチーフとして
多用され、青・白・緑・黄(橙)が
代表的なカラーとなっている。
"Cybercore"との違いとして、
HD画質やWeb2.0といった
新しい技術が使われている点、
無機質なものだけでなく自然のものが
取り入れられている点が挙げられる。
つまり、
「想像→創造」、
「テクノロジーと自然の共存」が
キーワードと言えるだろう。
実際に年代を経て、"Cybercore"を
もう少し現実的に見直したもの、
というような見方もできる。
2012年のWindows8より
これまで特徴的であった立体的なデザインから
フラットなデザインが主流となったことで
衰退していくこととなるが、
10〜20年前の流行ということで
実際に通ってきた、懐かしさを感じる方も
多いのではないだろうか。
"FrutigerAero"の再興には
そうしたノスタルジーが要素として
大きく入り込んでいくだろう。
古着を楽しむ上でも、
自身が生まれる前のものへは勿論、
自身が通ってきた過去のものへの
魅力も大事にしていきたいところである。
ではまた。
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