リバーズ・エッジのうた

私たちの住んでいる街には
川が流れていて

それは河口に程近く
広くゆっくり淀み 臭い

河原には
セイタカアワダチソウが
生い茂っていて
よく猫の死骸が転がっていたりする

僕を虫けら扱いする奴らの
内臓をえぐり出して
皮膚裏返して 塩まぶして
犬に喰わせてやりたい

笑いながら見てる女の子たちの口に
生ゴミ詰め込みたい
いつもそういうことだけ考えてる

自分は生きてるか死んでるか
いつもわかんないけど
これを見ると勇気が出るんだ

ただもう そんなことより
僕はあの人がいるだけでいいんだ

あの人がいて 僕がいて
僕はあの人を見ることができる
それだけでいいんだ

オリジナル・ラブのライブに行きたいな
渋谷のクワトロで今度やるの
チケット取れるかな

うるさいな
どうでもいいことばっかしゃべって楽しい?
してほしいことばっかしゃべって楽しい?
自分のことばっかしゃべって楽しい?

どうすればいいの
念じればいいんだよ

私だってあんたなんか
全然好きじゃない

あんたのお父さんやお母さんだって
あんたのことなんか
どうでもいいと思ってんじゃん
完全にほったらかしじゃん

しょうがないよね
あんた何もないもん

イジメとか クスリとか
彼女の友だちと寝るとか
クソくだらない人間

あんたのことなんか
誰も好きじゃないから
誰も愛してないから

私のこと嫌いになった?
そんなことないよ 私は好きよ

ふざけんなよ 欲求不満ブス
てめえには関係ねえよ
ブタがうるせえんだよ
死ね 死ね 死ね 死ね 死ね

死んでしまえ 死んでしまえ
死んでしまえ 死んでしまえ

大丈夫 あの人は
あの人は何でも関係ないもん
だから大丈夫

わたし 小沢君が好きで
元フリッパーズの
渋谷のHMVで
ソロのデビューアルバムを視聴していて

学校で話しかけるのは違うって
思ってたから
ここならって思って話しかけて

幸せです すごい幸せです

この街は悪疫の時にあって
僕らの短い永遠を知っていた

僕らの短い永遠 僕らの愛
僕らの愛は知っていた
街場レベルののっぺりした壁を

僕らの愛は知っていた
沈黙の周波数を

僕らの愛は知っていた
平坦な戦場を

僕らは現場担当者になった
格子を解読しようとした

相転移して新たな配置になるために
深い亀裂をパトロールするために
流れをマップするために

落ち葉を見るがいい
涸れた噴水をめぐること

平坦な戦場で
僕らが生き延びることを

生きてる間にもっと
好きになってあげられたら
よかったのにね

もう一度UFO呼んでみようよ
もう一回やってみようよ