魔法の世界

あれは幼稚園に通っていたある日のこと。私はママのある言葉でパッと目が覚めた。

「今日はディズニーランド行くよ!!」

その一言で重かった瞼が一気に軽くなった。

この日はなんとなく幼稚園に行くのが嫌だった。別に幼稚園が嫌いなわけではない。きっと行けば楽しいはずなのだが、なんとなく行くのが面倒だったのだ。学校行くの面倒だな、会社行きたくないなというような気持ちと同じなのだろう。そんな憂鬱な日が一気に魔法の1日に変わった。

あの日は人生で最初のサプライズといえるのではないだろうか。ディズニーに行くのはもちろん、幼稚園をサボる経験も初めてだったのでそこもワクワクしていたのかもしれない。私はルンルンで車に乗り込み家族で夢の国へと向かったのだった。

…ここからの思い出はなんと記憶にない。記憶にあるのはディズニーに行くまでのワクワク感しか残っていないのだ。しかしながらこのたった1日のわずかな時間を覚えているというのはなんて素敵なことなのだろう。もし私に子どもが生まれたらぜひ同じような思い出を作ってあげたい。そしてありきたりな毎日にも頑張っていれば魔法のような1日がやって来ることを伝えたい。

私はディズニーが大好きだ。
あのキラキラとした世界観はいつも私に夢と希望を与えてくれる。そしてたくさんの幸せな思い出を作ってくれた。
『イッツアスモールワールド』にいるアヒルを観てパパと「ガガガーガーガー♪」と一緒に歌ったこと。『シンデレラ城ミステリーワールド』で悪者に立ち向かうのが怖くてずっとママの手を握っていたこと。コーヒーカップでママが「もう止めて〜」と叫んでいるのに手を止めなかったこと(この時だけは私ってママより強いのかと自慢げになっていた笑)。キャラクターと会うのが妙に恥ずかしかったけど嬉しかったこと。初めてのこわいジェットコースターは『スプラッシュマウンテン』が大冒険で蜂のところで歯が光ってる!って興奮したこと。『ガジェットのゴーコースター』をパパと何周もしてお姉さんにおかえり〜って言われたこと。
思い出したら数え切れない。小さい時に行ったディズニーは大冒険な記憶になる。そしてこの幸せな思い出がいつか自分の子どもにも経験させてあげたいという目標に繋がっている。

今回だけでは語り切れないディズニーの大切な思い出。少し憂鬱になった日に私はこれらの記憶を思い出して幸せに生きていきたい。

大人になってからも行く前からワクワクさせてくれるディズニーは私の生きがいだ。

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