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自分のこころの汚さがなさけない

今日は中学2年生の弟の校外学習があった。本来、2月に行われるはずだったスキー教室の振替である。

宿泊行事はコロナ感染のリスクがあることから、宿泊のない行事へ。さらに三密を避けるためには、一定の場所にとどまらないことが望ましい。そうして、東京都の優秀な教員の皆さんが一生懸命考えてくださった結果、「住んでいる地域を10km歩くこと」が校外学習になったのである。

朝早くに学校へ集まり、班の人と一緒に10km先の公園へ向かうらしい。弟の持って帰ってきた実施要項には、校外学習の目的が次のように書かれていた。

・スキー教室の中止に伴い、規律ある集団行動と、協力し合うことの大切さを学ぶ機会を確保する。
・我が町を流れる川と(詳しい名称はnoteでは伏せます)、それを辿ることで行き着く場所を知ることで、郷土愛を育む。

なんじゃいそれ。誰が嬉しくてこんなことするんじゃい。インドア派、文化部出身、運動神経サイアクの私は絶句した。せめてウインタースポーツ繋がりで、アイススケートでもすればよかったのではないか?ここまでして校外学習をする必要があったのか?誰だこんなこと決めたやつは。

よりによって急に寒くなった今日、よりによって雪まで降った今日、ヘトヘトになりながらもプログラムをこなし、ちゃんと帰ってきた弟を心から尊敬した。私なら絶対欠席していただろう。

「休んじゃえば良かったのに」

「でもさぁ、先生たちが一生懸命考えてくれたからさ」

学校嫌い、そして教師嫌いだった私は、返す言葉に詰まってしまった。彼は自分が疲れたこと以上に、自分のために動いてくれた先生たちのことを労わっていたのだ。

弟の心の美しさに、私は何度も目からきったねぇ鱗をボロボロと落としている。また1つ、きっと人生において大切な考え方を教えられてしまった。