未知のアイドル文化〜コールとの遭遇〜
東京へ向かう新幹線の中、震える指先でこのnoteを書きはじめました。
きっと寒さでも、アルコールのせいでもなくて(たぶん)、ついさっきまで痺れるような熱狂の渦の中にいて、それが波紋のように全身を反響してやまないからだと思っています。
私が今日体験したのは、狂気じみた歓喜の熱がそこかしこで吹き出し、その熱にあてられ、そして自らが熱源になることを望んだ、そんな空間でした。
それはそう。そうなんだけど。
引用の通り、自分の手で”思い出”としてラベリングする行為って若干のダサさみたいなものを感じてしまう性分ではあるんですが、まれに「あ、これは自分の人生に刻み込まれるやつだ」という現在進行系の確信が生まれる瞬間があります。
私にとってはそれが2023年2月19日の日曜日の夜のことであり「52OSAKA」というイベントでの一部始終でありました。
52OSAKA~Girls Castle~とは
「FM大阪 が、今一番輝いてるアイドルとお届けするアイドルフェス✨」
私は上記のアイドルたちの中で、トリを務めるJuice=Juiceを割とディープに応援しており、関東勢ながら大阪へ初遠征しての参戦となりました。
ひとつ、前提としておことわりしておくと、私は歴1年未満のよわよわオタクです。
そして、本編の内容については一切触れないことにしました!笑
コロナ以前のアイドル文化そのものに触れてこなかったので、以前のLIVEと比べて〜とかは全くできませんし、何より長くなりすぎて書き終えられる気がしません。
そちらは歴戦の諸先輩方に委ねて、初めてアイドルのコールを体験した人間の感情の発露として受け止めていただけると幸いです。
よわよわとはいえ熱量は結構ある方だと思ってますので笑、とりあえず思うがまま筆を進めていきたいと思います!
参戦動機
大阪というアクセスの良さはあるにせよ、腰の重い私が初めて関東以外への遠征に踏み切れた動機としては、昨年末落選して参加できなかったCOUNTDOWN JAPAN 22/23(以下CDJ)に対して寄せられた感想を見たことが大きいです。
11月末に予定していた武道館公演がコロナの影響で中止となった後、奇しくも全メンバーでの舞台復帰となったのが、この外部フェスでした。
Twitterでは彼女たちが盛大にぶちかましてくれたことを絶賛する声ばかり。加えて、オールスタンディングかつ歓声としての声出しがOK(コールは禁止)とされ、今まで参加していたハロプロの現場で規制されていたルールが一部解禁となったイベントでもありました。噂によると会場の熱気で幕張メッセの屋根が吹っ飛んだらしいです。羨ましくて頭おかしくなるかと思ってました。
そこに舞い込んだ52OSAKAの情報。女性アイドルオンリーとはいえ、フェス形式のLIVEが盛り上がるのは必至。どうしたって行きたい気持ちが勝って申し込みました。
ハロプロ現場と52OSAKAの違い
前述したように少ない参戦歴のなかですが、直近数回のハロー!プロジェクト主催のコンサート・イベントにおける注意事項がこんな感じでした。
比べて、1月下旬に発表された52OSAKAのガイドラインはこんな感じ。
政府方針としてイベント開催に関するルールが緩和に向かった影響もあり、アイドル現場の最大の特徴かつ時世柄封印されていた「コール」が解禁されたイベントとなりました。
外部のイベント等では昨年末頃からちらほら解禁が始まっていたようですが、Juice=Juiceとしては約3年ぶりで、活動歴の短いメンバーにとっては、コールありのLIVE自体が初めての経験となりました。
コロナ禍でファンになったという方も少なくないと思うので、私ふくめ今回がコール初体験となったオタクたちも大勢いたかと思います。
楽しみなのは勿論ですが、隣の人が荒い動きしたらどうしようとか、コールが上手くできるのかとか、今まで抱いたことのない不安があったことも事実でした。
けれど、始まってしまえばどれも杞憂のまま、気づいたら終演を迎えていました。
本編開始
序盤の宣言通り、こちらは割愛させていただきます!
本編終了
「叫べ」という この確かな心を
この数年間、人類はどれほど抑圧されていたでしょう。(ハロプロ的論理飛躍)
人との距離、会話、食事。
大切な人たちと空間・時間をともにすることから遠ざけられ、いつしかその日々を当たり前として受け入れていました。
みんなで揃えて大きな声を出す。
今回私たちが新たに許されたのは、たったそれだけです。
けど、それだけで世界が変わってしまった。
今まで参戦したどのLIVEとも圧倒的にちがいました。全身の血液が沸騰して、鼓動が周囲の細胞を叩きつけていました。
種としての本能の1つなんじゃないかと思うくらいに、身体が、精神がこれを求めていたのだという充足感がありました。
課せられてきたリミッターの一つを公に外してもらえたことによる爆発的な反動によって、あの狂喜乱舞がもたらされたのだと思いました。
大声を出すという行為自体のアドレナリン云々もあるのでしょうが、周囲の人間たちの歓声が会場を飲み込むように自分の耳に届くことで、高揚感を極限まで押し上げていたように思います。
あの空間自体が、私たちの感情をとんでもないところまで引き上げてくれる装置のような役割を担っていたのかもしれません。
そして何よりも、声援を受けて嬉しそうに微笑むアイドルたちの顔を見れたこと。
その表情にまた心が揺さぶられて、全身を駆け巡ったエネルギーは私たちの声となって放出されていきました。
自分のアウトプットが、誰かのインプットになって、その人がレスポンスを返してくれる。
ある種機械的とも言えるこの一連のやり取りが、何より嬉しくて、楽しかった。存在証明というべきか、”ここにいること”を強く実感した時間でした。
何もまとまってはいないまとめ
性格上だったり、経験がなかったり、コールありの現場に対してなかなか受け入れられない方も少なくないのかなと思います。私も、どちらかといえば着席してアイドルの歌声を”鑑賞する”方が、自分にはあっているのかもしれないと思う時もありました。特にJuice=JuiceのLIVE歌唱が大好きなので。
でも、コール有りの現場を体験してしまった今、あの場所が取り上げられてしまうのは、もう、ちょっと考えられないです。
ハロプロの現場でも、早急に解禁してくれることを願うばかりです。
コールを経験したことのない人は、1度で良いから恐れずに「とりあえずその場の空気を楽しんでみる」というマインドで経験してみてほしいなと思ってしまいます。
それでも苦手に感じる人は一定数いるとは思うので、分煙じゃないけど、ある程度棲み分けが出来るようなシステムは構築しても良いのかなと思います。
人種、信条、趣味嗜好、さまざまな人々の垣根を超えて愛されるのがアイドルの素敵なところだと思っています。
ターゲットを狭めて誰かを排除するような形ではなく、いろんな人がそれぞれの楽しみ方を選べる時代に、みんながCHOICE&CHANCEをつかみ取れるようになれば良いなと思います!
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