『ぺこぱ』の人を傷つけない笑いが人生の格言でもある件
曜日ごとのカテゴリー、月曜日は本題であるキャリア系のお話しです。バックナンバーも覗いていただければ幸いです。
先日、週末のノンカテゴリーの日に『セカオザこと小沢一敬の格言に思わず涙してしまう件』を書きましたが、今回も名言格言シリーズです。
今回の『ぺこぱ』は、何故か月曜日の『キャリア』カテゴリー!
キャリコン観点でというか、心理学的にも大事な事を言ってくれてるんですよ!
まずはお笑いに疎い読者の為に、『ぺこぱ』について最小限の紹介を。
同じ『M-1グランプリ2019』で優勝した『ミルクボーイ』と同様に、『他人を傷つけない(新しい)お笑い』とも評されています。
『ノリツッコまないボケ』、『否定しないツッコミ』を簡単に説明すると、
通常の漫才では、ボケ役が最後に理不尽な冗談を言って、ツッコミ役が『ええ加減にせぇ』・『もぉえぇわ』で終わるところを、『そういう考え方もあるよな』と肯定して終わる。
文字では伝わりにくいと思いますが、幾つかの事例を。
●ボケ役のしゅうぺいが『ども、ぺこぱでした〜!』と挨拶を言って漫才を終わらせてしまう。
(定石では)『なんでオマエが締めるんだよ!』
(松陰寺)『いや、オマエが終わらせたって構わない!』
『ツッコミ役が突っ込んで終わるべきである』という『思い込みによる【べき論】』や『アンコンシャスバイアス(偏った捉え方)』を見事に否定しています。
●若い人がお年寄りに席を譲るという設定で、若い人役のはずのしゅうぺいがお年寄りの真似をし、お年寄り役が2人になってしまった。
(定石では)『オマエもお年寄りをやってどうする!』
(松陰寺)『お年寄りがお年寄りに席を譲る… 時代がもうすぐそこまで来ている。』
これからの超高齢化社会を想定した笑い!
●しゅうぺいが運転手役で、歩行者役の松陰寺にぶつかってくる。
(松陰寺)『どこ見て運転してんだよ… って言えてる時点で無事で良かった。』
そう、ポジティブ発想が大事。
●さらにしゅうぺい扮する運転手が、松陰寺にぶつかってくる。
(松陰寺)『二度もぶつかるってことは、俺が車道に出ていたのかもしれない』、
そして『もう誰かのせいにして生きていくのはやめにしよう。』
いやぁ、他責主義から自責への転換…
●しゅうぺいが自分の不幸な境遇を嘆き、自暴自棄になっているところに…
(松陰寺)『すべての物語には意味がある。』
これ、まさに『プランドハプンスタンス(計画された偶発性)』ですね。松陰寺に『プロティアンキャリア』を教えられる!
●しゅうぺいに何度も同じ事を教えているのに一向に覚えてくれない。
(松陰寺)『思い出させる努力をしよう!』、
そして、『間違いは故郷だ、誰にでもある!』
アンガーマネジメントの要素も含んだ笑い。
●二人でドライブしている設定で、運転手役のしゅうぺいが道を間違えて遅刻しそうになる。
(松陰寺)『遅れるじゃないか!休みなしで走…、いや、休憩は大事だ。働き方を変えよう!』
え、『働き方改革』までネタに取り入れている!
さらに、『いやハンドルを握らなくていい時代がもう目の前まで来てる。』
うん、自動運転というトレンドも意識している。
●助手席の松陰寺が一生懸命に道案内した後で、しゅうぺいが『あ、ナビついてたんだ!』。
(松陰寺)『ナビがあるなら俺が説明した時間を返せ!…って言って、実際に時間が返ってきた人なんか居ない。』
そして『できもしない事を言うのはもうやめよう。』
これもなかなか大人な言葉ですね、身に沁みます。
●しゅうぺいが意味不明で突っ込みようのないボケを連発。
(松陰寺)『どんなボケでも拾うのが俺の仕事だ。』
しかし、『できない事はできないと言おう。』
そろそろお腹いっぱいですね。
お笑いの人に人生を教えられるとは…
いや、お笑い芸人は言葉のプロ、名言格言の宝庫であって構わない!(笑)
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