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⑥ 進化する家

前回の記事はこちら(僕が結婚を決めた理由)

こうしていろいろあったが、無事に入籍することができた。

両親への挨拶が無事に終わって結婚ができそうなタイミングで、
引っ越しをすることにした。

僕は広島→大阪→京都→滋賀→フィリピン→カナダ→滋賀→東京と何度も引っ越し経験がある。

引っ越しの時に毎回思うことは、
慣れ親しんだ部屋も荷物が一切なくなった時に、
全く別の部屋のように感じるということだ。
自分の部屋のような、そうでないような不思議な感覚になる。
今回も同じように不思議な感覚になった。

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無事に二人暮らし用の家に引っ越しができ、
そこから二人の暮らしが始まった。

世間一般の新婚生活では、家に新婚感というのが出てくる。
しかし、僕の場合は新婚感ではなく、団体の活動感が日に日に増していった。

まず、NPOの活動がしやすいように、ホワイトボードを買った。
家で会議ができるようにするためだ。

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さらに毎週末誰かが泊まりに来るのでソファーを捨てて、ソファーベットにした。今の家に住んで2年半くらいになるが、誰かが泊まりに来たのは恐らく100回は超えていると思う。それに合わせて、使い捨て歯ブラシがストックされている。

その中でオオニシはよくうちに泊まっていた主力の学生メンバーだった。
前回の記事の入籍の写真にも写っている通り、家族のような存在である。

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そんな彼が大学を卒業して社会人になるので、
NPOの活動がさらにしやすいように僕の家の近くに住まわせることにした。

早速、僕が以前お世話になった不動産会社に連絡をして、後日打ち合わせをセットした。

当然、僕と社会人メンバーのあっくんも打ち合わせに同席した。
あっくんも僕の入籍の時に一緒におり、もはや家族のような存在だ。

以下は不動産会社との打ち合わせの写真である。
不動産屋の話を熱心に聞いているのは同席したあっくんで、
手前に座っているオオニシは空を見ている。

繰り返すが、これはオオニシの家を探している写真である。

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当然、僕たちは物件の内見にも同行した。

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当然、僕たちは物件に対しても口を出す。

僕たち「こりゃ~ 収納が少ないわ」
   「ここ冬が寒いですよね?」
   「ちょっと水回りが古いですね」
   「階段急だわ。雨の日危ない」

しかし、僕たちは住まない。


結局、他の物件を見たいということになり、
不動産屋さんの車に乗って移動した。

不動産屋さんはオオニシに引っ越しをさせたいので、
移動中に町やお店の紹介しはじめた。

当然、僕たちはその車にも同乗している。

不動産屋さん「ここのカレー屋がすごく美味しいんですよー」
僕「前食べました。それからちょくちょく行ってます」

不動産屋さん「ここには銭湯があって便利なんです」
僕「こんなところにあったんですか? 知らなかったです。今度行きます」

不動産屋さん「ここのホルモン屋がすごく美味しいんですよー」
僕「この店は1丁目にもありますよね? 1丁目のは良く行くんですよ」

僕「ここのイタリアンがおいしい。食べログで評価3.7よ」
不動産屋さん「ここは確かにおいしいですね」

こうしたやりとりをした末に、オオニシは自分のお気に入りの家を見つけた。ちなみにうちから徒歩5分の場所にオオニシの家はある。

オオニシが泊まりに来ることはなくなったが、うちに泊まりに来る人がダブルブッキングした時などは、オオニシの家に泊まってもらうシステムになっている。

ちなみにオオニシの家にもホワイトボードがある。
なお、僕の家の捨てられたソファーは何故か今、オオニシの家にある。

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こうして僕は自分の家を進化させるだけでなく、
地域を進化させようとしている。


つづく

サポートされたお金は、途上国の映画を観ることができない子供たちに映画を上映する活動に使わせていただきます。