【ザンリーグ観戦記】直線的に挑戦的に跳躍せよ【企業リーグ2023グループA#19】
文:億尾ほうこ
グループAはNEW GENERATION GROUPが大きく沈んだことで、上の4チームの直接対決の結果がよりボーダー争いに直結する状況
第19回戦は2~4位のボーダー争い混沌の最中にいる3チームが終結
現在4位のSuneightからわき選手
通称オーディション1位の人
後半戦は大きく凹んだ2着スタート
チームメイトがトップを取っているだけにここで自分もトップが欲しいところ
現在3位のドラゴン細井より松本涼選手
通称DMの人
髪がとても伸びているのが収録の前後半インターバルを感じさせますね
現在2位、予想屋マスターよりcoco選手
通称占い師
通称というよりは本職占い師
占い打法は後半戦でも炸裂中
二人の猛追に耐えきれるか
闘牌の開始です
直感に訊く
東一局、先制聴牌を果たしたのはcoco選手
赤🀝を引いて七対子の聴牌です
coco選手は一旦この持ってきた🀝を手牌の中へ
一般的に、ツモ牌の理牌は切った後にすることが推奨されています
ツモ切り手出しがわかりにくくなる競技的な側面と、理牌から切るまでの時間がプレイヤーにとって無駄な時間になるという時間効率の面とで、デメリットしかありません
ただ、ここは放送対局なのでまた少し異なります
理牌することで形が視聴者にもわかりやすくなりますし、端に置きっぱなしで勘違いを起こすよりはよほど良いでしょう
これで七対子聴牌であることがはっきりしますね
問題は🀒を切って🀛待ちにするか、🀛を切って🀒待ちにするか
そしてダマなのか、リーチなのか
左端の🀒を右へ移動して🀛待ちか
と思いきや🀒を戻して🀛を右に置きます
coco選手は感覚派という話もあり、一旦切り出す位置に牌を置いてその牌を切って良いのか直感との相談をしていたのかもしれません
決断したのは
🀛切りリーチ
単騎待ち候補としては🀏🀅🀀🀁🀂🀃といろいろあるのでダマにする選択肢もありますが、東家のわき選手が第2打🀓で🀒を持っていることがなさそうです
自分で🀓を3枚持っていることもあり、🀒を使えなさそうで押してきた際にロンもねらえそう
不確定な字牌の手替わりよりも、今アガリが十分狙えそうな🀒での即立直はとても良い判断ですね
これをしっかりとツモアガリ
リーチツモ七対赤4で倍満のツモアガリ
好調なスタートです
直線的リーチと攻撃的七対子
東二局、南家松本選手は七対子に向かいます
2巡目に4対子目ができたところで打🀡
ブロック数は足りていないので🀡もくっつきとして貴重な数牌ですが、役牌もないこの4ブロックで🀡から愚形搭子ができたところで結局リーチにいけるような手にはなりません
それならば、七対子になった時に優秀な🀅🀄🀇といった牌をより大切にしておくべきでしょう
細かいながら繊細な手組みです
すぐに一向聴にして字牌の選択
2切れの🀁、親が切っている1切れの🀅、親が切っている1切れの🀇、西家が切っている1切れの🀄
1枚切れ3種の盤石の形に取るかと思いきや、ここは打🀄とします
🀇と🀅で待ち牌としては十分役割はこなせます
それならば2切れで山に確実に生きている🀁を手牌に残しておこうといったところでしょう
また、🀄を切ることで手牌の孤立3枚を全て親の現物でそろえることができます
親立直に対して後手を踏んでも3巡は立ち回れるので、長期戦になっても闘いやすいです
一方そのころわき選手
筒子で搭子が2つできて打🀒
所謂ヘッドレス一向聴です
受入れは筒子6種と結構広いのですが、両面両面のヘッドレスではなく辺張嵌張のヘッドレスなので愚形確定です
ここで辺張を払っておくと、索子の横伸びが狙えます
🀞をダイレクトに引いた場合には、🀒🀕🀘の亜三面
🀟を縦引きした場合には🀒なかぶくれ+🀝くっつきの形に取れます
ちょっと愚形固定には巡目が早すぎる気もしますが、直線的にぶつかっていくスタイル
すぱっと先制聴牌
辺🀛待ちで即リーチ
これに対して七対で構えていた松本選手
無筋🀛をどうするか
coco選手が現物の赤🀝を連打しています
🀛🀞両面は🀝のワンチャンスですが、当たることはあります
🀛辺張は🀚のツーチャンスでこれも普通に当たります
🀛双碰は全く否定されていません
335の形から5切っての立直は🀜が1切れということもありよくあります
さて、では🀛が双碰にもあたり得る牌だとすると、今孤立で持っている🀇🀅🀆だって全て当たり得る牌です
🀛残して字牌切って放銃した日には目も当てられません
それならば、ここで🀛を打ちぬいてしまうのもまた一手でしょう
放銃時打点もそれなりに予想できます
🀆暗刻はまずいですが🀆との双碰なら安目打ちでリーチ花表表の4飜から
赤🀝がなさそうなので赤🀔の枚数依存ですが、大体満貫で止まりそうです
また、白ぽっちの有無も押し引きに大きく関わります
ここで現物🀏抜いてオリたところで、白ぽっちをツモられてしまっては自分のチップの損失も大きくなります
また、白ぽっちが生きているのであれば自分の七対子だって十分に戦えますね
松本選手は打🀛として放銃
わき選手はリーチ赤花で4000点のロンアガリ
直線的な手順が上手くいきました
松本選手にとっても、4000点での局消化は望むところだったのかもしれません
ちょっと遅れ
4000点で親番を買い取った松本選手、ダブドラと染め手の間で揺れます
ダブドラである赤🀝の嵌張搭子は残して字牌は切っていきます
混一とダブドラ使ったピンフは飜数が同じなので、字牌は要りませんね
ただ、清一色ともなれば話は別です
上家の🀘をポンしておくと清一色赤の一向聴に取れました
受入れは大して変わりませんが、跳満の一向聴と門前ドラ3の満貫の一向聴では跳満の方が打点的にも優位です
ここはリーチで戦うことを選択
次巡、🀑を引いたことで打🀛として聴牌外し
この時わき選手が2副露しているので、実に不服な嵌🀜待ちですが親番を盾にリーチする選択があったかもしれません
それでもメンチンの一向聴は取る価値があります
聴牌
🀐🀓🀖🀘の4面張で待ちも打点も十分
打🀝としますが
これがわき選手の嵌張にずどん
中花1表1赤3で跳満のロンアガリ
松本選手が一人沈んだ形で南場へ
挑戦的なオープンリーチ
南一局、coco選手の選択
索子の面子が完成したので、どの筒子を切るか
一向聴では2対子形に取るのが基本となります
ここで🀠を切ると受け入れは🀙🀝🀞🀄の4種10枚
🀙🀞🀄の対子が双碰ではなく三碰になって受け被りしてしまうからですね
🀞を切ることで🀙🀝🀟🀄の4種12枚になります
二向聴の時には役牌をポンしたあとに3対子形になるように🀠を切ることが多いのですが、一向聴の時には🀞切りが良いとされています
ただし、🀠切りにもメリットがあります
🀄をポンしたあとの最終形を🀙🀞の双碰にできるという点です
🀝🀟待ちにする気が無かったり、双碰に狙いを定める場合には🀠切りも十分選択肢に入りますね
coco選手は🀠切りを選びました
🀝を引いてしまえば関係なし
🀞切っての双碰待ちでリーチです
これに追いついた親番わき選手
🀐🀓待ちで聴牌です
トップ目のcoco選手を追う立場
当然の追っかけリーチ
と思いきや
リーチでは飽き足らず
手牌を倒し
オープンリーチ
場況不明なただの両面をオープンしていきました
オープンリーチのメリットとは何でしょうか
まず第一に打点が上がることです
打点は高ければ高いほどよいとされています
閉めリーチだとリーチ東赤花の4飜から
閉めての高目🀓ツモで跳満
それに対してオープンリーチであれば安目🀐ツモでも跳満ですし🀓ロンでも跳満になります
打点ははっきりと上がりますね
第二にもう一人からロンアガリできなくなるということです
ライバル以外からロンしてしまうと着順があがらない場合などに、三着確や二着確を防ぐために使います
ただ、今回は松本選手からロンしても別に悪いことはありませんね
予想屋マスターももちろんライバルチームですが、ドラゴン細井だって決勝進出を争うライバルチームです
松本選手からロンができなくなるデメリットは無視できません
とはいえどうせ松本選手から出ることはないであろう二人の無筋である🀐🀓ならば構わないではないかと
実はそうではありません
わき選手は「一対一に持ち込めば勝てる」と語りますが
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