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【ザンリーグ観戦記】バランス感覚から齎される安定感【企業リーグ2023グループB#18】

文:億尾ほうこ


グループBの後半3戦目

どのチームもまだまだわからない順位とはいえ、最下位池袋リレイズはここでラスになってしまうと残りの対局に条件ができてしまい始めます

条件ができると自由に打てなくなるので、まだ残り試合があるうちにトップを取って少しでも楽なポジションにつきたいところです

そんなリレイズからはあーく選手

A1リーグスポンサーである(株)D4Cの企画で、髪を金色にして登場
この企業リーグへの意気込みが表れています


そして、現状3位であり下位チームから狙われる状況にあるのがアルタイルジャパン
SUSURU選手が南家に座ります

左に表示されている画像と同じポーズ同じ表情
これを作れるのが、画面に映るプロであることを感じさせてくれます


さて、そんなスコアマイナスの2チームの前に立ちはだかるのは健康麻雀にまめからまきちゃん選手

前半戦はトップ3回でスコアを大量に獲得したにまめの真のエース
連勝を伸ばすことができるのか


闘牌の開始です




聴牌即リー

東一局、親番あーく選手に3巡目聴牌が入ります

🀛を切ると嵌🀒の一盃口聴牌

🀛切ってダマテンにすると、🀜🀑🀔🀗引きでの好形変化がありますが、🀗はフリテンになってしまってうれしくないので実質3種
打点も2飜止まりなので聴牌に取るならリーチしたいです

そして、好形変化を狙うなら聴牌外しが良いですね
🀜を切っての聴牌外しは🀚🀝引きで索子の三面張が選べますし、🀐🀓🀖🀑🀔🀗で🀚🀝の両面待ちです
まだ巡目がはやいこともあって、手替わり8種とあらば聴牌を外したくなります

あーく選手は即立直に踏み込みます
押せるものなら押してみろと言わんばかり

親の先制リーチはそれだけで偉大です


これをツモってリーチツモ一盃口赤で満貫のツモアガリ

最速でのアガリを掴みます


ハプニング

東一局一本場
先制リーチを打ったまきちゃん選手が、追っかけ立直のSUSURU選手から🀠を打ち取り

リーチ赤表で4000は1本場で5000点のロンアガリ

しかし、SUSURU選手からまきちゃん選手への点棒は9000点が支払われました

3飜のアガリのはずですが、満貫になっています
画像のまきちゃん選手の指に注目すると、指が4本折れています

つまり4飜だと思って誤申告してしまったようです

誰も気づかずに次局へ進行

点数申告は麻雀の本質からは外れているとはいえ、こういった申告に気付けるかどうかも麻雀の能力の一部と言えるのかもしれません


聴牌外し

東二局、先ほどは放銃に回ってしまったSUSURU選手の親番
筒子がおしよせてきます

筒子の形を分解すると12+456+56677+9といった形
🀡の働きが一通と清一色による打点アップ以外ありません

それに対して索子の浮き牌🀔は自身がドラであるだけではなく表ドラ🀓も受け入れて両面が作りやすい形

SUSURU選手は最終形の両面率も考慮しての打🀡
打点とのバランスをとっていきます

そして先制聴牌

赤🀔を切ると辺🀛の聴牌ですが、SUSURU選手は打🀙として聴牌を外します

好形になる手替わりは🀓🀕の2種しかありませんが、🀔にくっつけることができれば表ドラ🀓と赤🀔で2飜分を確保できるかもしれません

先ほどの即立直に行ったあーく選手とは対照的な聴牌外しです

しかし親立直の発声ができないというのはデメリットになり得ます

聴牌を外している隙に

あーく選手が仕掛けて發赤赤の4000点をロンアガリ

局が進みます


手詰まりではない


進んで東三局

SUSURU選手はここから打🀟として6ブロック続行
🀟を切ると🀞引きによる二度受け解消や🀠の直接ロスといったデメリットはあります

ただ、索子の二度受けはどちらもドラ含み両面なのでここを払っていくことはまずありません
また、巡目として中盤に差し掛かっているので危険になりうる🀟を手放して🀇対子2枚を安牌候補として手元に置いておくことで守備力を確保できます

かなりバランスの取れた一打ですね

このバランス感覚を保ったまま両面待ちで先制リーチ
構想通りに手牌が進んでいます

これに対して親番まきちゃん選手

🀙プッシュ

抜きドラの無い子のリーチに対して親番一向聴からわざわざオリてあげることはありません

🀖もプッシュ

🀙切りで無理なく一向聴を維持できますが、🀛引きで両面になるか双碰になるかは大分差があります
最終形の枚数差だけではなく🀛🀞の危険度も考えると、ここでの🀖押しは十分に見合ってきますね

追いついて追っかけ立直


さて、この二軒立直に挟まれて困ったのがあーく選手

解説では手詰まって🀘なのではないかと言われていました
🀘は親のまきちゃん選手に対して現物
また、SUSURU選手に対しては無筋ですが、🀗のワンチャンスで両面に当たりにくく、かつ1枚切れなので双碰の可能性も低めです
安全度は高い部類の牌ですね

しかし、ここで切るべきは本当に🀘なのでしょうか

先ほどのシーンを思い出すと、まきちゃん選手が🀖を通しています

つまり🀖は二人に対して現物です

オリるなら🀖を切ればよいですね

それでも🀘を切る理由があるとするならば

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