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【ザンリーグ観戦記】穏やかさの欠片も無い愚形での攻防戦【企業リーグ2023グループB#15】

文:億尾ほうこ


グループBの前半も最終戦

ポイント状況はボーダーの上下で大きく分かれています


前半首位を守り切りたいライフデザインパートナーからはぴーすけ選手

前半終了時の順位に意味はないとはいえ、後半戦をポイント持った状態で戦えるかは立ち回りに関わってきます


その首位を狙うのは3位につけているカジノ部
ヨーテル選手が東家に座ります

不敵な笑みを浮かべて入場
それは心の底からなのか、演出なのか


ボーダー下に沈むALTAIR JAPANからは平澤元気選手

こちらは淡々と入場

平澤選手は言わずとしれた麻雀戦術を発信するYouTuberです
そして、ヨーテル選手も様々な講座系動画を発信しては大きく再生数を伸ばしています

画面越しにはお互いのYouTubeを参考にしているというこの二人
面と向かった卓上では相手をどう評価するのでしょうか



単騎となかぶくれ


東一局親番ヨーテル選手は、早速七対子の一向聴

単独牌は🀙🀝🀟🀄の4枚
どれを見切るでしょうか

七対子にするならとりあえず外側の牌を残そうと打🀟としがちですが、ヨーテル選手は打🀙

この手からダブドラの🀝に手をかけることはありませんので、どんな牌を重ねたとてこの手は🀝単騎待ちになります
また、🀝を先に引いた場合には字牌単騎の🀄待ちに取ります
つまり、🀝と🀄さえ切らなければあとは重なりやすさしか関係ありません

捨て牌に数牌の情報が皆無なので、🀙🀟に差がないとすると捨て牌をなるべく大人しくして七対子を悟らせないようにした方が良いですね

細やかな技術の出ている🀙切りです

すぐさま🀄を重ねて🀝単騎待ちで聴牌

当然の即リーチです

ダブドラの🀝なんてリーチしなかったところで出る牌ではありませんので、リーチして他家の手を崩させつつ自分のツモ回数を増やしに行った方が強いですね
リーチによって打点は倍満になりますし、ツモ裏なら三倍満です
七対子+5飜はリーチによる打点上昇がはっきりとあります


このリーチに対して子はオリるしかないのですが、オリきれなくなったのが西家の平澤選手

手牌に現物はありません
ヨーテル選手のリーチは🀔🀗、🀕🀘の残り2筋
浮いている🀐は筋の牌でこそありますが生牌なので双碰や単騎もこわいところ
オリるなら🀜4枚見えで嵌張両面がなく、ヨーテル選手が🀙🀟の切り順で辺張双碰も考えにくい🀛が一つ候補です

ただ、自身の手はよく見ると四暗刻の一向聴です
ここは🀐プッシュを選択

そしてその2巡後には聴牌

四暗刻にはなりませんでした

この手から押すか引くか
押すなら🀕🀗🀘のどれを切るか

平澤選手の選択は打🀕
画像からは見切れていますが、🀖が4枚見えで🀒は通っているため🀕は双碰にしか当たりません

そして🀕を切るだけではなく

🀕切りリーチ

自分の手がドラ4とあれば勝負する価値はあると見たのでしょう

実はこの時ヨーテル選手が両面待ちである可能性は0になっていました
通っていないように見える無筋も全てノーチャンスになっています
つまり双碰か単騎かのような待ちが残るのみです

愚形対愚形なら十分に捲り合ってよいですね

このめくりあいの結果は

流局

お互いの待ちを見て笑い合う二人
打牌からは火花が散っていますが、表面上はあくまで和やかな雰囲気です


三軒ぽっちバトル


東一局一本場で真っ先に攻勢に出たのは先ほど置いて行かれたぴーすけ選手

嵌🀚待ちで先制リーチ

🀜🀝🀟🀀で好形変化、🀙🀛🀞🀡で字牌との双碰変化と変化は多いですが、ドラ🀙と一通という計3飜の打点価値が非常に高いです
白ぽっちもありそうですし積極的に攻めていきます


この立直に対して親番のヨーテル選手

ドラ🀙を対子にして役牌🀅のポンテンも取れるような形
🀟を真っすぐ打ちこんでいきます
残り筋は🀑🀔🀗、🀙🀜🀟、🀚🀝、🀛🀞🀡
🀟を切るということは後に🀛も切っていくということでかなりつらい道ではあります

ただ、河に白が2枚打たれているということから山に白ぽっちが生きている可能性が非常に高いです
このまま眺めていたところでたとえ愚形であったとしてもツモられてしまう可能性も高く、なんなら白ぽっちだと祝儀を余計に払わなければなりません
祝儀を払ってかつツモられるくらいなら放銃した方がマシまでありますね

ただ、2巡後この🀛引きで少考

🀟を通して🀑🀔も通ったことで🀛の濃度が若干上がっています
ポンテンこそ取れなくなりますが、より低い放銃率で押し返せそうということでここからは🀅の対子落としで迂回します


この🀅切りに反応したのが平澤選手

今まで切れずにいた🀅ですが、ヨーテル選手が切った🀅に合わせうちせずにここでは立直に通っている打🀕とします

立直に対して🀟プッシュの後に🀅が出てくるというのは、かなり🀅の対子落としが濃厚です
立直に対して孤立🀅があるなら🀅から切るに決まってますからね

となるとヨーテル選手の手牌はかなり一向聴で迂回したように見て取れます

ここで🀅を合わせうちしてしまうと、次巡ヨーテル選手から立直が飛んできた際に完全に手詰まってしまいます
それを避けるために受入れは減るものの打🀕として守備駒を残しておきます

かなり地味な一打ですが、三麻において非常に重要な守備意識を見ることができました

そして平澤選手も聴牌

そして追いつき安牌切って立直
嵌🀝待ちと形は悪いですが、白ぽっちが生きています

二軒立直に挟まれたヨーテル選手
万事休すかと思われましたが

なんと聴牌

切り出していく🀗はとてつもない危険牌です

しかし、白ぽっちが生きているとあらば行くしかありません
三軒目のオープンリーチです

リーチ演出の後ろで🀗が通ってガッツポーズしているヨーテル選手のシルエットが

こうまで熱いめくりあいは早々無いでしょう
一体だれが白ぽっちを引けるのか

白ぽっちを卓に叩きつけたのは


南家のぴーすけ選手
立直ツモ一通赤2表1花1裏1で倍満2枚のツモアガリ

三軒を制した大きなアガリとなりました


辺張と単騎


東二局は平澤選手の副露からの和了

東三局はヨーテル選手が以下の手牌

四喜和を意識して残していた字牌を重ねることに成功しました
そうして普通の手の一向聴であると同時に、小四喜の二向聴でもあります

ここは🀃も欲しいところです

しかし、その🀃はぴーすけ選手の手元に3枚ありました

なんなら🀂まで対子であります

ぴーすけ選手はこの手から🀙切っての辺🀛待ちでリーチ
ヨーテル選手の小四喜を潰しながらの先制攻撃です

そしてその同順に平澤選手も追いつきます

3枚持っていた🀕のうち1枚を切って、🀟単騎の七対子で追っかけリーチ
形はよくないですが、親番で打点十分です
河に二枚の🀆がある、つまりは白ぽっちが山に生きている可能性がとても高い局面
リーチせずにはいられませんね


またもや愚形同士の白ぽっちの引き合いです

今回のめくりあいは

平澤選手の大勝利
リーチツモ断么七対子花2表2裏2で11飜は三倍満の2枚をツモアガリ
18000オールの2枚は勝負を決めるような一撃です


場況重視の嵌張


この試合は平澤選手のゲームかと思われましたが、それで終わらないのが三人麻雀の面白いところ

西家のぴーすけ選手に選択のある手牌

筒子の形が複雑ですが、🀜🀝🀞の面子を抜くと🀚🀜🀞🀠で三嵌の形
🀚か🀠を切ってどちらかの嵌張を捨てなければなりません

ぴーすけ選手は打🀚

🀟の受けを残します

東家の平澤選手が🀞🀝とツモ切りしているので、その周辺の筒子を厚く持っているということはなかなか考えにくく、自分の目から🀞が3枚見えているので他家が🀟を使いにくいです
山に残っている可能性も高いですし、待ちになった際にも立直にいけるような悪くない嵌張です

場況に対応した打🀙でした

そして、面子が完成した一向聴でも再び選択

これは🀠を切るのが最も受け入れが広いです
🀛🀜🀝🀞🀟🀐🀑🀒🀓🀔で聴牌になります

しかし、ぴーすけ選手はここから打🀜とします

打🀜の時の受入れは
🀛🀞🀟🀠🀐🀑🀒🀓🀔となり、1種分の損になります

それでも今回はかなり🀜を切った方が良い場面です

今回🀠切りによって消えてしまう受入れである🀜と🀝ですが、🀜は見た目残り1枚で🀝は見た目残り2枚です
それに対して🀜切りによって増える受け入れは🀠の見た目3枚です
これにより見た目枚数の受入れは変わらないことがわかります
変わらなければどちらでも良さそうですが、更に🀜切りを後押しする理由があります

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