令和5年3月10日12時東京大学入学試験の結果発表があり、合格しました。 最終更新 ※4月6日(木)「その後」 決意から受験まで3年前の誕生日2月11日、代官山のレストランでテリーヌだけで構成されたコースの前菜を食べながら恋人に言った。 「東大を受験しようと思うんだ」 彼女は薄い緑色の美しい野菜のテリーヌをナイフとフォークで上手に切りながら、がんばってね、と言ってくれた。 とても美しく、賢く、子供っぽい女の子で、優れた味覚を持っていた。食べたものの材料を当て記憶するこ
以前、「何になるの?」とよく聞かれると書いた。 初対面の人にも友人にも聞かれる。 ぼくはすでに芸人だから、これから何かに“なる”ことはないんだけれど、「何にもならない」だと話が終わってしまうので、工夫している。 最近は「お婿さん」と答えている。 しかし、これだと、「婿養子?」とか「ヒモになるってこと?」などと聞かれてしまう。 そういうことじゃなく、少女が将来の夢に「お嫁さん」と書くように、「お婿さん」と答えているが、うまく伝わらない。 「配偶者」と言うべきかもしれない。
10年くらい前に憧れていた女の子から連絡が来た。 好きという感情ではないんだけれど、素敵だと思っていた。 心もファッションも落ち着いていて、容姿も端麗、お酒をこよなく愛している。 デートに誘っても絶対に承諾してくれないが、お酒に誘えば断らない。 ぼくはお酒を飲むたびに、君は素敵な女性だ、君に声をかけられたら恵比寿中の男がかしずくだろうと言った。 その度に彼女は、こいつ何言ってんのみたいな顔でぼくを見る。 その時間が好きだった。 そんな彼女から連絡が来た。これはとても珍しい
ぼくは議論が好きだ。 勝ち負けじゃなく、仲間と協力して可能性の高い答えを導く議論。 「この場合、“共感力がない”より、適切な言葉があるんじゃないか」 「どうして渋谷パルコの地下一階の女性用トイレは、未だに女性を並ばせるのか」 「イギリス人は食べ物の好き嫌いが多いのか」 そうやって、テーマを用意してお酒を飲むときや筋トレの後に友人と話す時間が好きだ。 ぼくは自分の意見を言う。 間違っていることを恐れない。 「確かにそうだね」と言われたら嬉しいし、自分の意見に対して信念を高
すっかりご無沙汰してしまった。 文章を書くと、大学の友人が稀に褒めてくれるが、動機がそれしかないのでめっきり書かなくなってしまった。 書きたいことがあれば書けばいいが、それは連載などにとっておきたい気持ちもある。 さらに、中身のないことを書いても仕方がないという考えも持っている。 そうするとなかなか書けない。 さて、今日はワインの試飲会に参加した。 松尾研究室のMACCという起業コミニュティで知り合った農学部6年生と仲良く参加した。 20種類くらいのワインをサーブしてもら
デートの約束で最も恐ろしいのは、相手が当日に来られなくなる可能性があることだ。 デートできないことは悲しいことだけれど、恐ろしいことではない。 楽しみにしていた目的地に行けなくなることが何よりも恐ろしい。 友人と出かけるときならば、3人とか4人とかメンツを確保することで、目的地に行けなくなるリスクを限りなく小さくできる。 デートでそういうわけにはいかない。 相手が来なくなる不安を抱えながら、デートの当日を迎える。 そんなに目的地に行きたいのなら、相手が来なくても一人で行けば
芸人になって数年後、横浜の実家を出て品川に住んだ。当時付き合っていた恋人と同棲をすることにしたのだった。 彼女はバケツをひっくり返したような性欲の持ち主で、何度も浮気を繰り返していた。 ぼくが彼女の浮気に気づく前に、こんな出来事があった。友人と飲みに行くという彼女が目の前で着替えを始ると、身につけた下着が目に入った。 Tバックだった。 だが、ぼくにはその意味がわからなかった。 一緒に住んではいたが、彼女がどんな下着を所有しているか気にしたことがなかったし、特別な夜にどんな下
ラーメンを食べた。 この美味さは、塩加減にあると思う。 決して健康的とは言えない塩分量。 江戸の時代から炭鉱で石炭を掘り続ける家系に生まれ、物心つく前からボタ山で遊びまわり、縄跳びやけん玉を覚えるより先にツルハシの使い方を学び、草花の性質や物体の運動を知る前に土砂災害や落盤の恐ろしさを思い知った少年が、いつしか炭坑夫となり、同じ町の幼馴染と所帯を持ち、いずれは子宝にも恵まれ、その子に炭太郎などと名付け、炭太郎が江戸の学校に行きたいと言うので、調べてみると江戸の物価はこの炭鉱
「何になりたいの?」とたまに聞かれる。友達やよく会う知人ではなく、初対面の人やバーの店員さんに聞かれる。 どこにも足がついていない感じがするのだろうか。 ぼくとしては、何かはわからないけれのもう何かしらに“なっている”気もするし、今後別の何かに“なる”かもしれないとも思う。 別の何かになるとしたら、「何になりたいの?」に答えるのは難しい。 ぼくの目の前には、いくつかの道がある。そのどれを選ぶかわからない。同時に複数の道を選ぶこともできるし、一つの道を進んでから他の道を選ぶか
たくさん使った順で並べています。読まなくても良かったなと思ったテキストもありますが、内容が悪いわけではないので(自分の学習の進捗状況と合わなかった)、紹介しています。買って損した、勧めたくないと思ったものは載せていません。 https://amzn.to/3yuK0Na 山川 日本史 一問一答(山川出版) ぼくのバイブル。1年目は文化史を除く★★の項目を覚えて、共通テストで70点くらい。 3年目はすべて覚えて、共通テスト85点くらい。東大入試の前もおさらいで読んでいた。これ
フジテレビで日曜日にやっている「ザ・ノンフィクション」が好きだ。 毎週楽しみにしている。 毎回、一人の人間に密着してその生き様を紹介する番組だ。 NHKの「プロフェッショナル」と異なり、何か特別な技術や実績がある人ではない。 完全なる一般の人に密着している。でも、おもしろい。 「どんな人の人生にもドラマがあるんだな」と思える番組だ。 今週は特定の誰かではなく結婚相談所に密着していた。 数人の登録者の様子を窺うことができる。 相談所の経営者からダメ出しを受けても素直に聞く男性や
東大の入学式の数日前に、1回だけ会ったことがあるメディア関係のおじさんから連絡が来た。 「合格おめでとうございます。入学式に自分の友人のメディア関係者が東大生の取材をしに行くんで、タイミングが合えば取材対応をしてもらえませんか」 そのおじさんに対して良い印象を待っていたけれど、あまり気にしていなかった。「タイミングが合えば対応しよう」くらいに思っていた。 入学式のあとにはクラスの食事会があるし、会場となっている武道館は広いからそのメディアの人に声をかけられる可能性はかなり低い
「かわいい」という言葉をよく使う。 太鼓持ちの会社員が上司に「すごいっすね」「さすがっすね」と唱えるくらいの頻度で「かわいい」と言っている。 今まで気づかなかったけれど、クラスメイトに指摘されて気づいた。 「この5分の間で10回は“かわいい”って聞いたぞ」 ぼくは彼のことが好きだ。 嫌なところがないし、良いところがたくさんある。 ボケることもないし、つっこむこともない。 性格も話し方も身体的特徴もぼくとの共通点が少ない。 だからなのか魅力的に感じる。 そんな彼に言われて気
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ぼくの名前はさんきゅう倉田。吉本興業で芸人をしている。