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〖アジアのお寺 ~日本〗口から阿弥陀仏が現れる!空也上人のお寺

サワディーカー。
@yayoiです。

私は、絵を描くことが子供のころから苦手なのですが、そんな私でもできる仏像切り絵や仏像なぞり書きなどが好きで、たまに静かな夜には没頭してしまうことがあります。

仏像切り絵は、今はほぼ1冊終えたのですが、以前3作目に何を切り絵しようかとパラパラ本をめくっていたところ、目に留まったのが、六波羅蜜寺の
空也上人でした。


空也上人とは...?


仏像の切り絵ブックでみた空也上人のお寺、六波羅蜜寺は一度訪れたことがあったと思い、お寺でいただいたパンフレットを探して見ていたら、
このお寺の成り立ちが、もう3年にもなっている今の時代のパンデミックと共通するものがあったので、以前一度記事を書きかけたままになっていた
ものを編集しなおして、このnoteブログに改めて投稿することにしました。

関係がありそうなのは、お寺の歴史です。
この六波羅蜜寺は951年に空也上人によって開かれたお寺です。
平安中期に悪疫退散のために、上人自ら十一面観世音菩薩像を刻み、
安置したのが起源だそうです。

空也上人は、この観音像を車に安置して市中をまわり、自ら献じたお茶を病者に授け、念仏を唱えて病魔を鎮めたそうです。今の世の中と同じように
病魔と戦った歴史があります。

右側が空也上人です。

上人(しょうにん)とは、優れた人、徳の高い人を意味し、高僧や修行の
進んだ聖者の尊称として用いられるのが本来の用法ですが、浄土宗や日蓮宗などでは僧侶の敬称として使われています。

そして、そこに記されているのですが空也上人が刻んだ十一面観世音菩薩像は、このお寺の御本尊となっていて、国賓の秘仏として、12年に一回だけの御開帳があるようです。


お寺へのアプローチ


住宅街の中の小さな路地沿いにお寺があります。
右端の石には西国第十七番六波羅蜜寺と刻まれています。
西国(さいこく)三十三か所という、近畿、岐阜の観音巡礼の霊所があり、そのうちの一つになっているお寺です。

左手側にお寺が見えます。

お寺の門が見えてきました。

御本堂の正面です。

ここを通り過ぎてもう少し行くと右側にこのお寺の案内があり、
左側に宝物館の拝観料を納めるところがあります。


御本堂縁側から宝物館へ!


ここから入ります。
ここに十一面観音像が祀られています。

御本堂の入り口です。

ズームして撮りました。

御本堂の前にいた“なで牛”です。

御本堂の境内の縁側から奥の宝物館に行くことができ、その中は撮影できませんが、空也上人像や運慶作とされる地蔵菩薩をはじめ、たくさんの
重要文化財となっている木像が祀られています。

 パンフレットより。


六波羅蜜寺と六波羅蜜とは...?


このお寺の名称、六波羅蜜寺とは、創建当時は西光寺と称したお寺でしたが、後に弟子が六波羅蜜寺と改名したそうです。

その六波羅蜜とは大乗仏教において、菩薩に課せられた6種類の実践すべき修行で、波羅蜜とは“完全、究極的な修行”という意味。悟りの世界にいたることです。

つまりこの世に生かされたまま、悟りの世界にいたるための6つの行うべき修行がなにかというと...

布施、持戒、忍辱(にんにく) (これらは、見返りを求めず、戒律を守り あらゆる苦難を正しく認め、それに耐えること。)
精進(努力)禅定(ぜんじょう)(精神統一して自分自身を見つめる)
智慧(真理を見極め、悟りを完成させるもの)

これらの修行に対する姿勢…
日常生活の中で自我が暴れるときに、思い出したらいいと教えていただいている気がします。

私が切り絵した絵です。

空也上人が左手に持っているのは鹿の杖。
杖をつきながら「南無阿弥陀仏」と唱えると一音一音が阿弥陀仏となって
現れたといわれ、その伝承を表現した像です。
実物は117.6cmで、鎌倉時代に作られたものだそうです。
このお寺のこの空也上人の像は、日本にあるお寺のいろいろな仏像や上人の像の中で私が最も好きな像です。

参拝したのは2017年。
その時にいただいたものです。

お読みいただきありがとうございました。
@yayoi



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