【国内MBA取得のROI(投資対効果) + 入試対策】

LinkedInを拝見していると様々な方面で能力を発揮されておられる方が大変多いように感じます。おそらく、何らかの形でMBA(Master of Business Administration, 経営学修士・経営管理学修士)の取得を検討している/していた方もいらっしゃるかと思います。

私は慶應義塾大学でMBAを取得しましたので、同級生などの少ないサンプルで恐縮ですが、国内MBAのROI(投資対効果)について触れます。

MBA取得を意識し始めたのは、新卒で入社した楽天での経験からです。社長の三木谷さんを始め、楽天の経営層や管理職にはMBA取得者が多く在籍され、高い確率で活躍されていた姿に接せられたのは大変ありがたく、社会人になりたての私に強烈な印象を残しました。

楽天でのエンジニアの仕事は、プログラミングを趣味としていた私に素晴らしくフィットしており、豊かな人間関係にも恵まれていたころから、いつしか仕事に没頭していました。

そんな私にMBA取得を決意させてくれたのは、当時の彼女(現在の妻)の「あなたはこの会社、この部署、この仕事で留まるべき人ではない」という𠮟咤激励があったからです。時として大谷翔平をも軽く超える剛速球、かつ、ど真ん中ストレートの言葉を投げかけてくれる妻はありがたい存在です。

 家庭の事情で海外への長期間の渡航が困難だったことから、国内のMBAに絞って検討しました。MBA選択の決め手になったのは慶應義塾大学のMBAに社費留学した麻布中学・高校の同級生からの「慶應のMBAはROIがかなり高い」という一言でした。

 慶應のMBAは1学年120人程度で、主に①社費留学、②就職、③転職、④起業、⑤企業の後継者の5つに分類できます。

 ①    社費留学

主に大手企業が幹部候補育成のために国内外のMBAへ留学させています。幹部候補と目された人材層の中から社内の選抜を勝ち抜いてきた猛者だけに優秀な方が非常に多く、各企業へ戻ってからも出世の階段を猛烈な勢いで昇っています。

 ②    就職

慶應のMBAは社会人未経験者にも門戸を開いているため、学部卒の方が10%程度いました。グループやクラスでの濃密な議論で社会人にはないフラットな視点を持ち込んでくれる貴重な存在です。この層は日々社会人に揉まれて磨かれることから、慶應の新卒者の上位層と同等レベルの就職をしています。

 ③    転職

他のMBAと同様に、この層がボリュームゾーンとなります。私の周りの方々は一様に希望の業界への転職を実現し、各々のキャリアを切り拓いています。この層のROIは海外のMBAと同様にかなり高いです。大変ありがたいことに様々なご縁を頂けたことで、私にとってもROIはかなりめちゃくちゃ高くなりました。

 ④    起業

社会人時代に培った経験とスキルに磨きをかけて起業に挑戦する層も存在します。日本国内に限らず、アフリカで複数のビジネスを起こす頼もしい同級生もおり、この層のROIは、通常の起業と同様にボラティリティは極めて高くなりますが、中央値は高い印象があります。

 ⑤    企業の後継者

慶應のMBAの特長として、伝統的に多様な規模・歴史・国籍の企業の後継者を受け入れて育成する点も挙げられます。ROIのI(投資)にあたる慶應のMBAの学費は海外(特に欧米)のMBAと比較して低く設定されていることから、ROIは測り知れないところがあります。

【国内MBAの入試対策】

事前提出書類+筆記試験(英語+小論文)+面接、というパターンが多いかと思います。

私が入試対策で利用したのは以下の本+過去問のみです。

★国内MBA受験 小論文対策講義
10年前の本ですが、基本がきっちり書かれた素晴らしい参考書です。

飯野氏の本には、国内MBA受験生に対する愛が込められているように感じています。

Amazonで久しぶりに調べてみたところ、飯野氏の最新刊が2冊出版されていましたので、こちらも参考にされると合格確率が飛躍的に向上します。

(1) 国内MBA受験の小論文対策〈基礎知識マスター編〉

(2) 国内MBA受験の面接対策: 大学院のタイプ別FAQ

国内のMBAも一橋・京大・神戸大、早稲田やグロービスなど選択肢が相当増えています。もし国内でのMBA取得を検討されているようであれば、挑戦してみてはいかがでしょうか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?