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東北大学工学部電気情報物理工学科の英語事情

 皆さんこんにちは。工学部電気情報物理工学科4年 梶川友寧です。2024年、あけましておめでとうございます! 受験を控えた皆さんは、共通テストに向けてはもうラストスパートですね。今年も良い一年にできるよう、頑張りましょう!

 今回は、東北大学工学部の英語事情についてお話します。ただし、受験に向けた記事ではなく、入学後、どのように英語と付き合っていくことになるかを説明していこうと思います。残念ながら留学についての詳しいお話はできませんが、留学に関してはほかの学生ナビゲーターが作成したコンテンツがたくさんありますので、ぜひそちらも参照ください。今回は「東北大学工学部電気情報物理工学科で学ぶ、もしくは必要になる英語」に焦点を当てていきます。

 まず、この学科での英語の授業について説明します。東北大学では、学部、学科にかかわらず全員が受ける「全学教育科目」、学部、学科ごとにある「専門教育科目」があります。
 東北大学では、全学教育科目の必修科目として、英語Ⅰ、英語Ⅱ、英語Ⅲがあり、英語Ⅰ、ⅡはA、Bに分けられています。(私の代では、英語A、英語B、英語Cという名称で、前期、後期に対応してそれぞれが1、2と分かれていました)。
 英語Ⅰ、ⅡのAではリーディングとライティング、Bではリスニングとスピーキングを学び、英語Ⅲでは学術的な論文、プレゼンテーションについて学びます。そしてなんと、(私の代では無かったのですが)英語Ⅲに関してはe-learningの授業があるそうです…!
 英語は、入学時の成績によってクラスが分けられるのですが(後ほど詳しく説明します)、先生によって授業の流れや使用ツールが異なり、追加でテキストを購入する場合もあります。しかし、クラスが違っても指定の教科書、参考書は、「Pathways to Academic English」と「Official Guide to the TOEFL ITP®、 Assessment Series」の2冊で共通となっています。

 また、工学部電気情報物理工学科の専門教育科目では、「工学英語」があります。1年前期(1セメスター)の集中講義「工学英語Ⅰ」、4年前期(7セメスター)の「工学英語Ⅱ」があり、私は工学英語Ⅰのみ履修しました(いずれも選択科目でした)。工学英語Ⅰでは、TOEFLの問題形式を模した問題集を解きました。私は工学英語Ⅱは履修していませんが、この時期になると単位が十分である学生も多いため、私の周りでは履修する学生の方が少数派だったと感じています。もちろん、興味があれば履修してもよいと思います。
 ちなみに、授業という枠組みとは少し外れますが、AOⅡ期で合格した場合、先取りでTOEFL-ITPに向けた入学前教育が行われるそうです。

 …ここまで授業の話をしてきましたが、「『TOEFL』という単語がちらほらでてくるな?」とお気づきの方もいると思います。そうです。東北大学ではTOEFLがかなり重要になってきます!
 TOEFL(Test of English as a Foreign Language)とは、世界各国で英語力を測定するために行われるテストです。TOEFLは、東北大学において、先ほど述べた全学教育科目の英語の成績に影響するほか、留学を志す人であればその選考基準にも用いられます。そのため、東北大学ではTOEFLに向けた勉強を、特に1年の授業で手厚くサポートしてくれます。
 成績に影響すると述べましたが、1年後期で履修する英語Ⅱの授業では、学年で一斉に受けるTOEFL-ITPのスコアが成績の3割を占めています(結構大きいですね!)。そのため、授業でしっかり対策することが重要になります。
東北大学工学部電気情報物理工学科では、私の代では、2、3年生の時にTOEFLの団体用テスト(TOEFL-ITP)を無料で受けられるチャンスがありました(今後は不明ですが)。もちろん有料の試験もあり、年4回行われます。わたしも無料、有料両方受けたことがあります。東北大のキャンパス内で受けられるので、慣れない会場で受けるよりはメンタル面でも安心できると思います。
 ちなみに、TOEICはどうなの?と気になる方もいるかもしれません。TOEICは、現在学内試験は行われておらず、学部で成績を使うことは少ないですが、もちろん就活でアピールできますし、大学院入試を志す方は、公開テストの結果を英語の成績として提出することも可能です。

 では、東北大を志望する皆さんは現時点でどうすればよいか、気になるかもしれません。私は、英語に関しては、受験の英語に専念すべきだと思います。AOなどでのアピールポイントとなるので英検やTOEICならば受けておいてもよいとは思いますが、TOEFLは専門用語が頻出するため難易度が高いという点と、受けるハードルが高い(個人受験のIBTは非常に高価ですし、団体受験のITPは高校で行うところはほとんどありません)という点から、受験生の時点では受ける必要はないと私は考えます。どうしてもTOEFLの勉強をしたい!という場合は、ITPのセクション2(文法問題)の対策でしたら、受験にも通じる力になると思います。
 また、受験の英語に専念することの利点の一つに、入学後の英語科目のクラス分けがあります。東北大学の英語の授業は、複数のクラスに分かれて行われるのですが、そのクラス分けが(詳しい基準はわかりませんが)入学試験での成績によって行われると言われています。英語の授業の成績は相対評価となっており、クラスごとに、上位何割がAA評価、またはA評価となるかが決まっており、上位のクラスほどその割合が大きい、つまり良い評価をもらえる可能性が高いと言われています。ですので、受験の英語に力を入れておくと得だと考えます。さらに、授業が終わってからも、特に研究室に配属される4年生からは、英語の書籍や論文を読んだり、実際に英語で資料などを書いたりする機会も増えます。私自身も所属する研究室のゼミでは、毎回発表スライドを英語で作成することになっており、大変だと感じることもありますが、授業で学んだ読み方や書き方が参考になっていると感じるときも多くあります。

 いかがでしたか?東北大学入学後の英語との関わり方のイメージはつかめましたか?英語が得意という方も、そうでない方も、残りわずかの受験生活、ぜひ勉強に励んでください。

 ありがとうございました。今後も頑張っていきましょう!


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