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高校生への勉強のアドバイス 模試結果の活用編

 皆さんこんにちは。工学部電気情報物理工学科2年 梶川友寧です。

 ちょっと前の話になりますが、高校生、受験生の皆さんは、どのような夏休みを過ごしましたか?勉強漬けで休む暇もなかった…という方が殆どかもしれません。ところで、東北大学の夏休みはお盆から9月末までですので、たっぷり時間を使うことができます。アルバイトに勤しんだり、自動車学校に行ったり、友人と旅行に行ったり、帰省してゆったりしたり。私は自動車学校に通い始めました。自動車学校の学科の授業や技能講習は昼も夜もあり、それにより一日中自由に過ごせる日というのはあまりありませんが、充実した日々を過ごしています。今はコロナの影響で旅行など人の多いところに遊びに行くことは難しいですが、小中高時代の友人とビデオ通話をするなど、工夫しながら友人との交流も楽しんでいます。ただ、やはり来年以降はもう少し自由な夏休みを過ごせればなぁ、と思っています。

 さて、今回お話するのは、皆さんも夏休み中たくさん受けたであろう、「模試」についてです。ただ、ここでは模試の受け方や点を取るコツではなく、模試を受けた後、成績表が帰ってきてからのことをメインにお話します。受験に当たり、なぜ模試が大切になってくるのでしょうか。志望校の判定が出るから?偏差値や自分の順位が出るから?確かに自分を他者と比べたときにどのあたりにいるのか、それを把握することはもちろん重要です。ただし、他人と比べるだけでは測れないポイントも多くあります。

 実は、判定というものは受験当日の合否に必ずしも影響するというわけではありません。「E判定からの合格」という言葉が本の見出しになっていたりしますよね。判定は、ただ単に合格する可能性の高さを段階的に分けているだけにすぎません。だから、A判定だから必ず合格する、E判定だから必ず志望校を変えるべき、というものではありません(もちろん受験本番までの期間にもよりますが)。さらに、受ける模試の難易度や受験者数によっても判定は大きく左右されます。そもそもAからEまでの判定の基準の設け方も模試によって異なるので、一口に判定が良い、悪いと言って実際の能力を測ることは難しいでしょう。

 それでは、模試が帰ってきたらどこを重点的に見ればいいのか、私が今まで模試を受け続けた経験から重要だと思うものを説明します。もちろん以下に述べるのは私の個人的な意見であり、他のどの項目もしっかり目を通す必要があります。しかし、一人の「先輩」の意見として、参考にしていただければと思います。

 私が判定より大切だと思うのは、得点の伸び率得点状況です。模試によってそれぞれ正式名称があると思いますが、この記事内でのみ用いる表現として、以下で詳しく説明します。

 得点の伸び率について、ここでは、同じ模試を受け続けることにより、得点や偏差値などの推移がグラフ化されたものを指しているものとします。この得点の伸び率を見ることの何が良いかと言いますと、比較対象が「自分自身」である事です。「◯ヶ月前に比べて〇〇点伸びている、このままのペースでいけば本番までに〇〇点になるだろう、このペースで足りるのか…」と自分の過去、現在、未来の全方向からの視点で自分の成長を見ることができます。また、予備校によっては、大学合格者が過去に受けた同じ模試でどれくらいの点数を取っているか(過去の合格者の平均点)の推移を並べて比較できるものもあります。先輩の平均点までどれくらいあるか、AからEまでの判定だけを見るよりも、具体的な点数の目標を定めるのに役立つでしょう。よく最終目標とされる「入試本番の合格者平均点」の情報は入手が比較的容易ですが、その情報だけではそこに至るまでの月単位などの短期目標を定めるのは難しいでしょう。予備校が多数の合格者のデータをもとに作成した貴重な記録ですので、活用しない手はないでしょう。

 また、ここでは得点状況について、大問、小問ごとの得点率や全受験者の正答率を指しているものとします。模試の成績表の表側に順位や偏差値、判定などがずらっと並んでおり、この配点については裏面や別のページに書かれていることが多いでしょう。ただ、このページを見てわかる重要なことがあります。それは、自分がどの単元が得意・苦手であるか、そして、他の受験者ができて自分ができていないところです。自分がどの単元が得意・苦手であるかは、ほとんどは自己採点をすればわかります。しかし、記述模試における英語の和訳、英訳問題、または数学の途中式などでどこが減点されているか、自己採点で見落としていた自分の弱点を知ることができます。また、他の受験者ができて自分ができていないところは、マーク模試の自分の正誤(○×)の横などにパーセント表示で書いていることがあります。模試によっては、問題番号が1番から載っているのではなく、全受験者の正答率の高い順で並べられているものもあります。そのような場合だとよりわかりやすいのですが、他の多くの受験者が正答しているのに自分が間違っている問題を知ることができます。例えば、全体の半数以上が正答した問題は必ず解けるようにしよう、などと解き直しの優先順位を決めるのにも役立つでしょう。

 いかがでしたか。模試は受けたその時だけでなく、受けた後にもフル活用すべきものです。模試を受けて満足、自己採点して満足ではなく、帰ってきた結果を受け止めて、入試本番まで点数を上げるために何ができるか、よく考えるようにこれから意識していきましょう。

 ありがとうございました。東北大学への合格を目指して、頑張っていきましょう!


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