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「導く」 4年 草住晃之介

平素より私たち蹴球部へのご支援をいただき誠にありがとうございます。たくさんのお力添えをいただいたにも関わらず、それに応える結果を届けることはできませんでした。申し訳ありません。

既に新チームは始動し、自分たちの現状と真摯に向き合い成長し始めています。新たな挑戦に向かう蹴球部に対し、引き続きご支援のほどよろしくお願いいたします。




では卒業DIARYを始めていきます。

今シーズン主将を務めました、生涯スポーツコース4年の草住晃之介です。
まずは、ガメ太郎食堂店主、栗原プリンスホテルのオーナー、栗原巧太郎くんの質問に答えていきたいと思います。

Q1.1年生のころから関東リーグに絡み、活躍し続けましたが、ベストパフォーマンスを発揮できた試合を教えて下さい!

A1.大きな活躍をしてきた記憶はないし、そもそもあんまり覚えていなかったりするので決めきれませんが、
今年であれば前期の日体大戦、昨年であれば後期の産能大戦だと思います。自分の得意なプレーが出せた試合でした!


Q2.独特なトレーニング、アップをすることで有名な草住君ですが、後輩たちに真似してほしい、オススメを教えてください!

A2.みんなとは違う考え方や視点を持っているからこそ、あの意味のあるトレーニングを行なっていたのです。なんだあのトレーニング、とバカにしていた人は
是非東小金井さくらクリニックに行って体感してみてください。見える世界が変わります。


Q3.いつも頼れるキャプテンですが、たまにコブダイや猫になってしまいます。あれは前世の名残りですか?

A3.みんなにイジられるコブダイや猫ですが、どちらも生まれたきっかけは自分です。自分で生み出しました。
前世かどうか分かりませんが、おそらく過去にその姿を経てきたからでしょう。




では、ここから本題です。

私の中に色濃く残るこの1年の出来事や感じたことを綴っていきたいと思います。是非最後まで読んでいただけると幸いです。

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「この部に、後輩に、何を残すか」

1年間、このことばかり考えてきた。



昨年12月、中学・高校と自分の経験を活かせなかったこと、いつも自分の代で苦しんできたこと、それを乗り越える為の1年にする決意を持って主将になった。

この時既に、昨年とメンバーが大きく変わり、この戦力ではリーグ戦に勝つ事が難しいことも容易に想像できた。それにサッカー選手・人としても未熟な人も多くいた。
だからこそ、「どんな思考を持ち、どう取り組むべきか」を伝え続けようという思いを胸にした。それがサッカーの中での楽しさや成長を生むと思っていたから。言葉も行動も工夫して、何かが伝わるよう振る舞い始めた。


このチームでは、試合後の締めは主将が話をして終わりとなる。主将としての姿を示す場であり、形だけの言葉ではなく自分の考えや感じたことをみんなに共有する場だ。
何について触れるべきか、どういう表情をするか、どんな言葉が響くのか。単に細かい性格なだけかもしれないが、こういう言葉の節々に成長に繋がるヒントがあると思っているし、実際私はそれを経験してきた。

余談にはなるが、練習後の締めの場合は私が選手を指名し一言話してもらって終わりになる。基本的に事前に伝えないようにしていたので驚いてしまい中身が薄い人も沢山いたが、私の意図としてはその日の練習で思ったありのままを伝えてほしかったためである。
おそらく伝えたことがある人もいるが改めて言うと、
形式的な「明後日には試合があるので良い準備をして・・・」的な話が私は嫌いだった。面白くないし。
今日練習で感じた自分の取り組みや周囲の取り組み・意識について言及するべきだと思っている。そういうことが日常的にできないとピッチでは到底仲間には響かないよ、特に2年生。

いざリーグ戦が始まると最初の数試合こそ勝ち点を取れたが、連敗し始めると力のなさが如実に現れた。
点が取れない。あっさり失点する。ミスばかり。
必死に戦わない。など、数えきれないほどの課題が出てきた。そんなチームの不振と共に、私自身もパフォーマンスが低下していった。

自分のミスで失点した慶應大戦と退場してしまった立正大戦は特に、これまでにないほど不甲斐なく屈辱的で胸が締め付けられた。
それでも締めの言葉を話さなければならなかった。
紡いだ言葉や作り出した表情に、みんなは何を思っただろうか。

締め以外でもたくさんのことを発信してきた。
試合中の声はもちろん、W-upでの盛り上げ、
ミーティングなど…数えきれない。
それ以外にも1年間で沢山の会話をしてきた。
基本的に、相手の気持ちを引き出し、それに寄り添う中で少しずつ気付きを与えていくスタイルで。
プレーがうまくいかない選手、序列の低い選手、1,2年生に特に目を向けた。

果たしてどう感じていただろう。
何か意味があったのだろうか。



11月6日、3部への降格決定。
主将になった時に掲げた、今までの自分を乗り越える決意。結果を出せず、乗り越えられなかった。自分自身の成長が足りなかった。

後輩たちに2部の舞台を残せず本当に申し訳ない。
厳しさを持てず、甘さや緩さを沢山見せてしまった。
サッカー以外でも部を支えられなかった。
逃げたことも目を背けたことも数えきれない。


それでも、この1年
「この部に、後輩に、何を残すか」
それだけは忘れずにやり遂げた。

この蹴球部に欠かせないことだと信じていたから。


この1年で表現してきた主将としての姿を
自分自身を誇りに思う。


これまで伝えた沢山の言葉が、
苦しい中での表情が、
みんなに与えた視座の高さが、
私の見せた全てが、
後輩たちの目に焼き付き
今後の成長や蹴球部の発展に寄与することを願いたい。


シーズン終盤、降格が間近に迫っていたからかもしれないが、みんなの取り組み方はこれまでとは大きく変わっていた。プレーの必死さや熱量が出てきたし、ピッチ内での発言も行動も、他人事ではなくなってきた。

こんなこと側から見れば、ただ基準が低かっただけかもしれないし、本当に小さな事かもしれない。
それでもその小さな成長を認めてあげることは
大切だと私は思うし、それを噛み締めた最終節後の帰りに涙が出た。
もっと良い景色を見せたかった
もっと楽しませてあげたかった
もっと自由にやらせてあげたかった と。


これが私の1年間考えていたことの一部である。

なんだか暗い内容になってしまったが、
この卒業DIARYを通してまでも何か伝えようと気取った文章を書いたらこうなったのでお許しを。

もちろんこの1年で沢山の楽しさや喜び、感動も味わった。苦しさが大きい分、より輝きを放っている。
開幕戦や慶應戦での勝利や学筑定期戦でのみんなの応援、清瀬でのマラソン大会、Bと一緒にやった練習…
どれも最高でした。


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これまで私が成長してこられたのは沢山の方に支えられてきたおかげです。
同期やチームメイトはもちろん、
エルフシュリット品川のコーチ陣、
中学時代の先生方、
FC東京のスタッフの方々、
学芸大蹴球部の顧問・指導者の方々、
東小金井さくらクリニックのお2人、
本当にお世話になりました。
ありがとうございました。

名前を挙げるとキリがなく、表情のない言葉で済ませたくもないのでここには載せません。
今後できる限り直接伝えていきます。
期待してた人は、LINEするなりメンションするなりで連絡下さい。


そして何より22年間私を育て支え続けてくれた家族、
本当にありがとうございます。たくさんの迷惑や苦労をかけました。それでも私を信じ支えてくれたことに感謝しています。少しでも恩返しします。


大好きなこの蹴球部の仲間との日々を忘れません。
ありがとうございました。

#紫志尊々  #jufa #大学サッカー

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