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「自由」 4年 成瀬晃斗

平素より大変お世話になっております。
今回卒業ダイアリーを担当します、東京学芸大学蹴球部4年の成瀬晃斗です。

2021シーズン、弊部への多大なるご支援を賜り、ありがとうございました。この場を借りてたくさんの方々に感謝申し上げます。

また、新海先生をはじめとするスタッフの方々、リーグ戦の運営をしてくださった学連の方々、昨年に引き続き、今年も難しい状況が続きましたが、私たちがサッカーをするに十分な環境を整えてくださり、本当にありがとうございました。



ここまで、同期の卒業ダイアリーを読んで、懐かしさと、熱さと、寂しさと、やっぱりいい人たちだなあという思いと、たくさんこみ上げてきます。

私の卒業ダイアリーにもお付き合い頂けると嬉しいです。


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1年。
正直、あまり覚えていない。
6月に骨折して、9月に復帰したと思ったら、いつの間にか11月になり、シーズンが終わっていた。

2年。
暗く、苦しく、長かった1年。
トップチームにはいたけど、試合に全く絡めず、チームも降格。
だけど、もがいてはいました。
この状況をどうにかしなければいけない。
だから何かを掴めそうな感覚だけは微かにあった。

3年。
少しずつ試合に絡めるようになった。また、このあたりでサイドバックをやり始めた。
私自身ここで大きな自信を得た。
チームの昇格は本当に嬉しかった。それとともに安堵した。
関東大会でスタメンしたメンバーのうち、降格した年に出ていなかったのは私だけだったから。

4年。
サッカー人生に終止符を打つ、そんな覚悟を持って臨んだ。あっという間でした。
第2節から第12節までの約4ヶ月、アミノもあって、その間ずっとスタメンから外れたのは苦しかった。けど、それも含めて楽しめた。
今シーズンスタメンで起用してもらった9試合、途中出場も含めると20試合、全てが楽しかった。
私の中で、サッカーへの区切りをつけられる1年でした。
最後の試合を終え、スパイクを脱いだあの瞬間、私は一生忘れないでしょう。

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私には4年間ずっと探してきたものがあります。



大学サッカーで得られるもの。



4年間を終えた私はどんな答えを見つけるのか、1年生の頃から楽しみにしていました。



いざ引退を迎え、そう聞かれると難しい。
たくさん思いつきます。

仲間、誇り、苦しさ、悔しさ、自信、執念、感動。。。

うーん。
ちょっぴり天邪鬼なところがある私は、これらを答えにはしたくありません。確かに得られたものなのですが。



でもひとつ、私が「これだ!みんなに聞いてほしいなあ」って言えることがあります。
しかもこれはオリジナリティあるんじゃない?
ありきたりだったらごめんなさい。




「自由」

サッカーは「自由」である。


私が大学サッカー4年間を終えた今、最大に感じていることです。


何かに悩んでいるときも、抱えきれないストレスがあるときも。

サッカーをしているときだけはそれらから解放される。
何にも縛られない感覚になります。

「楽しい」

その感覚に包まれる。これほど幸せなことはない。
文章を書いている今この瞬間も思い出す。思い出してサッカーを続けたいと心から思う。



昨シーズンと今シーズン、その感覚がほとんどでした。
練習が楽しくなかったことなどほとんどなかった。

毎日上手くなっている感覚があって、毎日楽しい感覚に包まれる。

特に今シーズンは練習をいちばん楽しんでいた自信があります。



この感覚が芽生えた瞬間を今でも覚えています。
きっかけはサイドバックへのコンバート。


コンバートされる3年の秋まで中央でのプレーしかしてこなかった私は、サイドでのプレーのイメージが持てませんでした。
そこで私は現監督の星さんに聞きました。
「サイドでのイメージが浮かびません。」
「サイドバックはどう動けばいいのですか。」

「別にサイドにいなきゃいけない訳ではない。中に入ってきたっていい。
要はそのときそのときで正しいポジションが取れていればいい。
周りと合わせながら特徴を出しなよ。」

確かそんな言葉をかけていただいた気がします。
これは私の中でずっと残っています。曇っていた視界が晴れていく感覚がありました。ありがとうございます。




サイドバックをやってみて思いました。
サイドバックはいちばん自由。
内側に入ることも外で張ることも自分の判断。
左右後ろから全体の景色が見えるポジションはそこだけ。
必要なら中盤でゲームを作る。
センターバックに近づいて落ち着かせる。
バイタルでチャンスメイクする。
サイドを崩しにいく。
点を取れるポジションを取っちゃう。
全部できる。全部に関われる。
こんな自由なポジションはないと思います。

そこからは練習も試合も全てが楽しかった。

都リーグ。
私自身のトップデビュー戦という意味も含み、たくさんの経験ができました。
私たちには必要な1年であったと思います。

関東大会。
大学4年間で私が最も輝いた瞬間だろう。
異論は認めません。

関東リーグ開幕戦。私にとっての関東リーグデビュー戦。
うまくはいかなかったけど、ずっとずっと憧れていた場所に立てて、1個上の先輩たちに立たせてもらえて、しあわせを感じました。

今シーズン。
多くの試合に出られてしあわせでした。

参入プレーオフ。
出れなかったことも勝てなかったことも悔しい。
けど、それでも、東京学芸大学蹴球部に来て良かった。心から思った。



と、サイドバックについて前述しましたが、どのポジションでも自由であることには変わりない気がします。
ボランチも勿論楽しい。
たまたま私にとって自由を感じやすかったのがサイドバックだったというだけで。



もちろん縛られるものはある。
だけど縛られるからこそ自由が生まれてくるとも思います。



自由を感じてからはピッチが無限に広く感じたし、
自分の頭の中も無限に広く感じました。









この感覚こそ、私がサッカーをする理由でした。
この感覚が、私というサッカー選手に価値を与えてくれました。
そして、この感覚をぜひ味わってほしいなあと思います。
特にかわいい後輩たち。

トップの下級生。
やる気があって内心メラメラしているお前ら。隠そうとしてたけど隠すなよ。
もがいているやつほどかっこいいよ?
同期たちとたくさんの先輩を見てそう思います。
期待してるよ。俺はみんなの凄さを知ってるつもり。

草住、しゅうや。
お前ら2人とポジションを競えてよかった。いや、競えていたのかも正直わからない。
それでも俺は強烈に意識していた。
なんとか追い越したい、なんとか試合に出たい。
2人のプレーを目に焼きつけるほど見てた。見れば見るほど凄かったよ。でも2人とも内側のポジション取り出したとき、まさかこいつら俺を参考にしてんじゃねえ?とは思ったけど。
1年時から出ている2人の成長に貢献できたとするなら、それはそれでいいかな。
もっと成長できる。どんどん凄くなってくれ。俺の想像を超えてほしい。がんばってな。

トップからBにいった下級生。
今はまたトップに戻った人もいるだろう。その人たち含め、悔しい気持ちを忘れてほしくない。
私はBに落ちたときトップまるごと嫌いになりました。戻ったら全員しばこうと思ってました。
みんなうまいし良い人たちだからそんなことできないんだけど。

B、Cチームの下級生。
何度か参加させてもらいました。そのときはありがとう。また、昨シーズンに続き、今シーズンもあまり関われなかったけど、東京学芸大学蹴球部として一緒に戦ってくれてありがとう。
練習参加したとき、また外から練習を見たとき、伸び代だらけの選手が何人もいて、正直驚いた。
驚いて声をかけちゃった人もいるし、タイミングで声をかけられなかった人もいる。上手くなりたくて、私なんかにアドバイスを聞きに来てくれた人もいる。みんな頑張ってほしいです。
自分の伸び代を信じてほしい。



サッカーについてこのように考えられるようになったのも、今まで指導してくださったコーチングスタッフの方々、叱咤激励してくださった先輩方、また一緒に戦った仲間たちのおかげです。
布田SC、FC府中、国分寺高校、東京学芸大学、カテフィジ、すべての経験があったからこそ私は関東リーグを戦うことができました。ありがとうございます。

先輩方。
たくさんのことを学ばせていただきました。特に1個上の先輩方には感謝してもしきれません。
今年、個人的にはスタメンを奪えず苦しい時期が長くありました。
その中でも私は折れなかった。折れるわけにはいかなかった。
そう思えたのは昨年の関東大会の経験のおかげです。
みなさんが立ちたいと心から願った場所に私が立ったこと。この責任はすごい大きかったです。みなさんが残してくれた執念、熱量、誇りを絶やすわけにはいかない。
烏滸がましいですが、私がそれらを表現して伝えていくことが、私の使命だと思って今シーズンやってきたつもりです。後輩にも繋がっていると信じています。

国分寺高校47期のチームメイト。
みんなのことを忘れてサッカーをしたことは一度もありません。
高校サッカーを引退したあの日。私がずっと、当たり前のように立っていたピッチは、みんなが立ちたいと心から願っていた場所であったことに漸く気づいた。遅かった。この責任と申し訳なさとを勝手に感じ、大学でサッカーをするしかないと思いました。
私自身が活躍することは何よりもみんなのためでした。勝手にいつも心の支えにしてました。またみんなとサッカーしたいなあ。




また、サッカー以外の面でもたくさんお世話になりました。この場を借りてありがとうを伝えたいです。


家族。
ずっと支えてくれて、応援してくれてありがとうございました。
お父さんお母さん、遠くても試合に出られそうになくても来てくれて嬉しかったです。
出られなくて苦しいときにも、やるべきことをちゃんとやるしかないと言ってくれるお父さん。いつもご飯を用意してくれて、話を聞いてくれて、点決めれば出れんだよって言ってくれるお母さん。本当に励みになりました。骨折したときに送り迎えしてくれた姉にも感謝しています。
感謝を表現したいと思って臨んだラストシーズン、心から出たかった有観客ではあんまり出られなかったけど、唯一スタメンした有観客の試合で点取ったからオッケーですよね。70分で足攣ったけど。

高校と学科の友達。
私が本気でサッカーしているのを知らなさそうな人たちもいて、サッカーの話なんて長くて最初の2、3分だけ。あとは全然違う話。聞いといてすぐ興味なくすんだもんな。でもそれがなんだか心地よかった。
なのに、直接だったりSNSだったりで応援メッセージはちゃんとくれる。見に来てくれたりもする。
本当に嬉しかった。元気をもらった。
ありがとう。感謝しています。








最後に。

同期へ。
全員ライバルでした。そして大切な仲間でした。

ゆり、茜、山岡、蛯名。
いつもサポートありがとうございました。
私たちがサッカーに集中できる環境、私たちを表現できる場所を作ってくれたこと、感謝しています。
また、発言でも行動でも、選手以上の熱量を与えてくれて、見せてくれて、私は心の底から尊敬しています。
こんなんじゃ足りなくて、本当はもっともっとありがとうを言いたい。でも長くなりすぎちゃうからここではやめとくネ。

Bのみんな。
高い志を持って入部したからこその悔しい、もどかしい気持ちを感じて私は涙が出てきたし、今でも泣きそうです。
一緒にトップでやりたかったな。トップにいること、関東リーグに出ることへの責任を強く感じました。みんなと大学サッカーをスタートできてよかった。
最後のIリーグ、勝ちたかったなあ。。
でもみんなが出てるの見られて本当に嬉しかった。

トップのみんな。
みんな武器があって、それをぶつけ合う日々がとてつもなく楽しかった。

一翔、哲。
後期の6試合だけだったけど右サイド楽しかったよな??
俺に無いものを持ってて、しかも熱量だらけの2人とやれて、しあわせだったよ。
たくさんのものを見せてくれたし、たくさんのことを教えてくれた。励ましてくれることもあった。
俺が試合で楽しめたのは間違いなく2人のおかげ。ありがとう。
一翔も哲も底なしの熱量で、変わらずに頑張ってほしいです。

将、魁人、稜太、達也、あらこう。
1年の終わりにトップに上がって、力の差を見せつけられた。凄すぎた。衝撃しかなくて、でも負けたくなくて、追いつきたくて、たくさんファールしちゃいました。
苦しいこともあっただろう。
それでも、一翔も含め推薦組が選手として、しっかりと私たちの代を引っ張ってくれた。ありがとう。最後までやっぱり凄かった。
それぞれの場所でこれからも頑張ってほしい。心から応援しています。

さわ。
どんどん凄くなるさわを見ていて楽しかったし、俺も凄くなんなきゃって、勝手に引っ張ってもらってました。しかもたくさん励ましてもらって、、、。
見せないようにしてるけど情熱あるよナ。そういうとこ好きよ。たくさん感謝してます。ありがとう。
まだまだ底知れない。まだ何かある気がする。これからももっと凄くなってヨ。さわの将来が楽しみで仕方ありません。

矢口、鵜養。
関東リーグメンバー入るか入らないかのあれ、懐かしい。バー外の荷物運びプラス補助学だけは避けたいとかやめろって。
矢口のハムがバイバイしたとき、鵜養に雷が落ちたとき。すんごい悲しかった。いや、笑ってなんかないよ??顔は逸らしたけど。
カテゴリーもずっと一緒で、何度お前らと関東リーグ出場を夢見たことだろう。俺は戦友と呼びたい。戦友のお前らと一緒に関東リーグ出たかったナ。出てたら試合中でも泣いてました。たぶん。


ゆうと。
高校から7年間ありがとう。直接じゃあ言わないからここで書いてみます。
7年間ほとんど同じカテゴリーで、こんなにも長く、ずっと一緒にサッカーする人もそうはいない。やりたいこと、ほしいところ、タイミングがわかる。一緒に出ればなおわかる。
俺がパスを出す。ゆうとが受け取って決める。そんな関係でいれて良かった。一緒に関東リーグ出たときは感慨深かった。
だからこそ悔しい。最後一緒にできなかったこと。本人が一番悔しいのはわかってる。けど俺も本当に悔しかった。ちょっぴり寂しかった。
でも、そんなことを思える仲間がいて嬉しいとも思ってしまっています。
長い間本当にありがとう。
これからも、らしさを大切に頑張ってください。








この代でよかった。



心からそう思います。



ありがとう。






今までサッカーを通じて
たくさんの人に出会えました。
たくさんのことを学ばせていただきました。
全てに感謝します。


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折角の機会なので、大学サッカーが終わった今思っていることを書きました。書きたいことが多すぎました。長い、まとまらない、そして拙い文章となりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。



次は今シーズンフルタイム出場の澤田雄大です。
私のことを「意外と情に厚い」と言ってきます。いや意外じゃないダロ。
彼の紹介をします。凄いです。面白いやつです。ツンデレです。かわいいやつです。
私とバイト先一緒です。俺らのバイト先来るなよ茜。
武沢(虚言癖)と上加世田(サイコパス)と私と4人で毎日のようにパスコンしました。またやりたい。
そんな彼も苦労と挫折を味わってきたようです。
乞うご期待です。

また、澤田以降、めっちゃ凄い卒業ダイアリーが続くらしいですよ。
もちろん今までも素晴らしかったですが。
私も楽しみです。
自慢の同期たちの思いを、みなさんもぜひご覧ください

#紫志尊々  #jufa #大学サッカー

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