「逃した魚」4年 高井悠登
こんにちは。
4年 副主将の高井悠登です。
時が経つのは早いもので、この前入学したつもりでいたのに、気づけばもう4年目のシーズンが始まろうとしています。
正直、今回の部員ブログは何を書いていいのか分かりませんでした。今までのサッカー人生で経験したことの無い状態に置かれすぎて、自分の中でも整理出来ていない状態だったからです。
でも、同期のブログを読んで熱い気持ちにさせられるとともに、自分も今の素直な気持ちをぶつけようと決心がつきました。
まとまりのない文章かもしれませんが、最後までお付き合いいただけたら幸いです。
『周りにあるものは全て味方』
高校の時のコーチが言っていた、僕の座右の銘。
しんどいことも周りにいる嫌なやつも、自分の周りにあるものは全部自分を成長させてくれる味方だと思え、という意味です。
これまでの僕の大学サッカーでは、特にこの言葉を思い出すことが多かったように感じます。
一年の時、推薦組で自分だけトップチームに上がれなかった時。
アイリーグでも試合に使ってもらえなかった時。
トップチームにいながら、全く試合に絡めなかった2、3年のシーズン。
関東リーグの前日の、メンバー外組のFCT。
普通の顔を装って関東リーグを応援し、次の試合の補助学をした時。
チャンスをもらった新人戦の開始10分足らずで怪我をした時。
そして昨年、関東リーグからの降格が決まった瞬間。ベンチ外でスタンドから何もできずにその瞬間を見ることしか出来なかったあの時も。
心が折れそうになる時も、腐りそうになる時も、「これも全部俺の味方だ。」と自分に言い聞かせ、ここから何か得てやろう、またこの分強くなれた、となんとか立ち直ってきました。
そんな中でも、今回の試練はかなりハードでした。
「関東リーグ復帰」という目標のために、
シーズンオフから学年でもチーム全体でも様々な取り組みをしてきました。
選手、トレーナー、マネージャー、スタッフ、本来は関東リーグの運営をする学連のメンバーまで、蹴球部に携わる全員がそれぞれのポジションでこの目標に向かって活動していました。
絶対に昇格したい。いや、絶対昇格出来る。早くシーズンが始まってほしい。
そんな思いがどんどん強くなっていた3月末、いきなり僕たちのサッカーのある日常は無くなってしまいました。
公式戦は全て延期。いつ開幕出来るかも分からない。開幕したとしても参加できるのか。試合どころか、チームで集まっての練習すら出来ない。
いつまでこの状況は続くのか。
先の見えない状況の中、出来ることと言えば公園での走り込みや数人でのボール回しくらい。今まで経験したことが無い辛さでした。
今の世界の状況では仕方がないことは十分分かっていますが、正直失ったものはかなり大きいです。
大学最後のシーズン、もっとみんなとサッカーがしたかった。練習も、ミーティングも、練習試合もしたかった。
アミノバイタルカップも出たかった。このチームで全国の舞台で闘いたかった。
挙げればきりが無いし、今更どうすることもできません。
でも、このことに意味付けをするのは自分です。
過ぎたことやコントロールできない不運なことに文句を言うのは全部が終わってからでいい。
今僕たちがするべきは、失ったものから何かを得ること、そして自分たちに残されたものに全力で取り組むことです。
幸運なことに、僕たちが今年絶対に欲しいものはまだ失われていません。
試合が出来なかった悔しさも、みんなとサッカーが出来なかった数ヶ月の虚しさも、抱えている全部まとめて都リーグにぶつけます。
関東リーグへの昇格は簡単なことではありません。どのチームも必死で結果を取りに来ます。混沌とした今の状況では、準備なども含め更に難しい闘いになると思います。
精神論は全てを解決してくれる訳ではありません。でも、紙一重の勝敗を分けるのは時に気迫とか意地とか、執念みたいなものだったりします。それらを生み出すのは逆境です。リバウンドメンタリティってやつです。
この数ヶ月苦しみ続けた僕たちには、それが備わっているはずです。
思いが溢れすぎて長々と書いてしまいましたが、サッカー選手である以上、自分の想いや伝えたいことはピッチの上で表現するべきだと思います。
うまくいかない日々の悔しさも、自分へのもどかしさも、楽しかったことも、支えてくれる周りの人達への感謝も、この数ヶ月間の苦しみも。
4年間の全てを込めてプレーします。
そして僕達は必ず「関東リーグ復帰」を成し遂げます。
今年、最後に笑うのは俺たちです。
応援よろしくお願いします。
高井悠登
【過去の記事】
Vol.36「個性」2年 高井悠登
Vol.76「存在意義」3年 高井悠登
「ミスとは。〜読書のすゝめ〜」3年 高井悠登
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