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富山出身者から見た令和6年能登半島地震

令和6年能登半島地震で亡くなられた方にお悔やみを申し上げます。
被災された方にお見舞いを申し上げます。
復興活動に尽力されているすべての方を応援しています。

今回の記事では、2024年の元日に地震が起きてから時間がたち、気持ちが少し落ち着いてきてるので、能登地震とふるさと富山についてお話しします。

私は、富山県高岡市の出身で、現在は京都市に住んでいます。
2012年の9月末まで30数年、富山に生まれ育ち、住んできました。

富山は「地震が少ない県」と幼い頃から言われ続けてきました。

河川が多いものの、堤防は工事が進んでいて、台風が来て洪水が起こることは近年ありません。

防災グッズも地震への心構えも、富山のほとんどの方はなかったと思います。

東日本大震災の時も震度3の揺れを感じた程度で、東北にゆかりがある人がいないし、遠くのほうで起こった震災という、どこか他人事でいた自分がいました。

台風18号と大阪北部地震を経験


京都に来てすぐの2013年には台風18号がきて、初の大雨特別警報が出て、嵐山が浸水するなどの被害がありました。

そして、2018年に大阪北部地震があり、震度4の揺れを感じて、うちの猫と一緒におびえてた記憶があります。

京都に来てから、大きな地震や大きな台風を実際に経験して、日本のどこにいても、つねに自然災害に警戒していなければならないと心構えができました。

地震や台風で避難しなければならなくなったら、貴重品を持って、あそこに行こうというという備えはできています。

しっかりとした防災グッズは持ってないので、買っておかないといけませんね。

能登地震当日の様子


2024年元日の16時すぎ。

初詣に行こうとしてたけど、夕方だからやめておこうと思いつつ、コタツに入って、動画やスマホを見てまったりと過ごしていました。

どどどどどど・・・

地震?

大きいやつ?

震源が近い?

長い揺れを感じました。体感時間も長く感じました。

うちの猫は何かを察していたのか、ずっとコタツの中にいて、あわてることなく身を護っててくれたので、よかったです。


スマホの防災速報アプリを開きました。

母が実家から近いサ高住(サービス付き高齢者住宅)に入居しているので、防災速報の地域は、京都と高岡の両方に設定しています。

速報を見て驚きました。

能登で震度7?

富山も震度5?

震源地が能登と知り、富山も観測史上初の震度と大きな揺れがあり、大変なことが起こってることを知りました。

母は耐震構造の施設にいるし、スタッフさんや入居さんがいるし、対応に追われているだろうから、こちからからあわてて連絡するのではなく、連絡を待ちました。

もしも母が実家で1人で暮らしていたら、危なかったです。

のちに母からLINEがきて「食堂にみんなで集まっている」と教えてくれたので、ホッとしました。

地元富山の被害状況がわかってきた


当初、メンタルが弱い私は、能登の映像を見る勇気がなく、ネットでニュースを追っていました。

能登に甚大な被害が起きているのはわかっていますが、富山がどうだったのかを先に知りたかったのもあります。

元日のニュースで最初に見たのは、小矢部市から石川県金沢市を結ぶ国道359号の崩落です。

359号線を東に行くと、平地部分に亡き父の実家があります。

私自身も359号線での金沢への山越えで、何度も通ったことがある場所です。

ああぁ・・・と声も出ません。

ニュースでは輪島、珠洲といった奥能登の被災地ばかりが取り上げられているので、富山の様子を知るには、ニュースを自分から探しにいかなくてはいけませんでした。

私が把握する範囲でわかっていることです。

・県内各地で液状化、地面に亀裂や隆起ができている。
・県内で被害が大きかった地域と、被害がなかった地域の差がある。
被害がなかった地域のほうが圧倒的に多い。
・外観は大丈夫でも、中が大変なことになっている家が多かった。
・氷見、高岡の山間部で被害が大きい。
・高岡では、親戚がいる伏木地域で液状化による断水があった。
・氷見の山間部に遠い親戚がいて、断水が続いていた。

などです。

実家は山のふもとではありますが、山からは離れている高台の地域にあります。母からの連絡によると、家の中は少しガチャガチャになっていますが、大丈夫だそうです。

伏木にいる親戚とは疎遠なのでわかりませんが、海も山も近い場所にあり、坂道が多く、地震が起きてしばらくは大変だったと思います。

心を痛めているのは、高岡も氷見も土地勘がある地域で、被災していることです。

石川に目を向けると、被害が大きい七尾や能登島には数回行ったことがあり、羽咋や内灘は海水浴で10数回は行っています。

訪れた地域が被災していることも心が痛いです。

富山を離れた理由


私が富山を離れた理由はいろいろあるのですが、一番の理由は、LGBTQに理解がなく、高校時代にいじめに近いことを受けてトラウマになっているからです。

パニック障害の原因は、自己診断ではありますが、明らかに学生時代のいじめによるPTSDが起因です。

ほかに原因が考えられません。

今は、富山大学附属病院でトランスジェンダーの方へ性同一性障害の治療が2021年から始まっているなど、少しは理解が進んでいると思います。

富山で嫌な思いをしてきた身からすると、唯一ありがたく感じていることです。

富山大学は母校ですし、母校の英断は素晴らしいです。

でも、高齢化が進んでいて、若い人たちも少ないということは、LGBTQへの理解が進みません。

富山にたまに帰るのはいいけど、心に受けた傷を広げたくはないので、二度と住めないなと思っています。

大きな地震があっても、申し訳ないけど戻りたいとは思わないです。

私のようなLGBTQ当事者や、また、精神疾患の当事者にも理解がない人達が多いです。

嫌な経験を事実としてたくさん受けてきてるので・・・

そんな理由から、都会のデメリットがわかっていても、京都や大阪にずっといたいです。

富山に観光にきてください


富山はいい場所です。

日本の地方は素敵な場所がたくさんありますが、それでも富山はいい場所です。

どこかにわざわざ観光に行くくらいなら、富山に帰るのが一番だと思っています。

地方育ちの身からしたら、失礼なのを承知でいえば、日本の地方はどこでも同じように見えます。

富山は面積が広くないので、海も、川も、山も、平野も、近い場所にギュッとそろっています。ないのは自然の湖くらい。

海も山も車で30~40分あれば行けてしまいます。

ドがつくほど田舎ではありません。

車さえあれば、近い場所でお買い物ができます。

お米もお魚もおいしいです。

観光として訪れるならいい場所なので、地震の影響が落ち着いたら、ぜひ富山を訪れてください。

富山への支援先


富山に義援金や支援金を送る窓口を記載してます。

富山県高岡市

・災害支援のお願い(ふるさと納税)高岡市
https://www.city.takaoka.toyama.jp/kikaku/shise/kifu/furusato/saigaisien.html

・高岡市災害ボランティアセンター
https://takaoka-vc.jimdofree.com/

※高岡市へのボランティアは富山県内在住の方に限っています。


富山県氷見市

・【義援金】令和6年能登半島地震に係る災害義援金について
https://www.city.himi.toyama.jp/gyosei/soshiki/kaikei/9300.html

・【個人向けふるさと納税】ふるさと納税(緊急災害支援寄附)を受け付けています
https://www.city.himi.toyama.jp/emergency/1/9312.html

・氷見市災害ボランティアセンター
https://himivc-toyama.jimdofree.com/

※氷見市へのボランティアも富山県内在住の方に限っています。

富山県

・「令和6年能登半島地震災害義援金(富山県被災者支援分)」の受付について

https://www.pref.toyama.jp/1200/kensei/kouhou/houdou/2022/20240104-2.html


・令和6年能登半島地震災害支援等の情報 - 富山県社会福祉協議会
https://www.toyama-shakyo.or.jp/2024/01/16/toyama-saigaisienjyouhou/

県内のボランティア活動について記載されています。

DMATへの支援とDPATの存在


自分がパニック障害という精神疾患と共生しているので、医療にはずっとお世話になっているため、DMATやDPATの情報に限って掲載します。

災害派遣医療チームDMATへの支援

・DMAT公式サイト
http://www.dmat.jp/

・特定非営利活動法人NPO日本DMAT支援機構
https://supportdmat.jp/

支援機構のページに支援の案内があります。

精神医療チームDPAT

・DPAT公式サイト
https://www.dpat.jp/

DPATは災害があったときに、精神科医療および精神保健活動の支援を行う専門的なチームで、全国各地から精神科医や看護師さんなどが派遣されます。

DPATへの支援の案内は見つかりませんでした。


能登では今も余震があり、油断できない状況が続いています。

被害が大きかった奥能登を訪れたことはありませんが、私の印象では、ドがつく田舎で過疎化がひどくて高齢者が多く、そもそも行きにくい不便な場所で、古い家屋が多いです。

金沢から行くのに、普段でも車で1時間以上かかるような辺境の地です。

被災された方の避難や、復興が全然進まないのは地域の特性が大きいです。

ほんの少し土地勘がある立場から見ると、あの地にはもう住めないんじゃないのかなと思います。

金沢か、金沢に近い場所、もしくは県外に住んだ方がいいと思います。


思いをはせることしかできませんが、どんな形でもいいので復興が進むのを祈ります。









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