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FIM ランドスピードレコードレギュレーションについて(クラス分け)

ランドスピードレコード。
これは、主に乾季の塩湖、いわゆるソルトフラットで行われる最高速記録競技会や、その成績もさね。
ルール上は平坦かつ直線の舗装道路を借りても良いもさ、ケネディ宇宙センターの滑走路を借りる競技会もあるもさ。

4輪の無制限クラスでは前世紀末についに音速を超えたもさ。

ここではFIM(国際モーターサイクリング連盟、FÉDÉRATION INTERNATIONALE DE MOTOCYCLISME)の管轄下の競技会に適用されるレギュレーションについて書いてみるもさね。

まず今回は現在、2024年有効な「クラス分け」について書いてみるもさ。

FIMレギュレーションが定義する狭義の「クラス」とはエンジン排気量、電動バイクなら重量による区分で格闘技のクラス分けにも似たものもさね。

広義には(たとえばFIM公式記録サイトが示すように)その上位区分も含めて「クラス分け」とするもさ。
https://results.fim.ch/wrecord/wrframecurrent  より画面をキャプチャ。

左から順に記録樹立日付、ライダー、場所、バイクの製造者とモデル名、広義のクラス、そしてmph表記とkm/h表記の記録もさね。
記録が上下2段になっているのは、1km区間平均記録と1マイル区間平均記録が併記されているからもさ。

画像の上から2行目、2019年8月30日に樹立された50ccの記録がメディア上で「世界最速の50cc」とされているのを見た人もいると思うもさ。
それは、嘘や間違いではないもさ。
「このクラス(広義)の50ccとしては」何ら疑念なく世界記録もさ。

"I.A1.B.II.1.50cc" このクラスにおいてチーム近兼(同チームのクラウドファンディングページはこちらhttps://readyfor.jp/projects/SMC2024)のNSX-51は疑念の余地なく世界一速いもさ。

さて、クラス分け表記の読み方を解説してみるもさね。

先頭から順に"."あるいは改行で区切られた数字と文字に意味があるもさ。
というわけで縦書きというか箇条書きに書き直してみるもさね。

"I"  第一文字はカテゴリー。"I"とあれば1輪駆動。"II"とあれば2輪駆動。
   "III"とあれば多輪駆動あるいは特殊系式。
    4輪ATVは2WDでも4WDでも"III"。
    スノーモービルも"III"。
    ドラッグレースバイクは普通は単輪駆動もさが"III"。
    他にも"III"に入るものあるもさが、ここでは省くもさ。
   カテゴリー"IV"は「4輪駆動ではなく」無輪駆動つまりジェット推進や
   ロケット推進など。

"A1" 第二文字はグループ。
   ここに"A1"とあれば普通の単車、つまり
   スクーターでもモペッドでもない車輪駆動の2輪もさ。
   "A2"がスクーター。
   "A3"がモペッド。
   "B1"は単車にフネを追加した型式のサイドカー。
     単車に戻せるサイドカー。
   "B2"は単車に戻せない一体構造のサイドカー。
     スーパーサイド世界選手権等に出ているニーラーなど。
   "B3"はFIMの用語としては「サイクルカー」。いわゆるトライク。
     前輪1輪の通常型トライクも、前輪2輪のリバーストライクもB3。
   グループはさらに"C"から"J"までとグループ"Y"も定義されているもさ
   が、ここでは省くもさ。

"B"  第三文字はディビジョン。ボディ型式による区分。
   "A"はノンストリームライナー。いわゆるネイキッドバイク。
    「どの方向から見てもライダーの姿が遮られないこと」
    「いかなる空気抵抗低減装備もないこと」
   "B"はパーシャルストリームライナー。いわゆるフルカウルバイク。
    「左右および上から見たときに、ライダーの姿は手と前腕部以外が
     見えること」=ライダーを(手と前腕以外は)カウルで覆っては
     いけないもさね。
   "C"はストリームライナー。路上で見かけることがまず無いバイク。
    ライダーの全身をカウルで覆うタイプ。 

"II"  第四文字はエンジンタイプ。
    無過給火花点火(火花点火は普通はガソリンエンジンもさ、が。
    常温常圧で液体の燃料なら何を使っても良いもさから、
    ガソリンエンジンと書かないもさね)が"I"。
    過給火花点火が"II"。
    無過給圧縮着火(つまり無過給ディーゼル)が"III"。
    過給圧縮着火が"IV"。
   注意:なぜか昨年2023年まではストリームライナーに限って
      火花点火エンジンに"V"、圧縮着火エンジンに"VI"を
      割り当てていたもさ。
      この記事を書いている時点ではFIM公式サイトの記録集も
      その表記もさ。
      が、2024年レギュレーションではストリームライナーの
      エンジン区分も他のボディ型式の区分に統合されたもさ。
      今後、公式サイトがどう更新されるのかは知らないもさ。

    電動バイクは"VII"
    その他が"X"。ジェットエンジン、ガスタービン、蒸気機関など。

"1"  第5文字はサブクラス。
    シリンダー数を示す。
    単気筒は"1"、二気筒は"2"、三気筒以上は"3+"
    トライアンフ等の3気筒でも、ホンダCBXの6気筒でも"3+"
"50cc" 第6文字列は狭義のクラス分け。
    排気量による区分(電動バイクは重量でクラス分け)もさ。

さて。
「チーム近兼のマシンは『このクラスでは』疑念なく世界一速い」と書いたもさ。

では広義のクラスを問わず、狭義のクラスつまり「50cc」で世界最速記録は?
と言う話は別記事にするもさ。

この記事では詳細を省いたもさが。
チーム近兼のマシンについても近日中に。具体的には今年のボンネビルモーターサイクルスピードトライアル、BMSTの開始までに述べるもさ。

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