注目マシンを紹介。ついでに「狭義広義」の見直し?

 ここ数日の記事で「狭義のクラス分け」はFIMの定める排気量によるクラス分け、広義のクラス分けは同じくFIMの定めるカテゴリーやグループ等の区分としてきたもさ。

 が。
 世間的には「世界一速い50cc」と言えばBuzzfabbストリームライナーのことで、ストリームライナーであるか否かとか、過給機の有無とか示さずに「とにかく50ccエンジン搭載で世界一速いバイク」を示すのでは?

 と言う気がしてきたもさね。

 チーム近兼のNSX-51はそのクラスにおいて世界最速の50ccであること疑念なしもさが、世間的にそう書いて通じるのか疑問に思えて来たもさ。
 今のところ、NSX-51は50ccのプロダクションスクーター(114km/h)よりも遅いもさ。

 今年のBMSTはまだ初日を迎えていないもさが、それに先立つ合同テスト会の性質を持つBSW(ボンネビルスピードウィーク)は8月上旬に開催されたもさね。

 さて、注目マシンをひとつ紹介してみるもさ。

 大変長い動画を紹介する程度の記事もさ、あまり期待してはいけないもさ。

 動画(大変長い)https://www.youtube.com/watch?v=zWqQ_NXEbE8  
 今のところはAMA区分表記しかない(FIM車検をこれから受けるのかどうかは、長い動画を詳細に聞いたわけではないのでモサには判らないもさ)。
 AMA区分では50ccの専用設計マシン、「Fuel」を示す50cc-AFしか記載がないもさね。

上に示した動画の1時間2分あたりからキャプチャ。車体左側面のオレンジカバーの中身はCVT。

 しかし、このマシンはモペッドもさ。
 AMA分類にはスクーターやモペッドはないもさが、仮にFIM車検を受けFIM分類を適用されればこのマシンは"I.A3.A.I.1.50"になるもさ。
 もっとも、FIMの定める「グループA3:モペッド」は「オートマチックトランスミッション装備の50cc未満」「カウルなし」(ディビジョンA)と思い切り狭く定義されているもさから「グループA3」とあればそこから後はシリンダー数以外は見る必要ないもさね。
なお現在の「グループA2:スクーター」は「2000台以上が生産販売された50cc。シート前にフットスペース(別途規定)があるもの」(ライディングポジションにも細かな規定あり)もさ。

欧米や日本で50ccスクーターやモペッドがディスコンになりつつある今、FIMは今後もこの分類を続けるのかそれともスクーターやモペッドに125cc等の新しい区分を設けるのか気になるもさね。

さておいて。
 この動画の終盤では「シャシーダイナモの上では快調にエンジンが動きCVTもうまく稼動するが、塩湖の上で走らせようとするとスタートしてからしばらく走ったところで回転が落ちエンストする」

上記動画よりキャプチャ。

「改善を試みるとダイナモ上では快調だがスタートさえ困難になる」様子が示されるもさ。

上掲動画よりキャプチャ。



 ベルトCVTバイクのチューンナップで良く見る光景と言えばそれまでもさが、なんとかしてBMSTに間に合わせてほしいもさね。あるいは今年は無理だとしても、挑戦を続けて欲しいもさね。

 なぜモサが期待しているかと言うと。
 2つあるもさ。
 まずひとつ。
 このチームは「2st50ccエンジンを、ニトロメタン含有メタノール燃料でレブリミットまで回す」ことに(ダイナモの上ではあっても)成功しているもさ。
 あのBuzzfabbストリームライナーを建造したチームでさえ、同じテーマに挑んで途中でニトロメタンを扱うことを諦めてターボを付けた難題もさね。
 ここで「CVTと組み合わせるならターボに切り替え、ターボが効く一定回転数を保って走るセットアップを見出す方が良いのでは?」とはもちろん誰もが思うもさね。
 全く個人的に「あのBuzzfabbが諦めたテーマに挑む」ことに期待してるもさ。

 さすがに現在のA1.B.I.1.50(フルカウル無過給50cc)の記録約158km/hをノンカウルのモペッドで超えるのは難しいと思うもさが、それでも現在のモペッドの記録(約30km/h)も、そしてスクーターの記録(約114km/h)も超えることは期待できるもさね。

 何を根拠に現在のモペッドの記録とスクーターの記録を超えると見積もるのかは、今日は疲れていて書けないもさ。

 そして、モサ注目点その2。
 動画を最初から最後まで聞き取りすれば言明があるのかもしれないもさが。
 このチームが「ノンカウルの専用設計モペッド」を建造したと言うことは、AMA公認の「アメリカ国内記録」だけでなくFIM公認の世界記録に挑む可能性を示すもさ。
 と言うのは。
「AMAのクラス分けにはそもそもモペッドがない」もさ。
 言及ひとつないもさ。
 これがFIMレギュレーションだと「A2とA3をまとめて記述する箇所」がありその箇所では「スクーターに限り、ステアリングと一緒に回転するカウルの追加を認める」と言う文面(ハンドルマウントカウルを追加して良い)があるもさね。
 モペッドにはカウルの追加ができないもさ。
 ただしFIMレギュレーションにおいてもプロトタイプモペッドは禁止してないもさね。
 仮にFIM公認の競技会向けにプロトタイプあるいはワンオフのモペッドを建造すれば、それはは必然的にノンカウル(ディビジョンA)になるもさ。

 これがAMA公認記録「だけ」狙うなら「50ccエンジンとCVT搭載のパーシャルストリームライナー、あるいはストリームライナー」を作っても構わないもさね。
 このチームにカウルを作る技術がないとは思えないもさ。だからこのチームはFIM公認世界記録を狙っているとモサは解釈してるもさ。

 2024年8月22日追記:注目モペッドの製作動画を追加で紹介もさ。
 そして。
 このチームは当初は「排気側にロータリーバルブを付けた過給2st」で開発を開始し、それを諦めてニトロを使うと言う変わった経緯で開発してるもさね。
 ともあれ、目標速力として100mphが言及されているもさ。アスファルト舗装では上手く走れる様子もさね。
 問題は、ボンネビルの塩にも、そしてCVTのセットアップにも魔物が住むこともさかな。


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