【自分用】GLP-1R activation ameliorated novel-object recognition memory dysfunction via regulating hippocampal AMPK/NF-κB pathway in neuropathic pain mice

Long-Qing Zhang et al., Neurobiol Learn Mem (2021)


・海馬に発現しているグルカゴン様ペプチド1受容体(GLP-1R)の活性化はLTPの減少を回復するなど、学習記憶形成に関わると言われている

・GLP-1Rの活性化は神経炎症を軽減する可能性もある

・GLP-1Rの下流にはAMPK経路があり、その活性化はNF-κBp65の活性化を阻害する可能性がある

まず、SNIモデルを作製し、機械的アロディニアが誘発されること、記憶障害が誘発されること、AMPKの因子や炎症性サイトカインなどの発現の変動をWBによって確認した。

次に、SNIモデルマウスにGLP-1Rアゴニストを投与すると、機械的アロディニアは改善されなかったが、記憶障害は改善され、AMPK経路の活性化レベルや、NF-κB、炎症性サイトカインもshamと同程度まで戻っていた。


結論、神経障害性疼痛時、何らかの原因でGLP-1Rの活性化レベルが低下することにより炎症性サイトカインの放出が促進され、LTPを減少させている可能性があることが分かった。

神経障害性疼痛による記憶障害なら、原因に作用するわけではないので弱いが、単純な脳内炎症による記憶障害もこのメカニズムが関わっているなら、また少し研究が進みそうな気はした。


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