CeA Pdyn+ ⇒ PBN

Funahashi H, Pavlenko D, Sakai K, Verpile R, Sanders KM, Akiyama T. Dynorphinergic Projections from the Central Amygdala to the Parabrachial Nucleus Regulate Itch.
J Neurosci. 2023 Jul 19;43(29):5340-5349. doi: 10.1523/JNEUROSCI.0726-23.2023.

Introduction

・CeA（扁桃体中心核）には抗侵害受容機能を持つ2つの亜集団がある。１つはソマトスタチンとプロダイノルフィン（Pdyn）を発現する。もう一つは全身麻酔薬により活性化する。
・CeAからPBN（橋結合腕傍核）へ投射する、大部分がダイノルフィンを発現する経路もまた疼痛シグナルを調節する。
・CeAへのGABAAアゴニスト投与は急性および慢性掻痒を抑制する。

Results

1. CeA Pdyn+ ニューロンの光遺伝学的活性化は痒み行動を抑制する

Pdyn-creマウスのCeAにCrimsonRを発現させ、histamineまたはchloroquineを投与すると、その掻き動作は抑制された。
また、hargreaves testにおいては閾値が上昇したが、von Frey testでは変化しなかった。

2. CeA Pdyn+ ニューロンの光遺伝学的活性化は不安様行動を誘発する

1のマウスを用いてelevated plus maze testを行ったところ、光照射によりopen armの滞在時間が減少した。また、open field testを行うと、光照射により中央エリアへの侵入回数が減少した。

3. CeA Pdyn+ → PBN経路の光活性化は痒み行動を抑制し、侵害受容感受性を低下させる

1のマウスを用いてPBNに光照射することでCeA Pdyn+ → PBN経路を活性化させると、histamineまたはchloroquineによる掻き動作は抑制された。また、hargreaves testおよびvon Frey testにおいても閾値の上昇が見られた。

4. CeA Pdyn+ → PBN経路の光活性化は不安様行動を誘発しない

1のマウスを用いてPBNに光照射することでCeA Pdyn+ → PBN経路を活性化させた。しかし、elevated plus maze testおよびopen field testでは変化が見られなかった。

以下略。