記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。

SICK'S厩乃抄の最終話を迎えての考察など

 SPECサーガ完結編という謳い文句で始まった新シリーズ「SICK'S」も、当初予定の三部作・全15話が厩乃抄の最終話を持って終了した。

ぜんぜん完結してないよ!

途中で構想が膨らんで15話に収まらなかった、とかそういう感じではない。完全に最初からここまでの予定で続編制作狙ってる感じだった。あざとい。

 サーガ視点で見た時にSICK'Sの中で進行・判明したことと言えば、次のことくらい。

・真山は"サトリの恋"の時代に死亡?
・近藤弐係長が死亡
・SPECの大島優一(佐野史郎)が死亡
・サトリの恋の来田為右衛門が死亡
・サトリの恋のディーラー狩野が死亡
・サトリの恋の邑瀬帝法が死亡
・SPECの馬鹿猪トリオ健在
・アサクラは人類全体に潜在していることが判明
 (ケイゾクの入れ替わりも説明つきそう)
・ホリックの正体(サーガ全体への影響は現状ナシ)
・SICK'SのバブルはSPEC結と同じ
・柴田が死亡?
・ニノマエイト死亡(消滅?)

 明確に死後描写がある近藤弐係長はともかく、会話と街頭ニュースしか情報のない真山死亡と、トクムの会話では死亡とされ、ブローチで印象づけていたものの柴田についても若干怪しい。覆面だったし、あの柴田が暗殺や誘拐の憂き目に会うとは考えづらいので替え玉っていう考え方もある。仮に本人だったとしても、殺害犯が部屋を出た後の銃声があったので、(実は生存していた)真山なり誰かの救援があった可能性も考えられる。

 とは言え、情報を素直に受け入れると、ここまでの物語で(兄)野々村、近藤、木戸彩、壺坂(タンツボ)、斑目、真山、柴田のケイゾク主要人物は全員死亡。(兄)野々村、当麻、一十一、サトリといったSPECの主要人物も瀬文を除いて死亡しているし、(弟)野々村のカブトムシ名から考えると、瀬文も既に死亡していると考えられる。瀬文は志村への銃撃の過去に加えて当麻殺害犯でもあるので、組織の手による獄中死もしくは死刑だったのかも知れない。

 現状で生存している主要人物はSICK'Sから登場した(弟)野々村、高座、御厨くらい。ただし御厨についてはガンで余命幾ばくもない状態だったので、次のシリーズもしくはシーズンで生存しているか分からない。しかし、次のような展開も予想できる。

スペック「air」で切り刻み撒き散らしたホリックは細胞単位で不老不死なのだとすると、決戦の時に細胞を浴びた御厨と高座、さらには長谷部に至ってもホリックとの融合を果たして不死化、もしくは長命になっている

これにより御厨は復活できるし、長谷部の復讐もあり得ることになって、またグダグダの引き伸ばし…もとい、話が続く事になるかも。

【2020年8月26日追記】
 ふらりとアマプラで5話を見ていて気がついた点として、寿命を奪われて瀕死だった御厨が「1ヶ月前」にイトから謎の注射をされたシーンがあった。当初はスペック覚醒剤なんだろうと思っていたけど、既にスペック覚醒剤を投与されスペックを身に着けていた御厨に対して必要な追加投与だったのだろうか。あれはもしや、イト自身(つまりクローン・ホリック)の細胞だったのでは…。
【追記終わり】

 ちなみに某スレに「御厨による"ニノマエジュウイチはニノマエイトの弟"発言があったけど意味わからん」的なレスがあったけれども、あの発言は設定上の矛盾はない。黒イトは本物のホリックの化身たる白イト(一十)のクローン(細胞)なので、イトの次に開発された一十一こと当麻陽太のクローンであるニノマエジュウイチは、某超大国のニノマエシリーズという観点で姉弟関係にあるから。

 一十およびニノマエイトに関しては想像しかできないけれど、

某超大国は、ホリック細胞のクローン培養に失敗し続けた結果、本物のホリック細胞にスペック覚醒剤を投与してみたのではないか。その作用で肉片に人格が生まれた上に、時止め・リバース・念動力・幻覚投影といった万能スペックまで身に付いてしまい、近くにあったマネキンを動かして達磨に潜入して一十として失踪。某超大国は培養中のクローン細胞にもスペック覚醒剤を投与する実験を行い、成功して生まれたのがニノマエイト。凶暴性クローンのため、覚醒後すぐに他のクローンとスタッフを皆殺しにして、やはり逃亡してしまった。白イトは日本に帰還後、柴田と協力関係を結んでアサクラとの戦いに暗躍していた。

みたいな感じだったのかなと思っている。

 そして残っている主な謎の数々。

・(真山は本当に死亡?)
・(柴田は本当に死亡?)
・アサクラってなんなの?
・恕の抄の冒頭シーンにあった東京大爆破や自衛隊特殊工作隊との戦闘、ニノマエイトの乱入と戦闘が結局なかったけどどうして?
・東京の成り立ちに遡る、というサトリの恋冒頭のトークにあったエピソードもなかったけど、それはなんなの?
・いつまで引っ張るの?

 最初のふたつはまあいいとして、ガイアと同格の存在とも言われるアサクラの正体や行動原理については未だ不明。ただし、御厨がアサクラ人格を持っているように、人類全体にアサクラが潜在していることは朧げに分かった。自由に任意の人間の人格をアサクラで乗っ取る事ができて、肉体まで乗っ取ることもできる。だからケイゾクの朝倉や早乙女のように、死亡すると元に戻ってしまうのではないか。

 そんでSICK'S冒頭の東京大爆破。あのシーンにたどり着くことなく御厨は病で死にかけだしホリックも霧散して黒イトも消滅。なんなら自衛隊特殊工作隊は隊長が殺害されている。どうやっても今後たどり着くことがなさそうなんだけど、別のバブルの出来事だったのかな?

 バブルと言えば、SPEC天の冒頭シーンでは、壊滅した東京で(兄)野々村の手紙を読む雅ちゃんの姿があったり、SPEC結の最後のあたりでは、壊滅しかけの東京で先人類ごと冥界に落ちるために瀬文が当麻を撃った直後に東京が元に戻っていた。アサクラと女(ガイアでは?と言われている)の会話から、このバブルでは時折歴史が巻き戻されていることが説明された。

 つまり、本来は先人類と当麻の戦いで東京が壊滅するはずだったが、白イトのスペックで(先人類を取り込んだ)当麻と瀬文、そして柴田以外の全てを巻き戻したのではないだろうか。これにより先人類は冥界に封じられ、当麻は無間地獄に落ちて様々なバブルを彷徨った末に本来のバブルで収監された瀬文に辿り着き、瀬文も死んだ後で二人の魂が一緒に街を歩いていたのがSPEC結のラストシーンと思われる。あるいは、当麻の魂と出会った時点で瀬文も解脱したのかも知れない。柴田は常に巻き戻しの対象外にいることで真実と経緯を常に把握している。これが「この世界の動きをリアルタイムで監視する女」という渾名の由縁。

 最後に、サトリの恋の各話冒頭に挿入された対談において「SPECサーガは東京の成り立ちにまで遡ることになる」といった趣旨の発言があった。これを聞いて、帝都物語のパク…オマージュ的な要素かなと予想している。アサクラを平将門的なポジションに置いて、実は地理的封印があって云々とか。まあ、これも続編の予告編でチラ見せだけして終わるパターンかも知れない。どうなるにしても、いつまで引っ張るの?という感想しか出てこなかった。エヴァの庵野監督と同じで、いつまでも引っ張って焼き直して継ぎ足して完結させない。言うなれば、完成すると如何に陳腐だったかバレてしまうジグソーパズルをごまかすために、途中で何度もひっくり返してしまう感じ。(まさかエヴァが先に完結してしまうとは…)

 もはや納得できる完結なんて期待できないけど、グダグダでもいいからせめて完結っていう気持ちだけは味わわせて頂きたいものです。(了)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?