コロナウイルスに対して研究者が現状行っていることの是非

どうもテキサス猫です。

今回はCOVID-19のパンデミックによって世界中で生活様式を変えることが強いられていますが、現状の研究者が行っていることについての私が思うことを書きたいと思います。

現在、コロナウイルスは世界中に広がり感染を拡大し続けています。世界各国は日本のように外出自粛要請を行ったり、経済封鎖も伴う法的拘束力のある不要不急の外出移出禁止令を出している国もあります。

そもそもの対応が悪かったからコロナウイルス感染が広がっているのかと言うとそうとも言い切れません。むしろ今まで分かってきた新型コロナウイルスの特徴から思案するに感染を封じ込めることは不可能だったように思えます。

その理由としてはCOVID-19は致死率が低い、不顕性感染(症状が出ない感染)の割合が高い(特に若い世代)、飛沫感染で感染が成立するなどが挙げられます。

致死率が低く不顕性感染が多いということは感染してウイルスを排出するチャンスが多いということで、飛沫感染により広がるということは感染が広がりやすいということです。

私は感染拡大を阻止することが端から不可能だったと考えています。2009年の新型インフルエンザのときも同様に世界で大騒ぎになりましたが結局のところ世界中に感染が広がり今では普通の季節性インフルエンザとなっています。

では封じ込めを目的とした対応は間違っていたのかというと一概にそうとも言えません。感染拡大を阻止することはできませんが感染拡大のスピードを遅くすることは十分可能ですし、治療・予防法の開発や医療対応の準備、ウイルスの性質を調べるための時間稼ぎには大いに意味があります。

ただ問題は感染封じ込めに対して費やしたお金に対した費用対効果が得られていたのかは検証するべきだと思います。そのお金をワクチンや抗ウイルス薬の開発や医療体制に対して投資した方が効果が高かったのではないかと思えます。

感染症に対する対応の是非やその責任についての話は後出しじゃんけんになってしまうので意味は無いですが、得られた効果については科学的な検証をする必要があります。

むしろサイエンティストの端くれとして今回の新型コロナウイルスによるパンデミックにおいて顕著になった問題点は科学的な正確さよりもセンセーショナルなデータが偏重されていることです。

言い換えれば「コロナウイルス怖いよ。このままだといっぱい死人が出るよ」と科学者が騒げば騒ぐほどお金が投入されて研究している人が潤う構造になっているということです。

本来、論文では査読と呼ばれる研究者同士による相互評価のシステムにより質が保たれています。ただし今では世界中で膨大な研究費がコロナウイルス関連の研究に投入されたので普段ウイルスの研究をろくにしていない研究者もコロナウイルス研究に参入してきており、投稿される論文の数が爆発的に増加しています。そこで査読をする人が足りずに明らかに普段なら査読の時点で間違いが指摘されるような論文が次々に発表されており、査読システムの崩壊を招いています。

またワクチンや抗ウイルス薬の開発についてもウイルス学的に見て明らかに効果が無いようなものも新たな治療・予防法の候補として発表されています。実際にコロナウイルスに対するワクチンや特効薬を開発していますと発表した会社の株価が上がったりしています。

つまりコロナウイルスに対して騒いだ方が儲かる一部の研究者によって恐怖感が煽られて、コロナウイルスの危険性が正しく評価されていない現状があります。

またメディアも情報の正確性を確認せずにセンセーショナルな情報を報道しますし、世論からの全くもって科学的・論理的ではない感情論での議論によって一層コロナウイルスに対する正しい評価がもみ消されています。

一部の悪質な研究者が行っていることは悪くいってしまえば詐欺行為であり、このままでは人々からの信頼を失ってしまいます。オオカミ少年状態です。

いち研究者としてはサイエンスに真摯に向き合い得られた結果を正しく発表することしかできません。

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