町内運動会の脇役達①

①尺田家(しゃくた家)

今年も6月の梅雨入り前に、町内会主催の大運動会が始まった。

センチ「ミリ、ミリ。
…。
ミリメートル!!
…。
応答せよ!
…。
…。
おい!!小次郎!!
早く返事をしろ!!」

ミリメートル「な〜に。情一郎兄ちゃん。」

センチメートル「ば、馬鹿野郎!!
な〜にじゃない!!
本名で呼ぶなとあれほど言ってるだろ!!
今、何してる!?」

ミリ「定規で1mmと1mmの真ん中を探してたよ。
なんで0.5mmってないんだろう。」

センチ「…。
そんなミニマルな事やってないで、早く砲丸投げの主審をやれ!
今、百一郎兄ちゃんが代わりにやってるから。」

ミリ「情一郎兄ちゃん、百兄のこと本名で言ってる。」

センチ「あ、しまった。」

その頃…。
メートルは弟のミリが来るまで、砲丸投げの主審をやっていた。

メートル「たく、ミリは何やってるんだ?次に始まる円盤投げの主審やんなきゃ行けないのに。」

…。

平方メートル「今日はいい天気ね。絶好の運動会日よりだわ。」

立方メートル「平子や。オレたち尺田家の他にもこの運動会を陰ながら支えている人達を忘れるな。
我々は舞台の黒子なのだ。
黒子は黒子に徹する。
主役はあくまで選手なのだから。
…。
…。
いやしかし、本当いい天気だな。」

平方メートル「大黒さん。帽子が似合ってますよ。」

立方メートル「そうか!!
ハッハッハッハー!」

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