伝説の出前配達人 "XYZ"
①序章
オレは伝説の出前配達屋、通称XYZ。
オレは高校を卒業してから、この店に勤めて1度たりとも出前の配達をミスった事はない。
今日もこの現代社会に取り残された黒電話1つの机の前に座ってお客の注文を待っている。
(ジリリリリ…ジリリリリ…。)
オレ「早速か…。
(ガチャ。)
オレだ。」
店主「お〜い、XYZ〜。
お前もいい加減、携帯電話を持ったらどうだ??」
オレ「…何をおっしゃる親父さん。
オレは…。」
店主「いいから早く2階から降りて来い!
出前だよ!!」
タッタッタッタッ。
オレ「おい親父さん。
今日の星は誰だい?」
店主「いいから早く支度しろよ〜!
…今日のお客は外国人の人だ。
このiPadを見ろ。
これがお客の住所だ。
しかし、言葉が通じるかね〜??」
オレ「おい親父さん!!
オレは伝説の配達屋だぜ!!
どこの馬の骨だろうとオレの配達にインポッシブルと言う言葉などない!!
…。
で、場所はと…。
…っておい!
注文先はマダガスカルじゃねえか!?
ふざけてんのか!!!
ふっ…しかし、お客の頼みとなっちゃしょうがねえ…。
オレの愛車(自転車)、モアザンワーズでマダガスカルでも北極だろうと見事、出前配達してミッションコンプリートしてやろうじゃねえか!!」
店主「…。
気をつけて行けよ〜。
ほれラーメンいっちょう。」
オレ「…亜熱帯までわざわざラーメンいっちょうかよ!?」
店主「…。
達者でな〜。」
XYZ「おう!!」
チリン、チリン…。
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