3戦目

2回の失敗のおかげで
私のインターネットショッピングに対する
苦手意識はかなり強くなった。


インターネットで買い物をするのは
便利ではなく危険である。

当時の私はそう考え
徹底的にお店に出向いて
目で見て買うことを心がけた。


ただ、これだけ避けているという事は
逆に考えれば
インターネットショッピングが
私の買い物の最後の砦だという事。

どうしても欲しいのに
探しても探しても
手に入らなかった時の
最終手段が
インターネットショッピング。

やむを得ず、仕方なく
そうせざるを得ない時
私はまたインターネットショッピングを
利用する事になるだろう。







そしてその時がやってくる。








2年前に引越しをした。


引越し先の間取りは
決して広くはなく
その部屋を有効活用するためには
どうしてもこの向きにベッドを置きたい。

そうしないとただでさえ狭い部屋に
デッドスペースができてしまう。

しかし、通常のシングルサイズのベッドは
この幅より数センチだけ大きい。

つまり入らない。


どうしたものかと途方に暮れていたとき
インターネットで
通常のシングルサイズより
10センチほど小さいベッドを見つけた。



これだ!
こんなサイズのベッドがあったんだ!
このサイズなら入る!これしかない!





そこからどうしたら手に入るのか
どこに売っているのか
他のところからこのサイズのベッドは
販売されていないのかなど
入手方法をひたすら検索をしたが
見つけられなかった。


どうやらインターネット販売のみのこの会社が
独自で製造しているものらしい。


手に入れるためには
インターネットショッピングしかない。




本当に迷った。

サイズも重要だが
ベッドを買うなら
1番大切なのは寝心地である。

せっかくベッドを買っても
快適に眠ることができなければ意味がない。

しかしインターネットでしか
販売されていないため
実際の硬さを確認できるのは
商品が届いてからとなる。



迷ったものの
選択肢がこれしかないのもあり
購入に踏み切った。

3回目ともなると
さすがに少し勉強していたので
ちゃんとYahoo!ショッピングから購入した。

もちろんベッドのレビューや
お店の情報もちゃんとチェックした。

送料も無料だし時間指定もできる。






配送日前日
運送会社から確認の電話がかかってきた。

電話の相手は午後に届けると言ってきたのだが
私は購入時に午前中で時間指定をしていたし
午後から用事があったので

「午前中で指定してるので
午前中でお願いします。」

と伝えたところ

「いや、時間指定はできませんよ。」

と言われた。



おかしい。



「いやいや、
時間指定が出来たので指定してます。
発送元に確認して下さい」

と伝えたが
相手側も腑に落ちない様子で返答してきたので
とにかく確認してもらうようにと伝え
電話を切った。

その日、折り返しの電話はなかった。



配送当日

午前中の間中
自宅で待機して待ったが
私のベッドは届かなかった。

とうとう12時を過ぎてしまったので
配送会社に電話で問い合わせたが
電話の相手も
前日電話をかけてきた人と同じように
配送時間の指定はできません
の一点張りで
こちらの主張を全く受け入れてくれそうになく

じゃあせめて何時に届くのか
教えてくれるよう頼んだが
それすらも教えてもらえなかった。

いったいどうなってるんだと思い
電話を切り
購入先に電話をかける。

私のベッドはちゃんと時間指定で
配送依頼をしてくれているのか尋ねたが

購入先からは時間指定で発送していると言われ
ほら、やっぱりなと思い電話を切って
私は配送会社に怒りの電話をかけた。



先ほどと同じ人が電話に出たので、
発送元に問い合わせたが
時間指定で送っていると言われたことを
伝えたにも関わらず
やはりその人は時間指定はできないとしか
返答しない。


私はキレた。


そもそも昨日確認の電話を貰った段階で
時間指定について
発送元に確認してくれと伝えたのに
その対応が出来ていないことがまずおかしい。

もし無理なら昨日の段階で
やはり無理だと連絡してくるべきだ。


また、あなたの態度もおかしい。

私が発送元に問い合わせたが
時間指定していると言われたと言っているのに
そっちは確認もせずに
自分の主張だけを押し通すのは間違っている。



そしてこっちが妥協しているのに、
配送時間すら教えないのもおかしい。

話が全く通じていない。




その旨を早口で伝えたところ、
電話の相手は少しひるんだ様子で
配送担当者に確認し折り返すと言い
電話を切ろうとしたので。
すかさず担当者の方の名前を聞いた。

私はあなたを逃さない。





電話を切って折り返しを待ったが
1時間経っても電話はかかってこなかった。

この段階で私は午後にあった予定を
キャンセルせざるをえない状況になっていて
怒りを抑えられない状態だった。


3回目の電話をかける。

「1時間前の折り返しの電話が
まだこないんですが」



電話に出たのは先ほどとは別の人で
当然だが話の全容を把握できていなかった。

すかさずさっき聞いた人の名前を言い
この人に繋いで欲しいと伝えたが
確認して折り返すと言われ
私はその申し入れを断った。

そちらの折り返しはもう信用できない。


直接配送担当者に連絡をとりたいと言い
配送センターの電話番号を聞き
電話を切った。




聞いた番号に電話をかけたが
配送センターの人は
ここから別の事業所に運んでいるため
配送時間はわからないと言ってきた。


確認して折り返すと言われたが
私はまた折り返しを断り
事業所の電話番号を聞いた。

私はイラつきすぎて、手元が狂い
引っ越しにあたって新しく買った
ペアのグラスを
落として割った。


グラスが割れたことに驚きもせず
そのまま放置した。

今はそんなことにかまっていられない。


なんだろう。
午後の予定はもうキャンセル済みだし
諦めてゆっくり待てばいいのに
その時の私はかなり頭に血がのぼっていたし
意地になっていたんだなと今は思う。




事業所の人は
配達担当者はすでに出ているので
1時間以内にはそちらに伺うはずだと言ってきた。



この状況でまだ
1時間も待たなければならない。
ありえない。





そしてこのタイミングでようやく
初めの電話の担当者から
折り返しの電話がかかってくる。


この人の中の
折り返しの定義は何時間なんだろうか。


電話の相手は先程まで一貫して主張してきた
時間指定が出来ないと言うことを
全く口にしなくなり

「今日もし難しければ明日再配達しますが」と
私が少しも求めていない提案を
持ちかけてきた。


ここまで待って
明日になんてするはずがない。






こちらのイラつきを
再度伝えているところで
家のインターホンが鳴った。

何も知らない配送担当者は
陽気な声で

「こんにちは」と
インターフォンの向こうから挨拶してくる。


この人は何も悪くない。





「あ、届きました。」
と伝え電話を切り
そのまま届いたベッドを受けとった。

配送担当はとてもスムーズに搬送してくれたし
私が置きたかったスペースに
そのベッドはピッタリ納まった。

寝心地も普通だったし
特に問題なくそのベッドで眠れた。







3戦目は勝ちでも負けでもなく

ハズレだった。


インターネットショッピングでは
配送業者にも注意が必要な事を
3戦目で学べた。


インターネットショッピングと私は
どうやらとても相性が悪いようだ。




この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

2

この記事が入っているマガジン