ファン投票≒人気投票

一年に一度のお祭り、オールスターが今年も開催される。毎年変わる開催地、2戦目は地方球場を周るなど、野球人気を押し上げようとする試みは素晴らしい。
是非、選手やスタッフ、子どもたち、そしてプロ野球を支えている大人にも、大いに楽しんでほしいと思う。


さて、タイトルの話に戻るとする。
オールスターでは、出場選手の選出のため、選手間投票や監督選出など、多彩な方法が用いられるが、最も注目度が高く名誉のある方法、それはファン投票である。

ファン投票は主に、インターネット投票や、球場などで専用の用紙を使用し、実施されている。
自分の好きな選手が、あの舞台に立つ後押しができる。ファンにとっては唯一選手の野球人生に大きく関われるイベントかもしれない。

この投票方法には異論はない。
だが、近年のファンの投票に対する考え方は、一度立ち返るべきではないかと思う。
もちろん、ファン投票は人気投票と言い換える事が可能である。プロ野球は興行であり、その一面が強いことは事実であるため、否定するつもりはない。

だが仮にその選手に、今シーズンの実績が伴っていないにも関わらず、選出されてしまったときの事も考えてほしい。
ファンとしては勿論嬉しいだろう。好きな選手が最高の舞台に立つ。想像しただけで、こちらまで身震いするほどだ。
では、選手側はどうだろうか。自チームや他のチームにいる、自分より実績を残しているプロフェッショナルな仲間を差し置いて、なぜか選ばれてしまう自分。嬉しさ半分、複雑な気分だろう。
かといって、ファンや家族の期待もある以上辞退など出来るはずもない。


「昔活躍して知っている選手だから。」
「テレビで最近よく出ている選手だから。」

他人の意見に、流されてはいないだろうか。
最近のプレーを見ただろうか。

ファン投票≒人気投票
イコールではない。


この経験が選手の人生を、良い方にも、悪い方にも動かすかもしれない。
投票は是非積極的に行ってほしい。
だがその時、その1票には責任が伴う、それを心に留めて投票してほしいと、切に思う。

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