こんな一日の始まり

朝 目覚ましの音もない中


静けさの中で目が覚める




手に取る携帯


時刻を確認し SNSに届いたいくつかの通知を開く




喜ぶでも無く


憤りを感じるでも無く


一通り目を通していると ガガッと窓辺からする音で外に目を向ける




夏場の朝はまだ7時前だというのに


まるでこっちが寝坊したかのような明るさで


昨晩から干しっぱなしの洗濯物を揺らし


物干し竿とハンガーの擦れる音を耳に届けた




窓を開けると


エアコンで心地よくなっている部屋の中へ入ってきた ジメッとした空気は


今日の気温の上昇具合を脳内に想像させ 


しばしの間 空を見て ゆっくりな時間が流れた




洗濯物はすっかり乾いていて


夜に雨が降らなかった事を知らせてくれる


まだすっきりしない頭のまんまで 日差しの下の服たちを室内へと移し 


カチッとライターの火をつけ 口に咥えたタバコへ近づける


ジジッと小さく燃える音 プカッと作られた目の前の煙の輪っか




切れたコーヒーで寂しい口内へ


ペットボトルの水を流し込む


グルルと鳴く空腹の虫



朝食・・・・



の文字に動かされシャワーを浴びる



こんな一日の始まり