ブツ撮り は 素敵なお仕事
いま 興味があるのは
モノをストレートに撮る
広告用商品写真
広告写真が パワーがない
個性のない写真が多い
いろいろ言われてます
金がないから
社会が無難な写真を 望んでいるから
とも 言われています
いまだに 古い体質の
カメラマンが撮っている
若いカメラマンが
雑誌の世界に入ってしまっている
とかも
でも
新しいタイプのカメラマンは
少しづつ とてもいい写真を
撮りはじめてる
これからの広告写真は
もっと感覚的な
いい写真が増えていくだろう
これは
都合のいい望みではあるが
カメラマンに
もっと制作的余裕を
金銭的にも 日数的にも
与えてほしい
そして
静物写真にも もっと良い媒体を
撮影商品を前にして
こう考えます
物の配置が 平面的にならないように
説明的に なりすぎないように
計算が 生に表面に出ないように
さりげなく
物同士を くっつけるように
そして
一番大切に考えることは
画面の中の 物どうしが
抜き差しならぬ関係を もち
どんどんイメージを
広げられるよう
動いてもらうこと
写真が好きだから
何日でも 物を見ていられる
会うたびに 見るたびに
物の表情が変化してゆく
相手も リラックスしてくる
話を よく聞きながら
お気に召すまま
舞台に登場してもらう
何回 撮影しても
この写真は これが最高
などとは言えない
時間があるかぎり
どんどん ドラマは変化していく
新しい場面を
作り上げてゆくことができる
やがて
良い写真ができたら
こう 言ってみたい
これは 色彩野獣のスポーツ
ジャンピング・ストラドン・ピンク だ
コイツは
頭の中の イガイガで育った
輝くべき チューリップ だ
などと
バカなことばかり
ムチャ クチャ 言いながら
のらり くらり
好きな写真を
思いっきり
撮り 続けていられることは
とても幸福なことであります
広告写真は
これからが オモシロイ
明日を 夢みて
今日も 続く
際限のない 創造的製作が
心の月が 撮れるのは
いつの日か
1988年 7月7日 記
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