官能小説~司法浪人・太郎の憂鬱
うなだれながら、太郎は起きた。
もう世間では夏、巷には美女が薄着となり、汗ばみからその体つきの様子が服からもにじみ出す頃。
そんな世間とは無縁の太郎は、外に出ては冷房病で倒れてしまうくらいに受験勉強にうちこんできた。
大学に入って以来独り暮らしで卒業してからも親の少ない仕送りを食みながら、とにかく勉強に励んだ。贅沢はできぬ。だから彼女もつくったことがなく、いかがわしい店にも行ったことのない童貞であった。
しかし性欲というものは解脱でもせねば解消できるものではない。太郎の股間はその欲望に満ち溢れまさに爆発寸前であった。
太郎はあるとき決心をした。世間では異常な性犯罪が太郎の股間のごとく溢れている。動かぬ女性を独占できる。あのテレビで見るしかお目にかかれない胸の谷間。丸く突き出た臀部の下に伸びたスラリとした脚。
それを自由にしている。もはや谷間ではない、それを覗くようなケチなことではない。破る。見る。貪る。食べることすらできる。
太郎は豚の貯金箱を叩き割った。中には将来のために貯めこんだ金がある。それを握りしめ、ついにリピドーを解放させてしまった。
外に出た太郎は立ち眩んだ。冷房に慣れた体と視界はたちまちにゆがんだ。
倒れた。
その先に、ある一人の女子高生が訝しげに近づいた。灼熱の夏に肌も焼けんばかりなのに、白くかつふんわりとしていそうな肌。
太郎は女子高生に決めた。女子高生を手に入れたいと思った。
なけなしの金で、太郎はデパートに行った。まずはあきらかにダサい服をどうにかしないといけない。金に糸目をつけず店の人に頼ってみた。見違えた自分に自身を持ったか、太郎は走り出した。女子高生を求め、さらに買おうともした。
部屋に半ば強引に「女子高生」を連れて床に彼女を叩きつけた。無言の彼女の前に太郎の息遣いは荒い。
太郎はまず胸に飛びついた。破けんばかりに貪った。彼女は声すらもあげない…。太郎はその白く柔らかそうな肌を凝視しながら舌を這わせた。ツルツルとした肌だ。太郎はその真っ白い柔らかそうな胸の中に桃色がかった粒があるのに気づいた。ゆっくり正確に、それを舐めはじめた。乳首は太郎の唾液に濡れ、胸は太郎が舐めまわした跡で汚れた。
太郎はついに女子高生の股間に飛びついた。下着から見せそうなもの。太郎はもはや異常な自分に気づくことができなくなっていた。太郎はついに、めくった。
露になる秘密の花。太郎は見たこともなかったその花の奇妙な姿に一瞬躊躇ったが、匂わんばかりのその花が美しく崇高なものに見えてきた。太郎はそれを拝むやいなや、それに舌を這わせ貪りはじめた。
どらくらいの時間がたったのだろう。永い悠久のときか、実際は刹那か。
太郎は、服をすべて脱いだ。これは太郎にとって儀式のようなものだった。
太郎はその肉汁がしたたらんばかりの丸々と充血した棒を出した。太郎は女子高生の股に近づけた。それはゆっくりとゆっくりと動き出す。
女子高生の顔はもはや無表情のようだった。空虚。虚無。死んだ魚のような顔。
しかし、太郎はそんなことはどうでもいいのだ。ただその顔が綺麗であり、肉が綺麗であればそれでよいのだ。太郎の運動は激しくなった。
太郎はその動きが最高潮となるや、痙攣した。
叩きつけた本の中の女子高生に、太郎はこれまでの全てのものを尽くすように、果てた。
-エピローグ
太郎は けいけんち 2 を てにいれた 太郎は レベルが あがった 太郎のレベルは 2 になった 太郎は HPが あがった 太郎は MPが あがった 太郎の ちからが あがった 太郎の ちせいが さがった 太郎は たいせつな なにかを うしなった
太郎は 「おな○」を おぼえた!
太郎は クラスチェンジ した!
太郎は司法浪人から サルになった!
(完)
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