見出し画像

作用反作用は完全に同時ではなくわずかな時間差がある

作用、反作用は日常我々が経験しているお馴染みの現象である。これがあるから床に立って歩けるのだ。
我々の感覚では作用反作用は同時に生じている。
それはそれでよい。
では作用が起こる時刻と反作用が起こる時刻の差は数学的厳密性をもって0なのであろうか?
同時とは何であろうか。
ここにとても硬くて丈夫な棒があるとする。その長さは30万kmだ。
その棒の端をチョンチョンと押したり引いたり動かすとする。その動きは同時にもう一つの一端に伝わるだろう。その伝搬速度はどうなのか?
同時だとすれば30万kmを0秒で伝わるのか?
それならばその伝搬速度は無限大であり光速なんてものではない。
実際には光速を超えることはないから、作用反作用のドミノは手元のような小さな範囲では同時とも近似的には言えるが、宇宙レベルの視野では光速以下ということになるだろう。
金属棒の一端をコツンと叩けば音は伝搬するがその速度は光よりはかなり遅い。
金属を構成する原子同士が隣から隣へその振動を伝搬させるわけだが、それは作用反作用の伝搬でもある。それに必要な時間は0ではない。小さいが正の有限値をとるのだ。
一般には作用反作用は同時に生じているように感じられるが、ごくわずかな時間差があると考えられるのだ。物質を伝わる音速というのはその時間差との積が一定であるのだろう。
作用反作用の時間差をΔt 物質中の音速をvとすれば

物質の固有定数=vΔt
が成り立つ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?