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濁り

 歳をとるにつれて濁る時間が早くなってきた気がする。

 濁りとは抽象的な意味での濁りだ。

 朝起きた時がもっともクリーンだ。濁りがない。

 そしてだんだん濁ってくる。

 若い頃は、朝起きて、夜になっても濁りを感じることはなかった。

 いつの間にやら濁りを感じるようになり、夜になると濁っていて、早く寝たくなる。

 リセットして、クリーンな状態に戻したくなるのだ。

 その時間が早くなってきている。

 23時だったものが、21時に、20時に、今はもう、日が暮れると濁りを感じる。

 体力的な消耗もあれば、精神的な磨耗もあるのだろうが、消耗品としての身体の正直な反応なのだと思う。

 人間ドックでは数値化されない濁りだ。

 さて、今日もずいぶん濁りきっている。もう寝よう。



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