【鉄道用語解説】列車停止標識

鉄道には様々な標識が使われていますが、皆さんは列車停止標識(通称列停)をご存じでしょうか。

今回はこの列停を紹介していきます。

列車停止標識

画像1

列車停止標識は白地に黒色の十字が描かれた標識(画像の上から2番目の標識)です。

この列停はどういった場合に設けられるのかは以下の通りです。

出発信号機を設けていない線路又は出発信号機を所定の位置に設けることができない線路で、列車を停止させる限界を表示する場合がある場合は列車停止標識を表示すること

これを身近な例で解説しますと、基本的に列車が出発信号機の停止現示により、駅に停車する場合、その列車が進める限界は当該出発信号機の直下までです。

しかし、駅の配線上列車が出発信号機の直下まで進行してしまうと隣接線を支障するなど、出発信号機よりも手前に停止限界を設ける必要が出てきます。そういった場合に登場するのがこの列車停止標識なのです。

出発信号機の外方で、列車の停止できる限界にこの列停を表示することで、列車はその列停までの間に停止するように運転を行います。

列車停止標識が設けられている場合、もしそこを超えてしまった場合、法律上のオーバーランとなります。また基本的に各会社で設けられている停止位置は、この列停とは別物で、列停までの範囲内に各社の都合で独自に定めた停止位置であるため、その停止位置を超えたとしても、列停を超えない限りはセーフです。もちろん処罰は受けることになるのでしょうが。

列停が設けられているときは、列停から出発信号機までは多少の距離があるはずですので、もし列停を超えても出発信号機を超えさえしなければ信号冒進にはならないと聞いたことはありますが、場合によってはポイントの割り出しや、最悪衝突事故等にもつながりますので、運転士にとって駅の停車するとき、列停は絶対に超えてはいけない標識なのです。

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