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高画質の動画撮影 奮闘記

 昨年、意を決して動画の撮影できる機材を一新して、全て4K以上の高解像度の撮影ができるようにしました。α6400、TG-6、GoPro10、(全て水中用のハウジングも)と買い揃え、その前にはEOSkissM、EOS90Dも購入していたました。しかしながら、4Kのクオリティで紹介する機会がないので、撮影した動画はダウンコンバートして編集して公開するという、何か目的と違う遠回りをしているようなフラストレーションがありました。また、唯一水中の一眼レフの4K動画運用と考えて購入したEOS90Dのハウジングが無いので、本当の到達点に達していないことが引っかかっていました。

 そんなモヤモヤとした霧の晴れない思考の中で、懇意にしているガイドの仲間から、8Kで本栖湖の水中撮影をしたいので、コディネーターをしてもらえないだろうかとの話をもらいました。ちょうど2年ぶりくらいに本栖湖に潜り始めたタイミングだったので、快く引き受けました。
 ロケは1月9日に放映されたTBSの世界遺産の特番「富士山」に関連した水中撮影でした。これまでにもロケーションコーディネイトの仕事はテレビだけでなく映画を含めて何本かやっているので、水中のアテンドを含めてお手伝いさせてもらいました。この番組は来月にもBSで別バージョンの放映があるそうなので是非チェックしてみてください(あ、できれば私の近しい人がこのnoteを見ていたのであれば、録画なんかしてくれて、さらに送ってくれると嬉しいです)←理由は多分知っているはずです(^_^;。

佐藤長明氏が使用していた8Kの撮影セットです

 その時に、8Kの撮影って大変だなぁ〜とか、何か機材や装備品、メディアが高額過ぎて自分には無理っぽぃなぁ〜などと思っていました。ところが、そのロケの翌月にこれまで使い続けている水中ハウジングメーカーからその撮影時に使われていた同型のカメラのハウジングが出ると言うではありませんか!
 とは言え、ハウジングとカメラだけでも、ほぼ100万円です。加えてライト、レンズ、メディア、その他諸々を考えると少なく見積もっても、あと50〜100万円必要になってきます。とり急ぎレンズとメディアは後回しにして、先ずはハウジングとカメラを恒例のセルフサンタで、昨年末に購入しました。

INON X-2 R5 コンパクトドームポート RF16mm

 勉強不足と言うかマニュアルを読まないと言うか、まるで8Kの動画撮影のことを理解していませんでした。早いメディアが必要だと言うことは理解していましたが、それがどの程度の速さで、それが一体いくらするものなのかを知りませんでした。GoPro10の5.3KでV30ならその3倍のV90くらいで大丈夫だろうと勝手に解釈して購入したメディアでは、到底8Kの書き込みスピードには対応できませんでした(っとその時には思い込んでいました)。とは言え、このメディアだってなかなか良いお値段しますよ(苦笑)。容量もスピードも全然足りないことが判明して(って、最初からそれくらい調べておけよ)対応しているメディアを探して、やっとこさ購入しました。
 ヨォ〜しこれで8Kで撮影できるゾォ〜と喜び勇んで潜ったものの、何故か8Kになりません。取説を読みます。ふむふむ、は?な、なにぃ〜RFレンズじゃなければ8Kになん無いのぉ〜。どぉ〜りで、本栖湖で撮影していた時に、こんなしょぼいレンズなんですけどねぇみたいなことを言っていた訳だぁ。彼が何でセットレンズみたいなしょーも無いレンズを使っていたかが、ここでやっと判明しました。

 もぉ後には退けません。実は、その前の段階で16mmのRFレンズは注文してあったのですが、2月の上旬にならないと入荷しないと言われていたので、気長に待っていましたが、気長では無くなりました。直ぐに中古で手に入る、そのしょーもないレンズを注文してやっと8Kでの水中撮影ができた次第です。

Canon R5 RF16+RF24-105mm

 予想を上回る手痛い出費を繰り返し、紆余曲折の上に撮影できた動画は、まだカメラモニターの中でのプレビューですが、それはそれは美しく見えました。

 実は、まだこの後にもいくつかのハードルと言うか、自分の跳躍では届かない棒高跳びのような障壁があります。現在、購入できているメディアは512GBなので、15分しか記録できません。少なくても30分の撮影をしようと考えると倍の1TBのメディアが必要になります。1日に2回の撮影を考えるとこのメディアが2枚必要になります。バックアップや編集を考えるとあまりダラダラ記録する訳にもいかないので、これ以上の容量は求めませんが、1TBのメディアは約9万円もします。この金額って!パソコン買えますよ(笑)。
だんだん金銭感覚が麻痺してきて完全に8K沼にハマったな?って思っていますが、最終到達点は8KVRの水中撮影なのでデュアルレンズが必要です。予測ですが、単純に既成のドームポートにレンズを入れて撮影しても思うようには映らないでしょう。そうするとここからまた試行錯誤が繰り返されると思いますが、これまでのような取説もデータある世界の話ではないので、前人未到の8KVRの撮影を夢見てコツコツとトライ&エラー(っつ〜か要らないシクジリ多過ぎだろ)を重ねてゆきたいと思っております。

 そんなことを書いていたら、1分程度の時間であればV90のメディアでも8Kの動画が記録できることが分かりました。スロットルに2つとも入れていてCFExに動画が記録されていないなぁ〜と思ったら、SDカードに書き込まれておりました。8K動画の撮影で無駄にならなくて良かった。

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